外国人は日本人を見て、どんな印象を持つか?
ChikanやKaroshiと言うヤツもいやがったけど、「Japanese peope are very considerate」という答えがよく返ってくる。
considerateは「思いやり(気配り・配慮)のある」という意味で、「日本人は相手のことをよく考える」と感心する外国人はたくさんいる。
それをあらわす言葉が「譲り合いありがとう」だ。
海外では相手のことを考えるより、自分の考えをしっかり伝えることを重視する国が多い。
だからそういう国の人は、日本社会の「空気を読む」という文化を嫌う。
譲り合いの国があれば、自己主張の国もある。
「郷に入っては郷に従え」で、その国の価値観に合わせるしかない。
インドや中国で相手にゆずっていたら、自分の番は永遠にやって来ない。
中国では譲り合いではなく、殴り合いを見たことがある。
お隣の韓国も自己主張が大事にされる国だ。
なんせ「大韓民国」と、国名に「大」をつけるぐらいだから。
そういう積極的な韓国人と譲り合い精神の日本人が接すると、うまくいかないこともよくある。
いまは旭日旗について、大きな騒ぎになっている。
韓国紙は特集を組んで報道している。
「おまえはもう死んでいる」と言ったのは、北斗の拳のケンシロウ。
では、「To Be or Not to Be(生きるべきか死ぬべきか)」と言ったのはだれか?
これはシェイクスピアの戯曲「ハムレット」のなかで、主人公のハムレットが言ったセリフ。
世界的に有名な言葉だから、知っておく価値はありますよ。
ちょっと前まで、海上自衛隊もそんな気分だったかもしれない。
韓国海軍から招待を受けて、自衛隊は韓国でおこなわれる観艦式に参加する予定だった。
でも、直前になって「ちょっと待った」の声がかかる。
海上自衛隊の艦船には旭日旗が掲げられている。
これは国内法で決まっているから、海上自衛隊はこの旭日旗を掲げないといけない。
国際法に照らしても、この旗を揚げることになっている。
でも、韓国ではそれが通じない。
旭日旗は「戦犯旗」と呼ばれていて、軍国主義や植民地支配の象徴として嫌われている。
それも徹底的に。
なんせズワイガニのハンバーガーを販売したら、「包装紙のズワイガニが旭日旗を連想させる!けしからん!」と怒り出す人が出たぐらいだから。
そのことはこの記事をどうぞ。
何の罪もないズワイガニ。
「ズワイガニワッパー」の包装紙にもこんなデザインがされている。
でも、ズワイガニを見て「旭日旗だ!」と抗議するのは、さすがに行き過ぎ。
韓国メディア・中央日報も「『旭日旗』ハンバーガー包装?…度が過ぎる反日情緒」という記事で、「常識外れだ」とあきれる。
これは常識外れだけど、「海上自衛隊の艦船は旭日旗を降ろすべき」という意見は、韓国ではまっとうなな常識だ。
だから日本側に、それを要求してきた。
韓国の首相やマスコミも、直接・間接的に「旭日旗を掲げるな」と求めてくる。
韓国がおこなう式なのに、ボイコット宣言をする議員まで出てきた。
朝鮮日報の記事(2018/10/02)から。
黄永哲議員は「日本がこだわるなら観艦式に出席しない。国防委員会として断固たる考え、国民の考えを反映する措置を取ってほしい」と強調した。
「旭日旗は駄目」 韓国海軍本部が日本側と再協議へ
オール韓国の訴えに、海上自衛隊は「旭日旗をあげるべきか、降ろすべきか」で悩んだかもしれない。
くり返しになるけど、旭日旗の掲揚は法律で決まっている。
結局は、旭日旗を掲げることも降ろすこともなくなった。
海上自衛隊は式典に参加しないことを決めたから。
別の記事でも紹介したけど、日本政府は韓国のメンツを立てることにした。
産経新聞の記事(2018.10.5)から。
政府内には、自衛艦旗を掲げ観艦式に参加する強硬論もあったが、見送った。外務省幹部は「主催国である韓国の顔をつぶさないための、せめてもの措置だ」と語る。
「旭日旗を降ろせ」という非礼で非常識な要求をされたけど、「強硬論」は封印した。
自衛隊が式に参加し旭日旗を見せて、韓国国民の反日感情を爆発させることは日本にとってもいいことではない。
韓国の名誉をつぶさないためにも、日本は辞退するしかなかっただろう。
これが日本人のconsiderateだ。
とにかくこれで一件落着。
と、うまくいかないのが日韓関係だ。
韓国はまだあきらめていなかった。
東亜日報の記事(2018.10. 06)によると、不参加を通知した日本をまだ説得している。
海軍と政府は、観艦式開催直前まで日本を説得する方針だが、日本が韓国側の要請を受け入れる可能性は低いという見方が多い。
軍関係者は、「国際的な軍事交流・協力の行事が韓日間の対立の場に飛び火しないよう日本が大乗的次元で決断をすることを望む」と話した。
韓国側が望むことは、海上自衛隊が旭日旗を降ろして式に参加すること。
これなら完全に満足する。
でも、海上自衛隊がそれをしたら法律違反になる。
だからそれはできない。
かといって式典で旭日旗を掲げていたら、韓国軍や政府のメンツをつぶしてしまう。
それで一歩ゆずって、辞退を決めたわけだ。
主催国である韓国に配慮した結果なのだけど、韓国は納得しない。
日本人の国民性「譲り合いの精神」がまったく通用しない。
「完全勝利」を求めて自己主張を続ける。
こんな韓国の態度にネットでは批判の雨あられ。
・旗を降ろして参加しろってことか
いい加減にしろ
・相手ばかりに望まず、自分たちの問題を自分でまずクリアするという姿勢が重要
・自国の国民感情には過剰なほど敏感だが、他国の感情にはとんでもなく鈍感
・うわぁ もう断ってるのに、まだ参加させようとすんの?
・旭日旗を掲げるなら参加させない
→じゃあ参加しません
韓国「ちょっと待って!!!」
今こんな状況なんだけど
・自国民を納得させられないからって他国に自粛要請するとか
なにもかも行き当たりばったり
・難癖をつけてきておいて説得って。よく分からん。
・日本に何かしてもらうのはもう諦めろ
言いたいことを言うけど、韓国は日本との友好を期待している。
中央日報の記事(2018年10月06日)から。
韓国海軍は遺憾の立場を表しながらも両国間の関係に影響があってはならないと強調した。
じゃあ、日本の立場を尊重するか、韓国の国民を説得しないと。
そのどちらもしないで、ただ自分の願いを強調してもねえ。
やっぱり自己主張の国だ。
でも世界を見れば、日本のような「譲り合い」の国は少数で、韓国のような「自己主張」の国の方が多いと思う。
相手が一歩譲ったら、こっちはさらに主張して、相手にもう一歩譲らせる。
それで、できるだけ多くの利益を手に入れる。
個人的な経験だけど、海外ではこういう考え方の人が多い。
譲り合いと自己主張の両方の精神をもって、相手に応じて使い分けるのが理想的。
韓国とは「To Be With or Not to Be With(共に生きるべきかどうか)」、それが日本の問題だ。
なんて書くと怒られるけど、韓国が相手なら、譲り合いより自己主張だ。
韓国人にとっても、ハッキリした人の方が付き合いやすいはず。
この記事を書いていて、「10回たたいて折れない枝はない」という言葉を思い出した。
これは韓国人の女の子が言っていた言葉で、韓国人の押しの強さをあらわしている。
韓国では、1回2回断られたぐらいで、引き下がってはいけないらしい。
そのことはこの記事をどうぞ。
おまけ
意外と知らない人が多かったから、載せときますね。
在日米軍は旭日旗を、日本との友好のシンボルと考えている。
だから三沢基地の公式フェイスブックページには、でっかい旭日旗のデザインがある。
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韓国でのACL旭日旗問題。川崎への処分の前に日本は正しい説明を。
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