今回はイスラーム教の話。
いきなりですが、イエメンの首都サヌアの動画を見てください。
イエメンはボクが旅行した国のなかで、一番イスラーム教が濃い国。
この動画に出てくる女性に注目してください。
ちなみに、イエメンはアラビア半島の先っちょにある国。
さて、日本には日本の文化があって、外国には外国の文化がある。
当たり前ですね。
ところで、文化ってのはこんな意味。
ある社会の成員が共有している行動様式や物質的側面を含めた生活様式をさすことが多い。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
「ある社会の成員」ということで、文化とは、ある限られた範囲の人たちに共通して見られる行動や生活様式のこと。
この範囲は宗教であることが多い。
宗教によって文化はちがう。
イスラーム教では豚を食べることを禁止しているから、信者は食べない。
でもキリスト教や仏教は禁止されていないから、基本的に信者は豚肉を食べてもいい。
こんな感じに、食文化は宗教によって決まることが多い。
イスラーム教でいえば服装の文化も特徴的だ。
次の写真を見てほしい。
全員イスラーム教徒の女性だ。
ヒジャブで髪を隠すマレーシアのイスラーム教徒。
目だけは見せるニカーブを着るイエメンのイスラーム教徒。
目も隠すブルカ
ブルカはアフガニスタンに多い。
ブルカはけっこう不便らしい。
ブルカを着ているアフガニスタンの女性がこう言っている。
ブルカをかぶると、遮眼帯をつけた馬と同じように正面しか見えなくなる。それも眼を細め、メッシュの部分の揺れが収まり、ブルカを正しく着用していたとして、だ。斜め前をちらっと見る、などということは不可能。
頭全体を動かさなければ見えないのだ。「カブールの本屋 (イースト・プレス)」
遮眼帯(ブリンカー)をつけた馬(ウィキペディアから)
イエメンのイスラーム教徒
イスラーム教徒の女性の場合、服装がわかりやすい。
なんでこんな服装のきまりがあるのか?
その理由はイスラーム教の「女性は男性を欲情させないように」という考えから、こうした女性の服装規定がつくられたという。
イスラーム教の聖典クルアーン(英語読み:コーラン)では、神(アッラー)はイスラーム教徒の女性に対して、美しさを目立たせないようにしたり、からだをヴェールで覆い隠したりするよう述べている。
この「美しさ」の解釈が同じイスラーム教でも国によってちがう。
上の3つの写真の女性で共通しているのは「髪」。
髪は美しい部分だから、隠さないといけない。
あとは、「顔を出してもいいか?」「目だけなら出してもいいか?」「目もダメか?」といった細かいところは、その国の宗教指導者によって決められる。
とにかく、女性の美しい部分を隠すことによって、男性の欲情を抑えることができるという。
「Islam Religion」にそのことが書いてある。
ヒジャーブは女性たちを知性や考え方に基づいたものではなく、性や欲情の対象として見なされること、または見た目や体型によって人に判断されることから解放します。
(中略)サウジアラビアやカタールなどの一部の国においては、それを服装規定として施行しています。それらの国では女性たちが頭髪を覆い、ゆったりとした長衣を衣服の上にまとうことが求められています。
この「Islam Religion」の記事には、ヒジャーブを着用することで、女性が職場でセクハラを受けることが減っていると書いてある。
女性がミニスカートで仕事をしていても、セクハラが起こらないような職場をつくっていきたいところだけど。
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