少し前に、20代後半の中国人(男)と話をする機会があった。
「これからは、日本と中国は仲良くしないとね」というほほえましい話の後に、話題は韓国にうつる。
彼に、中国人が韓国旅行に行く目的や中国人にとっての韓国の魅力を聞いてみた。
「前は整形手術のために韓国へ行く人が多かったです。でも、今は少なくなりましたね。韓流ものに興味があったり、化粧品が好きだったりする人が韓国に行くと思いますよ。私ですか?私は韓国に行きたいとは思いません。韓国の魅力って何ですか?」
質問したら、逆に聞き返されたでござるの巻。
中国人の彼には思い浮かばなかったけれど、韓国に住んでいる外国人にとって、韓国の最大の魅力は「情」らしい。
最近ソウルの大学で、55の国や地域の人たちが参加した韓国語のスピーチコンテストがおこなわれた。
そこで外国人が、韓国には人間の気持ちを大事する文化があると話している。
聯合ニュースの記事(2018/05/15)
多くの参加者は韓国の最大の魅力として、同質感と所属感を与えてくれる「情」を選び、韓国には「私」よりも「私たち」を優先する温かい文化があると称賛した。
「情が韓国の魅力」 外国人による韓国語スピーチ大会開催
こういうことを日本の新聞が報じると、「外国人に日本をホメさせるのは気持ち悪い」という人が出てくる。
でも、韓国人による「韓国すごい!」は日本の比ではない。
お菓子にも「情」。
日本に一年間住んでいた韓国人の女の子も同じことを言っていた。
日本人と韓国人の違いは、韓国人は情に厚いことだという。
日本人は冷たい。
「親しき中にも礼儀あり」で、仲が良くなっても相手との距離や礼儀を守らないといけない。
韓国人にとってはそれが面倒くさいし、礼儀があったら相手と仲良くなった気がしない。
それに日本人は厳しい。
ルールや規則を厳格に守って例外を認めない。
例えば、飲食店でアルバイトをしていた時のこと。
他の韓国人のバイトがミスをしてしまった。
それで店長から怒られる。
彼女に言わせれば、これが「情がない」になる。
「店長はふだんそのバイトと仲良くしていたし、その子のことをよく知っています。なのに、店の規則を持ち出して、とても強く怒っていました。軽く注意するだけでいいと思います。あれは情がないですね」
これに対して、韓国人は情を大切にする。
相手の事情や気持ちを優先して、本当はダメなことでも、規則を少し曲げてOKにしてくれることが多いという。
また、別の韓国人の女の子からはこんな言葉を聞いた。
「10回たたいて折れない枝はない」
韓国にはこんな言葉があるらしい。
韓国の男は積極性が大事。
「どんな女性であっても、何回も告白すれば落とすことができる」「何回も告白するぐらいの気持ちがないとダメだ」ということを表している。
「当たって砕けろ。砕けたら、再生してまた当たれ」ということだろう。
何度も「好きだ!つき合ってくれ!」と言われると、情が移ってくるという。
でも一歩間違えれば、「おまわりさん、こいつです!」になる。
韓国に住んでいる日本人も、韓国人と日本人の違いに「情」をあげている。
「オッパに騙されてみる日記」から
韓国人の情って
個人的には
日本人よりもかなり熱い!厚い!!
気がしますがどうですか?
オッパもよく言ってます韓国人は情が厚いから
一度仲良くなると
めっっっちゃヤバイよ
一度仲良くなると、韓国人はいろいろな物をくれたり力を貸したりしてくれる。
食堂のおばちゃんと少し話をして親しくなると、思いっきりサービスをしてくれる。
この日本人の子は、そんな韓国人の情に触れて「日本人よりもかなり熱い!厚い!!」と感じているらしい。
たしかに韓国人にはそんなところがあると思う。
でも何事にも良い面と悪い面がある。
外国人にとっては最大の魅力で、日本人との大きな違いである「情」も良いことばかりではない。
情を重視することが法を軽視することにつながってしまうこともある。
日本と韓国の関係がうまくいかない原因にも、そのことがあると思う。
このことは次回書きます。
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