満州の旅⑦空港でビックリ!平気で下着を見せる中国人女性

 

空港についたら飛行機のチケットをもらわなきゃ。

ということで、セントレア空港の電光掲示板を見てチケットカウンターの場所を確認する。

 

これはバンコクの空港の電光掲示板

 

今までに、何回セントレア空港から海外旅行に出発したか?
もう覚えてないや。

もうセントレアは自宅の庭みたいなもの。
だから、わけなくチケットカウンターを見つけて列にならぶ。
*「わけなく」は、「簡単に」のこと。

「中国の大連まで行く飛行機だから、中国人の乗客はたくさんいるんだろうなあ」

と思ったら、やっぱりそのとおり。
列のあちらこちらで、中国語が飛びかっている。

でも思ったより列は長くない。
受付のカウンターで、中国人が空港の職員ともめることもない。

友人のタイ人は、カウンターで文句を言っている中国人を見て怒っていた。
*前回の記事をみて。

ボクも今までの旅行で、そんな中国人の乗客を何回もみた。

 

たくさんの荷物を飛行機で運ぼうとすると、受付で時間がかかる。

 

それとは別で、中国人の行動で驚いたことがある。
マレーシアの空港だと思ったけど、こんなことがあった。

中国人の女性が、かなりの量の荷物を飛行機に預けようとしていた。
それで空港の職員ともめている。
見た目は20代の女性。

その女性は荷物の重量オーバーのため、職員から追加料金を請求されたのだろう。
でも、何とかして追加料金を少なくしてもらおうと、口からツバを飛ばして職員と交渉していたのだと思う。

その後、その中国人はトランクを床に置いてパカッと開ける。
トランクの中から荷物を取り出して、少しでも荷物を少なくして追加料金を安くしようとしたらしい。

このとき、女性のトランクの中が丸見えになっていた。

 

当然トランクの中には、その人の荷物がギッシリと入っている。
その中に、その女性の下着を見てしまった。
「女性の下着」とオブラートにつつんで書いたけど、ハッキリ書けばその人のブラジャーとパンティのこと。

それを見てしまった。
色やデザインまでは書かないけど。

その中国人女性は、開けっぱなしのトランクを見下ろすように立っている。
そして、何を取り出すかあごに手を当てて考えていた。

後ろで列にならんでいる人たちのことを気にする様子はまったくない。
トランクの中身を隠すように立つこともしない。
ボクだけではなくて、その場にいたあらゆる国籍の人たちにトランクの中身や下着を見られていた。
けど、その中国人女性はまったく平気な顔をしている。

 

ボクにはこれが理解できなかった。

この人は空港でこんなにもたくさんの人に自分の下着を見られても、恥ずかしくないんだろうか?

その女性の様子からは、恥ずかしさのかけらも見られない。
他人に下着を見られることより、荷物を取り出して追加料金を安くすることに夢中だった。

むしろ、下着を見てしまったこっちが恥ずかしくなる。

 

 

「何を恥ずかしいと思うか?」

この羞恥(しゅうち)の感覚は、国によって大きくちがう。

日本人と中国人は共通しているところは多いけど、この羞恥心の感覚はまったくちがう。

日本と中国は、ずっと昔から交流がある。
日本人も中国人も漢字をつかっているし、中国でうまれた儒教は日本人の価値観に大きな影響をあたえている。

たとえば、江戸時代の寺子屋では儒教にもとづく教育がおこなわれた。

「学問のすすめ」で有名な福沢諭吉は、15歳のころには論語や孟子を読んでいた。
他にもこんなことを学んでいた。

蒙求、世説、左伝、戦国策、老子、荘子というようなものも能く講義を聞き、その先は私独りの勉強、歴史は史記を始め、前後漢書、晋書、五代史、元明史略というようなものも読み

「福翁自伝 岩波文庫」

 

これらはすべて中国の書物だ。
むかしの日本人の教育では、中国の古典をかかせなかった。
こういうことから考えると、世界のなかで日本人ともっとも価値観や考え方がちかいのは中国人のような気がする。

けれど、実際に中国を旅行したり中国人と話したりすると、精神的な面でいろいろなちがいを感じた。

この空港でのできごともそうだけど、「恥ずかしい」を感じるポイントが日本人と中国人は大きくちがう。

 

おまけ

儒教

孔子の教説を中心とする思想,教学,祭祀の総称。中国仏教と道教とともに中国における中心的な哲学体系であり,仏教とともに東洋文化を形成する基盤となっている。

その教説は,唐代以前は五経 (『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』) を中心とし,宋代以後は四書 (『大学』『中庸』『論語』『孟子』) を重視する。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。