今さらですか?
ええ、今さらですよ。
前に下のような記事を書いた。
韓国の慰安婦像①「少女像」が象徴するもの。日本への憎悪?平和?
でもこの続きを最後までは書いていなくて、投稿できずにいた。
ようやくできたから投稿します。
本当に「今さら」ですけど・・・。
今の韓国では、新しい慰安婦像がどんどんできている。
韓国のいろんなところに像ができていることは知っていたけど、個人が経営する病院の待合室で慰安婦像をつくった韓国人がでてきた。
「これは韓国初だ!」と話題になっている。
くわしくは、下のハンギョレ新聞の記事(2017.02.14)を見てください。
患者はどんな気持ちで診察を待つのだろう?
日本政府はこの像を「少女像」と呼ぶことは適切ではないから、「慰安婦像」と呼ぶことに決めた。
「少女像」または「平和の少女像」と呼んでいる韓国は、この日本政府の決定を「宣戦布告」と受け取っている。
ハンギョレ新聞の記事(2017.02.04 )によると、これから「戦争」が始まるらしい。
韓国には韓国の価値観や願いがあるから、あの像を「少女像」と呼んでいる。
日本には日本の価値観や考え方があるから、あの像を「慰安婦像」と呼ぶことが正しいと認識している。
歴史上の慰安婦をみたばあい、韓国人が建てている像のような中学生ぐらいの「少女」なんていなかった。
だから歴史に忠実であれば、あの像は「少女像」ではなくて「慰安婦像」になる。
韓国が実際には存在しなかった少女をあの像の形にしたのは、日本軍のへの残酷さを強調するねらいがある。
そのことは産経新聞が伝えているし、この像を製作した作家のキム・ウンソン氏は4年前の東亜日報でこう言っている。
作家のキム・ウンソンさんは、「少女像は数十年間胸の中に隠していた恨みを取り出して、日本の蛮行を責める慰安婦被害者の勇気を尊重するという意味で作った」と話した。
「日本の蛮行を責める」というねらいのためには、事実を優先するより少女の姿で創造ほうが効果的ではある。
「日本の軍人たちは、こんな幼い少女を慰安婦にしていたのか!」と韓国人も思わせるもののほうが、同情を呼びやすいから。
もちろんこれは歴史の事実ではないから、一方で冷めた見方もある。
「実際の慰安婦には少女がいなかった」
というのなら、この像が少女の姿でつくられた理由はなにか?
この像のモデルの少女は、「202年にアメリカ軍の装甲車によってひき殺された韓国の女子中学生ではないか?」ということが疑われている。
像の造形について、議政府米軍装甲車女子中学生轢死事件に抗議してキム・ウンソン夫妻が製作した被害者の少女らを象った一対の像のひとつとの類似が指摘されている。
この像は、事故死時に少女たちの靴が脱げていたことを受けて、拳を握り締めた裸足の少女が2人椅子にかけて正面を見つめている、というものであった。
(ウィキペディア)
これも結局、日本軍の残虐さを強調するためだろう。
この像を「少女」としてつくったしまったことで、ますます実際の慰安婦問題から離れてしまった。
そして、この問題の解決をより困難にしている。
太平洋戦争のときに、慰安婦と呼ばれる人たちはいた。
そして、その人たちが苦しい思いをしていたことは間違いない。
それは否定できない事実だから、日本政府は慰安婦だった方々に対してお詫びの言葉を表明している。
そのことは、外務省のホームページ「歴史問題Q&A 」に書いてある。
でも、時どき「それはいくらなんでも、いき過ぎだ」という思うことがある。
たとえば、韓国人は慰安婦の問題とナチスのホロコーストを「同じレベルの問題」とすることがある。
これはさすがにありえない。
ホロコーストとは、ヒトラー(ナチス=ドイツ)がおこなったユダヤ人の大虐殺のこと。
ホロコースト
600万人が殺されたと言われる、ナチス=ドイツによるユダヤ人虐殺のこと。この用語は「旧約聖書」に由来する。ユダヤ人絶滅を目指し、アウシュビッツなど各地の収容所で計画的に虐殺がおこなわれた
(世界史用語集 山川出版)
アメリカで慰安婦像が建てられている背景には、韓国人による「慰安婦問題をホロコーストと同じ問題にしたい」という思いがある。
アメリカで慰安婦の建設をすすめている韓国人が、中央日報のインタビュー(2015年09月04日)でこう言っている。
<インタビュー>「米国内の慰安婦問題、韓日間の政治イシューにすべきではない」
--決議案通過後、米国内でも碑や慰安婦像が建てられた。
「慰安婦決議案が通過されたからといってじっとしていたら、ただの紙切れに過ぎない。この問題が歴史的事実であり、繰り返されないようにするには具体的な動きが加わらなければならない。ユダヤ人はホロコースト問題をそんなふうに扱っている。それで私たちもユダヤ人のように米国の各地域に教育用の追悼碑を建てた」
「韓国料理や韓国文化を世界に伝える」という意味での世界化ならボクも大賛成。
けれど、慰安婦問題の世界化(グローバル化)なんて冗談ではない。
韓国は慰安婦問題を日韓の2国だけの問題ではなくて、世界的な問題に拡大しようとしていた。
慰安婦問題というのは韓国と日本だけのイシューではなく普遍的人権事案ということが証明されたことになる。
こうやって韓国人が慰安婦問題を大きくしていったから、ますます解決困難になってしまった。
その結果として、今の日本と韓国が慰安婦像問題で苦しい思いをしている。
でも韓国の議員はそうした事情をまった考えない。
釜山におかれた慰安婦像の対応について日本の議員と意見交換をしたとき、韓国の議員は「とにかく駐韓大使を韓国に戻すべき」と一方的に日本の議員に要求している。
産経新聞の記事(2017.2.17) から。
韓国側は「日本は度量を持ってほしい」「駐韓大使の一時帰国が長引けば、状況はますます悪化する」との声が相次ぎ、互いの主張は平行線をたどったという。
ここまで状況が悪化した大きな原因には、韓国人がこの問題を大きくして解決を難しくさせたことがある。
慰安婦を「少女」にしてみたりホロコーストと同一視したりして、問題をより複雑にしてしまった。
そして自分たちが困ったら、「日本がゆずるべき」「日本が度量を持ってほしい」と言ったところで、そんな理屈がとおるはずがない。
日本と韓国が歴史認識で対立すると、韓国はよく「日本は過去に誠実に向き合わなければいけない」と言う。
でも、韓国がこの言葉を必要としていることがよくある。
こちらの記事もいかがですか?
そしてカンボジアは、地獄と化した「トゥールスレンとキリングフィールド」~ポルポト政権下のカンボジア人②~
韓国の慰安婦像①「少女像」が象徴するもの。日本への憎悪?平和?
東南アジアに反日感情はある?→「日本は、いつまで謝るってるの?」
コメントを残す