日本で「ダイカン」と言えば、一般的には偉大な隣国のことを指すけれど、冬について言えば二十四節気の一つで寒さが最も厳しくなるころを指す。今はその大寒の真っ最中だ(2025年は1月20日~2月2日)。
この時期になると、SNSには全国各地で凍った滝の「氷瀑(ひょうばく)」の報告がよく投稿される。日本でもっとも低い気温が観測されたのも大寒の時期で、1902年1月25日に北海道旭川市でマイナス41.0℃まで下がった。
ちなみに、二十四節気では大寒の前に小寒があり、小寒から大寒までの約30日間を「寒中」と呼ぶ。日本ではこの期間に寒中見舞いを出したり、寒中水泳や寒稽古を行ったりする伝統がある。
寒さが一番厳しい時期だからこそ、あえてそれと向き合うことで心身を鍛えることができるという神道や仏教の寒修行が、寒稽古の原点にあると言われている。
さて、最近ネットで「日本の家はなぜこんなに寒いのか?」という記事が話題になっていた。
世界保健機関(WHO)は冬の期間中、屋内の温度を 18℃以上に保つことを推奨しているが、日本の家では玄関や廊下などその温度に達していない空間が多い。
日本の家はほかの先進国に比べて断熱や気密性が低く、隙間風が多く入ってくるため、欧米の家よりも寒く感じるという。
このニュースにネット民の感想は?
・日本で高気密高断熱やると今度は湿気で家が死ぬんじゃなかったっけ
・冬場もこれだけ隙間だらけなら一酸化炭素中毒の心配が無い
・服着てれば死なないし
・北欧から直接家を輸入して北海道に建てた施主がいてな・・・
10年で部屋中カビだらけで柱が腐って最後は崩壊した
・耐震性に振ってるから断熱気密なんてしらん
以前、函館から静岡に引っ越してきた人と話していた時、冬は静岡の方が寒く感じると言われ、意外に思ったことがある。北海道の家は断熱性や気密性が高いが、静岡の家は隙間が多く、寒い空気が入り込んでくるからだと。
上の記事でいう「ほかの先進国」とは、アメリカやドイツなどのことだろうから、本州、特に太平洋側の地域と欧米では気候が違うから、比較してもあまり意味はない。
欧米先進国の冬は全体的に日本よりも寒さが厳しいため、建築物では断熱性や気密性が重視されている。北海道の建物はそれに近い。
東京の1月の平均気温は約 5.5℃で、ドイツのブレーメンはもっと寒く、同じ月の平均気温は2℃しかない。北欧のノルウェーは世界的に寒さが厳しい国で、首都オスロの1月の平均気温はマイナス4℃だ。
欧米の冬は全体的に日本よりも寒さが厳しく、そのため建築物には断熱性や気密性が重視されている。北海道の建物もそれと同じだ。
だから、日本に住んでいる欧米人に話を聞くと、「母国とは冬の寒さが逆転している」と感じる人が多い。知人のドイツ人やアメリカ人は、外は母国の方が寒いけれど、日本では家の中が寒くてつらいと、先ほどの道民と同じ不満を抱いていた。
冬に欧米人と話すと、そんな事情が見えてくる。
正月を過ぎた後、ドイツ人やノルウェー人とオンラインで話すと、こちらはセーターを着込んでいるのに、相手は薄手のシャツ一枚で「ハロー」と手を振っていた。自分の格好は完全に冬なのに、相手は春か初夏のような姿をしている。
気温をたずねると、「22℃だけどなにか?」と笑顔で答える。きっと外の気温は2℃以下で、静岡よりもずっと寒いはずなのに。
そんなことで欧米人と話していると、一年を通じて、服装があまり変わっていないことに気づいた。寒稽古の伝統があって、寒さを真正面から受け止める日本人とは対照的だ。
おまけ
亜熱帯気候に属し、基本的に暖かい台湾では、今年に入ってから寒波が襲来し、都市圏でも気温が 10度以下まで下がった。暖房設備がなく、台湾の人たちは寒さに慣れていないから、心肺停止で 400人以上が死亡した。R.I.P.
寒さを厳しく感じる理由には、気温の低さに加えて、耐性の強さも大きな要素になっている。
暫く読めなくてさびしかったです。
復活していてうれしいです。
お待たせしました!
問題が発生して、それをクリアするまでにえらい時間がかかってして。
これからもよろしくお願いしますね。