日本語と韓国語には似ている言葉が多い。その理由は?

 

韓国語には日本語と似ている言葉がたくさんある。
大韓航空やアシアナ航空に乗ったとき、機内アナウンスで「サンソマスク(酸素マスク)」、「アンジェンタイサク(安全対策)」といった言葉を聞き取ることができて「おっ」と思った。
また「カジョク(家族)」、「コウソクドロ(高速道路)」、「シミン(市民)」といった韓国語もある。

もっと知りたかったら、「日本語 韓国語 似ている」で検索してみください。

では、なんで日本語と韓国語には、似ている言葉がたくさんあるのか?
その理由は大きく分けて2つあるのだ。

1、中国から同じ言葉が韓国(朝鮮半島)や日本に伝わったから。
2、幕末~太平洋戦争の終わりまでに、日本の言葉が韓国に伝わったから。

今回はこのうちの「1」の理由をくわしく書いていきたい。

 

いまの韓国人は日々の生活で漢字を必要としていないけど、ときどき街で漢字を見かける。

 

中国が韓国にあたえた影響はあまりに大きい。
言葉でいえば、「漢字語」がある。
朝鮮半島に漢字文化が入ってきたのは、紀元前2世紀といわれる。

高校で世界史を学んだ人は「楽浪郡らくろうぐん」を覚えているかもしれない。

楽浪郡

衛氏朝鮮を滅ぼした漢の武帝は、前108年その地に郡県制をしいて直接統治を行った。そのときおかれたのが楽浪郡、玄菟郡、臨屯郡、真番郡の四郡であるが、朝鮮人の抵抗もあって、四郡を楽浪郡と玄菟郡の二郡に縮小せざるを得なかった。その後、楽浪郡が朝鮮半島支配の拠点として存続する。

(世界史の窓)

「衛氏朝鮮」を建国した衛満(えいまん)も中国人だ。
中国人が直接支配していたのだから、中国文化が朝鮮半島にもたらされたのはごく当然のこと。

 

韓国では「大漢門」や「漢江(ハンガン)」のように「漢(チャイナ)」という漢字を見る。

 

現在の韓国語で一番多いのがこの漢字語だ。
*漢字語には日本語由来の漢字の言葉もある。

朝鮮語の語彙には固有語・漢字語・外来語とそれらの混種語があるが、漢字語は最も大きな比重を占めている。ハングル学会の編纂した『큰사전(大辞典)』の総見出し語164125語のうち漢字語は85527語(52.1%)を占めているという。

(ウィキペディア)

日本語にも、中国から来た漢字語がたくさんある。
だから日本語と韓国語には、共通する(似ている)言葉が多いということになる。

 

韓国では朴正熙パク・チョンヒ大統領の時代(1970年代)に漢字が社会から消えていった。
このころから、韓国の新聞から漢字が消えて学校から漢字教育もなくなっていく。
*とはいっても、完全になくなったわけではない。

それで今では自分の名前を漢字で書けない韓国人もいる。

インドで日本人・中国人・韓国人の旅行者が話をする。話題は?

 

でも韓国には、漢字教育を復活させようとする動きはずっと前からある。
個人的には韓国人も漢字を学べばいいと思うのだけど。

けれど、「ハングルで十分」と漢字教育に反対する人が多いのが現状で、2017年2月20日付の韓国紙・中央日報のコラムに、小学生に漢字を教えることに反対する理由が書いてある。

ハングル学界・団体の主張は正反対だ。前後の脈絡を見れば理解できる単語なのに、まだ脳が熟していない子供たちに漢字の負担と恐怖心だけ植え付けることになるとして賛成派をけん制している。

小学生用漢字300字戦争=韓国

 

日本人はそれを普通にやっているのだが?
でも外国人にとって漢字は恐怖の存在で、友人のトリニダード・トバゴ人は「kanji is killing me!」と言っていた。
彼女の死因は漢字になるらしい。

 

 

中国から伝わった漢字語は日韓と同じ東アジアのベトナムにもある。
下の「chú ý」というベトナム語はなんだと思いますか?

発音は「チューイー」で漢字にすると「注意」。
意味も日本語の注意とほとんど同じ。
*正確な発音はカタカナでは書けないから、実際に聞いてほしい。
*「chú ýは明治時代の日本語が語源」という説もあるけど、ベトナム人のガイドは漢字語と言っていた。

 

日本語を学んでいる韓国人の友人がいる。
彼は「people」の意味の日本語を、「人びと」ではなくて「群衆」という難しい言葉で覚えていた。
これも韓国語の漢字を手がかりに日本語を学習したからだろう。

日本にある四文字熟語も韓国語と共通している。

「項羽と劉邦」が好きな韓国人からは、「四面楚歌(サミョンチョガ) 」という言葉を聞いた。
別の韓国人と話をしていたときには、「ウリムチュン(五里霧中)」という言葉を知った。
どちらも中国由来の四文字熟語だ。

 

ということで、本日のまとめ。
なんで日本語と韓国語には似ている言葉がたくさんあるのか?
その理由のひとつは、中国から同じ言葉が朝鮮半島や日本に伝わったから。
同じ理由でベトナム語にも日本語と似た言葉があるのだ。

「幕末~太平洋戦争の終わりまでに、日本の言葉が韓国に伝わったから」ということについては次回書いていきます。

 

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。