世界で最も健康な国・1位スペインの理由、日本の順位は?

 

アメリカ人の男女とイギリス人女性の計4人で、焼き肉というカロリーの化け物を食べに行ったときのこと。

20代のイギリス人女性は美と健康を気にして、サンチュ(レタスの一種)で肉をまいて食べていた。
まあ、焼け石に水で無駄な抵抗という気はするけど。

40代のアメリカ人男性は年齢を気にして、若い時のようにバカ食いはしない。
いまは肉を減らして、野菜を多めにしているという。

20代のアメリカ人女性はブレーキが壊れたように焼き肉を口の中に投げ込んでいた。

 

 

そんな彼らを見て、中央日報のこんな記事(2019年02月27日)を思い出す。

世界で最も健康な国は「スペイン」…韓国と日本は?

ブルームバーグが発表した2019年の「健康な国指数(Healthiest Country Index)」によると、世界一健康な国はスペインという結果が判明。
これに2位イタリア、3位アイスランドが続く。
そのあとの順位は以下のとおり。

日本(4位)、スイス、スウェーデン、オーストラリア、シンガポール、ノルウェー、イスラエル(10位)
*アジアでは日本が一番ヘルシーな国となった。

焼き肉を食べている英米人に「世界で最も健康な国はどこだと思う?」ときいてみたところ、スペインがなかなか出てこない。
スウェーデンやノルウェーなど北欧の国を真っ先に挙げる。彼らの中で「ヘルシーな国」というと、北欧諸国が頭に浮かぶらしい。
その後も、ドイツやフランス、イタリアなどヨーロッパの国名ばかり挙げていく。
アジア、中東、アフリカはアウトオブ眼中だ。

しばらくして、ようやくスペインが出てきた。
ボクには「スペイン=ヘルシー」というイメージがなかったのだけど、彼らは「その理由はきっと地中海料理のせいだ」と指摘する。

あとから上の記事を見たらこれは大正解。
スペイン・ナバーラ医科大学が「エキストラバージンオリーブ油と堅果類が含まれた地中海式料理が低脂肪食よりも心血管疾患の発病率を低める」と言っている。
ガスパチョやパエリアなどのスペイン料理が健康食に選ばれたことも、高評価の大きな理由になっていた。

ユネスコの世界無形文化遺産にも登録された地中海料理とはこんな食べものだ。

地中海食という料理はなく、地中海沿岸諸国の伝統的な食事のことである。オリーブオイル、全粒穀物、野菜、果物、豆、ナッツが豊富で、チーズとヨーグルトは頻繁に食され、魚も食されるが、肉、鳥、卵、菓子の消費は控えめである。

地中海食

今回世界で最も健康な国で、1位がスペイン2位がイタリアという結果になったことも、このヘルシーフードが関係しているはず。

 

焼き肉の煙と違って、地中海のさわやかな風が吹き抜けていそう。

 

ユネスコ無形文化遺産といえば、和食も登録されている。

農林水産省が「一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています」と太鼓判を押す健康食だ。

くわしいことはここをどうぞ。

「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました!

焼き肉をつついていたアメリカ人もイギリス人も、和食がヘルシーであることは認めていた。
でも、「長時間労働や過労死、自殺率の高さなどで日本はポイントを落としたのでは?」と言う。

ストレスにあふれた日本社会を見ると、たしかに「精神的な健康」の評価は低そうだ。
スペインのように、シエスタ(昼寝)の習慣を取り入れてはどうか?

ちなみに、「世界で最も健康な国」ランキングで、韓国は17位でアメリカは35位。
これにはアメリカ人も納得。
アメリカ人から見ても、アメリカの食文化はおかしい。
「アイスクリームを油で揚げたものに、メイプルシロップをかけて食べるんだぜ。な?バカだろ?」と言う。そんなアメリカが約170カ国中35位なら大健闘らしい。

ちなみに韓国は17位。
「世界で最も健康な国は「スペイン」…韓国と日本は?」と何かあるたびに日本が気になるクセは、精神的にはあまり健康的ではないと思う。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。