桜(ソメイヨシノ)の韓国起源説は間違いです by 森林総合研究所

 

春になって桜の便りがとどくのはうれしい。

でも朝鮮半島から「韓国起源説」の声がとどくのは、不快で面倒くさい。

日本で桜が話題になると、韓国のマスコミが「桜(ソメイヨシノ)の起源は韓国の済州島だった!」という「韓国起源説」をとなえだす。
知ってる人は知っている春の珍事。

韓国の新聞を読んでいると、「桜の韓国起源」と「今年のノーベル賞で韓国人の受賞はあるか?」といった記事で季節のおとずれを感じる。
*最近では、桜の韓国起源説は少なくなっている。

 

ネットで調べるとわかるけど、「韓国起源説」は本当にはばが広い。
日本刀、剣道、折り紙、沢庵、「わっしょい」という日本語・・・。
日本のあらゆるものをとらえて、「その起源は韓国にあった」と主張する。

そんな韓国起源説のなかで、とくに有名なのが「桜(ソメイヨシノ)の起源は韓国の済州島にある」というもの。

韓国起源の対象となっている事物は日本のものが最も多く、現在も報道などを通して様々な事物に対して唱えられ続けており、特に『ソメイヨシノ韓国起源説』は、花見の季節になると、毎年のように韓国の各種メディアで報道され続けている

(ウィキペディア)

 

「桜の起源は韓国だった!」という春の便りが毎年のように日本に届いてくる。

だから、それに反発する日本のメディアも出てきた。

たとえば、Jcast newsの記事(2014/3/17)では、韓国の主張を「妄言」と批判している。

韓国紙「桜のソメイヨシノは済州島原産地」 なんの科学的な根拠もないのにまた「妄言」

 

この記事では、韓国の「中央日報」系列にある韓国日刊スポーツの記事を紹介している。
韓国はこんなことを主張していたらしい。

・桜の原産地は日本ではなく「済州島ソメイヨシノ」だ

・朝鮮半島を支配していたため済州島も自分の地だと思っていたからだ

 

これは事実だろうか?
実際には、記事のタイトルにあるように「根拠のない妄言」というだけ。
ソメイヨシノは日本人が人工的につくった桜の種なんだから、済州島で自生していたはずがない。

Jcast newsでは、帝京大学薬学部の木下武司教授の話をのせている。
この教授も、韓国のマスコミがよくいう「ソメイヨシノの韓国起源説」を不快に思っていたらしい。

「自身のホームページでソメイヨシノの起源と、なぜ韓国が誤った主張を繰り返しているのかについて記述している(Jcast news)」という。

この教授は、桜(ソメイヨシノ)の韓国の主張を次のように否定している。

それによると、まず、日本に植栽するソメイヨシノが済州島に生育することを認めている学者は皆無であり、明らかに曲解である、としている。

そもそもソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガン(正確にはその一品種であるコマツオトメ)の雑種起源であり、済州島にはエドヒガンはあってもオオシマザクラは自生しない。

韓国紙「桜のソメイヨシノは済州島原産地」 なんの科学的な根拠もないのにまた「妄言」

 

先ほどのJcast newsの記事は2014年のもの。

でも、「ソメイヨシノは韓国の済州島にその起源があった」という韓国起源説はおさまっていない。

それで今年(2017年)の1月18日には、「国立研究開発法人 森林総合研究所」が、あらためてソメイヨシノの韓国起源を否定している。

‘染井吉野’など、サクラ種間雑種の親種の組み合わせによる正しい学名を確立

 

日本のメディアが韓国起源説を否定することはよくある。
でも、国立法人が「韓国が言っていることは間違っている」と発表するのは初めて見た。

この法人が研究成果を発表した背景には、桜の韓国起源説があることをはっきり書いてある。

韓国の済州島産のエイシュウザクラが‘染井吉野’の起源とする説が示されるなど、サクラの分類に誤解や混乱が見られます。

ソメイヨシノについての誤解や混乱を指摘した後で、研究の結論を述べている。
全文は長いから、ここでは大事なことを2つ取り出す。

・栽培品種の‘染井吉野’は、エドヒガンとオオシマザクラの雑種に由来するひとつのクローンであることが明らかにされています。

・済州島産のエイシュウザクラは、C.yedoensisの変種として扱われることがあり、‘染井吉野’の起源説も唱えられていますが、C. × yedoensisとは親種の組み合わせが異なるエドヒガンとオオヤマザクラの種間雑種C. × nudifloraとして区別され、‘染井吉野’とは系統が異なることがわかりました。

「国立研究開発法人 森林総合研究所」が発表しただけあって、内容は専門的でむずかしい。
でも簡単にいったら、「桜(ソメイヨシノ)の韓国起源説は間違っている」ということ。

 

韓国起源説に対してもっとも有効なことは、根拠のある事実を突きつけること。

これは桜の起源説だけではなく、他のことでもおなじ。

根拠もなく「その日本文化は韓国に起源がある」なんて言われたら、日本人としては「なんだと?」と腹が立ってしまう。
でも感情的になっても良いことはない。

かといって、「韓国が言っていることなんて、ほっとおけばいい」という態度もいけない。
これをしたら韓国起源説を認めたことになる。
問題をさらに大きくして、他の日本人や韓国人が迷惑することになってしまう。

「韓国が間違ったことを言っても、こちらは何も言わない」というのは、大人の態度ではないし問題の解決にも役立たない。

 

森林総合研究所のように確かな根拠にもとづく事実を伝えることが大切で、それが日本と韓国のためにもなる。
韓国起源説という間違いには、事実で対抗することがいい。

そのためにも、多くの日本人が事実を知っていることが大事だと思う。
だからこうしてブログを書いているわけですけどね。

 

この記事の始めにも書いたけど、最近では韓国の新聞が「桜の韓国起源説」をとなえることは少なくなっている。
日本から突きつけられた事実に対して、反論や対抗ができないからだろう。

春になってとどくのは桜の便りだけでいい。
韓国起源説という間違いはもうイラナイ。

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。