日韓関係のいま まだ韓国では、地上波で「愛してる」も言えない

日本と韓国は1965年に国交を正常化したので、今年はその60周年にあたる。それを記念して、1月15日に東京タワーと韓国のNソウルタワーで、同じ時間に点灯式が行われ、東京タワーでは韓国の国旗をイメージした白、赤、青、青の光が灯り、Nソウルタワーでは両国を象徴する赤と青の光が映し出された。

日韓関係が「60歳」になったことを考えると、すでに成熟した関係であっていいはずなのに、現実にはそうではない。両国の友好を深め、より良い未来に向かって進むためには、相互主義の原則に基づいて、朝鮮日報のコラムが伝えるこの問題を解決する必要がある。(2025/03/08)

「サランヘ」はOK、「アイシテル」はNG?

日本でも人気が高い(たぶん)韓国のアイドルグループ『BOYNEXTDOOR(ボーイネクストドア)』の最新曲の歌詞には「愛してる」という日本語が登場する。しかし、このグループが韓国の音楽番組で歌ったとき、その部分が「I want you」という英語に変えられていたため、日本のファンたちは「日本語の歌詞が消えていてショックでした」、「日本語の歌詞を歌ってくれると思っていたのに…」と失望した。

その理由は、テレビ局が日本語で歌うことを不適切だと判断したからだ。「あいしてる」の発音か、それとも「あいしてる」というひらがなの字幕が問題視されたのかは分からないが、とにかく日本語はNGと判断されてしまった。
この一件からも分かるように、韓国の地上波放送では、日本語がほぼ「放送禁止」の状態になっている。

それでも、今ではK-POPは世界的に人気があり、日本の映画やアニメも韓国の映画館で上映されている。毎年、たくさんの日韓の有名人や何百万人もの国民が行き来している。朝鮮日報のコラムはこの現実を指摘したうえで、「このような状況でも、韓国の地上波放送でわずか1行の日本語の歌詞が姿を隠さなければならないのか」と批判し、国交正常化60周年を迎えるいま、地上波テレビで「サランヘ(愛してるの韓国語)」も「あいしてる」も自由に言えるようにすべきだと主張した。

これはまったくそのとおり。
日本では、レコード大賞や紅白歌合戦でも韓国のアーティストは韓国語の歌詞をそのまま自由に歌っている。その現状をみれば明らかに不公平だ。法的には、韓国でも地上波で日本語を放送することはできる。しかし、国民の反日感情を考えるとそれはむずかしい。
東亜日報の記事にそんなことが書かれている。(2025-02-21)

보이넥스트도어 “아이시테루”→“아이 원트 유”… 왜 바꿔 불렀나

機械翻訳:ボーイネクストドア「アイシテル」→「アイ・ウォント・ユー」…なぜ変えたのか?

この記事でも、音楽評論家が「韓国文化が過去と比べて格段に地位が高くなった今、特定の言語を規制する必要はない」と訴えている。

 

先日、韓国の外交部(外務省)が公開した公文書にに興味深いものがあった。
1994年に日本で人気だった歌手・桂銀淑(ケイ・ウンスク)さんがソウルでディナーショーを開いた際、日本語で歌うことを許すかどうか、韓国政府内で議論があったことが分かった。当時、韓国では公共の場で日本の曲を歌うには政府の許可が必要だったのだ。
基本的に、韓国の歌手が日本語で歌ったり、日本の曲を韓国語に翻訳して歌ったりすることは認められていなかった。このショーには800人の日本人が参加する予定だったため、主催者は桂銀淑さんが日本の曲を歌えるよう政府に許可を求めた。
韓国政府は「歴史問題の未解決」などを理由に、日本の大衆文化が国内に流入することを認めていなかった。このショーは国民の反日感情をあおる恐れもあったため、外交部内では意見が分かれ、最終的には、韓国の曲も歌うという条件で、日本語の曲も数を制限して歌うことが認められてディナーショーが開催された。

これを考えると、2025年の今はかなり進歩している。さらに一歩進めて、韓国の地上波テレビで日本語を解禁すればいい。東京タワーとNソウルタワーで見せた相互主義の精神を当てはめるべきだ。

 

 

韓国を知りましょ! 「韓国カテゴリー」 目次①

【残念な日本語】韓国人が“ガルボ”や“ジャージ”で驚くわけ

【日帝残滓】韓国人なら日本語の“ファイト”は使うな!…だと?

日本語を使えば売国奴? 反日バッシングに困惑する韓国人

台湾人、韓国の「反日」や「日帝残滓」を知って絶句する

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