【日帝残滓】韓国人なら日本語の“ファイト”は使うな!…だと?

 

韓国メディアの中央日報でこんな記事を発見。(2022.11.21)

<W杯サッカー>BTSジョングク「コリア、ファイト!」

サッカーW杯のためにいま韓国代表チームがカタールにいて、サプライズで訪れた韓流スターのジョングクさんが「ファイト!」と選手を励ましたという。

日本の学校で英語を教えていた知人のアメリカ人が戸惑ったのが、この「ファイト」という言葉。
「試験をがんばれ!」と言いたい場合、アメリカ人なら英語で「グッドラック!」と言うところ、日本人は「ファイト!」と言う。
この意味不明の和製英語にはインド人やスリランカ人もビックリした。

【意味不明】外国人、日本人の「ファイト!」に戸惑うわけ

上のアメリカ人が韓国へ移動して、ソウルの学校で英語を教えることになると、誰かを応援するとき、韓国人も日本人と同じように「ファイト(ファイティン/パイティン)!」と言うことを知って驚いた。

 

韓国には1910年~45年まで日本に統治された歴史があって、その時代を”闇”や”屈辱”と考える人が多い。というか、全国民がそんな認識をもっているとみていい。
この時代に日本から朝鮮半島へたくさんの文化や文物が伝わって、戦後になると、それらは「日帝残滓(ざんし)」と忌み嫌われるようになり、社会から排除されるようになる。
例えば郵便マークの「〒」は日帝残滓ということで、1980年代に廃止されて別のマークに変えられた。

同じ理由で3年前、「ファイト」も問題視される。

朝鮮日報(2019/07/09)

京畿道教育庁「修学旅行やファイティングも日帝残滓」

学校現場での「日帝残滓の清算」を掲げる京畿道の教育庁(教育委員会)によると、「修学旅行」や「ファイティング」などの言葉がそれに該当する。
「ファイティング」は第2次世界大戦の時、日本軍が戦地へ出発する際、「ファイト」と叫んだことから始まったという。
そして修学旅行には「民族精神を害する目的」があった(らしい)。

一体どんな修学旅行をしたら、韓民族の精神が無くなるのか?
記事を読むと、日本が修学旅行を始めたのは、朝鮮の学生に日本を見学させることで「民族精神を弱める」という目的があったと京畿道の教育委員会は考えていた。

これに対して、道内にある中学校の校長は困惑を隠せない。

「修学旅行やファイティングという言葉が日本から来たという理由で清算対象になるなら、学校、教育、科学など、近代化後にできたほぼ全ての言葉が日帝残滓になるはずだ」

朝鮮日報もこの「日帝残滓の清算」はやり過ぎと批判的にみている。

韓国では前にもこの問題が発生した。

ハンギョレ新聞(2018-08-21)

일본도 안 쓰는 일본식 구호 ‘파이팅’
日本も使わない日本式掛け声‘ファイト’(機械翻訳)

韓国人はどこでも「ファイティング!」と叫ぶが、それは「日本軍国主義時代の残滓」であると指摘し、これからは別の韓国語を使うべきだとハンギョレ新聞は訴える。

韓国人がどんな言葉を使って応援するかは韓国人が決めればいい。
でも、そもそもの前提が間違ってないだろうか?
戦時中、日本で英語は敵性語と嫌われていて、キャラメルが「油揚肉饅頭」、カレーライスは
「辛味入汁掛飯」なんて呼ばれる空気だったのに、公の場で日本兵に向かって「ファイト!」なんて言ったとは思えない。
この言葉が韓国へ伝わったのは戦後の予感。

 

「ファイトは日帝残滓だから使うべきではない」と主張しても、韓国でそんな声に共感は集まっていない。
いまでもこんなふうに気軽に使われている。
中央日報(2019年07月24日)

OH MY GIRLのユア、世界で一番キュートな応援 「ファイティン!」

修学旅行は「民族精神を害する」とか、ファイトは「日本軍国主義時代の残滓である」といった発想のほうが淘汰されそうで安心した。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。