【思いやり】明治時代と令和のアメリカ人が感じた日本人の特性

明治時代、日本政府はたくさんの西洋人を雇い、日本人は欧米の進んだ学問や制度、文化などを吸収していた。日本へ来た外国人は、最初は「日本人にすべてを教えてやろう」と考えていたが、数か月もすると次のようなことに気づき始めた。

「驚くことには、また残念ながら、自分の国で人道の名に於て道徳的教訓の重荷になっている善徳や品性を、日本人は生れながらに持っているらしいことである。」

清潔さ、礼儀正しい振る舞い、他人への思いやり、自然物への愛などについて、西洋人には日本人に教えることがなかったという。東京帝国大学の教授となったアメリカ人モースが記した『日本その日その日』の中に、日本人の特性としてそんなことが書かれている。
ここではその中から「思いやり」を取り上げたい。

 

モース(1838年 – 1925年)

 

数年前、SNSで日本を旅行中のアメリカ人の投稿を見た。彼女は日本で、母国では考えられないような優しさに触れて大感激したという。

そのアメリカ人は順調に日本を移動&観光していたが、あるときバッグに入れていたスマホが無くなっていることに気づいた。どこを探しても見つからなかったから、目の前が真っ暗になり、茫然自失となる。
記憶をたどり、最後にスマホを使ったのは移動中の電車の中だったことを思い出す。急いで駅に戻って、構内の交番に駆け込むと、警察官が「これですね」と言ってスマホを取り出した。そのアメリカ人女性は涙を流して感謝したというから、警察官のモチベーションもアップしたはずだ。

アメリカでは、奇跡にすがるしかないようなことが日本では簡単に起こる。

絶望の世界から元の世界に戻ってきた彼女は、「本当にスマホが返ってきた! ウワサどおり、日本人は本当に誠実な人たちだ!」と感激していた。
ここまでならよくある美談だが、さらに驚くことがあった。スマホのバッテリー残量は20%以下だったはずだったのに、それが60%ほどに回復している。警察官が充電までしてくれたことを知り、彼女は「信じられない思いだった。日本人の思いやりは想像を超えている」と超感激した。
彼女はこの経験から、これからは注意深くなって、絶対にスマホを無くさないことを誓った。でも、もし無くすのであれば、それは日本ですることにしたという。

明治時代と令和のアメリカ人から見て、特筆すべき日本人の善徳や品性は次の世代にも受け継がれてほしい。

 

ちなみに、今回と同じようなケースで、別の外国人がこんな経験をした。彼が駅員に忘れ物をたずねると、「〇〇駅で保管しているので、コレを持ってそこに行ってください」と言われ、無料で往復のチケットをくれたという。彼は「こんなことは日本だけ!」と感激していたが、これは普通の対応なのか、少し気になった。

 

 

アメリカ 「目次」

【病院コワい】アメリカ人から見た、日本社会の良いところ

日本はどんな国? 在日外国人から見たいろんな日本 「目次」

カリフォルニアの米国人に比べ、日本人がイイと思う理由

【みんな同じ】アメリカ人が感じた日本人の魅力・恐ろしさ

【匿名性と間接的】アメリカ人が痛感した日本人の性格

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次