韓国の野党議員が文大統領を「金正恩の首席報道官」と呼んだことで、国会がとんでもない騒ぎになってしまった。
…なんてことをさっき記事で書いた。
この爆弾発言をしたのが「ナ・ギョンウォン」という人。
この人、男かと思ったら女だった。
韓国人の性別を名前から判断することはむずかしい。
たとえば「金玉男」という韓国人女性がいるなんて、日本じゃ考えられない。
ただ、これには両親のこんな願いが込められている。
昔は、男の子を望んでいたのに女の子が生まれた場合、次に男の子の出生を願って、その女の子に希男(男の子を望む)といったように、名前に「男」の字を入れた
「人名の世界地図 (文春新書)」
現代ならこの考え方は、「男女平等に反する!」と怒られるのだろうけど。
さて、きょねんイタリアでこんなことがあった。
テックインサイトの記事(2018.05.27)
娘に「ブルー」と名付けた両親、「性別がわかりにくい」と裁判に
イタリアのある夫婦が自分の子供に「Blu(ブルー)」という名前を付けた。
これは英語の「blue」と同じで「青」という意味。
「bella(美しい)」「luminosa(明るい)」「unica(ユニーク)」の3つの言葉を組み合わせてこの名前にしたという。
ところで、この子供の性別は何だろう?
答えは女性。
このあと、女の子に「ブルー」という命名したことがイタリアで問題になる。
というのは2000年に、「男女の性別が明確になる名前をつけるように」という大統領の命令が出ていたから。
「Bluでは性別が分かりにくい」という理由で、裁判所から名前を付けなおすよう言い渡されてしまった。
夫婦はこれに納得がいなかいようだったけど、このあとどうなったかは分からない。
ちなみにフランスでも2018年に、「Liam(リアム)」という名前が問題になった。
これも「性別が分かりにくい」という理由で、両親は裁判所から男女の違いがハッキリ分かる名前に変えるよう命じられている。
イタリア社会とフランス社会の共通点といえば、キリスト教(カトリック)の影響が強いこと。
そしてカトリックといえば、「男女の別」が比較的ハッキリ分かれている。
たとえば、女性が司祭になることは永遠に禁止されている。
くわしいことはロイター通信の記事(2016年11月2日)をどうぞ。
カトリック教会の女性司祭禁止は永久不変=ローマ法王
「性別が分かりにくい」という理由で裁判所から名前の変更を求められる背景にも、カトリックの価値観がきっとあるはず。
日本だったら「性別が分かりにくい」という理由で、裁判所が親に名前の付けなおしを命じることはないだろう。司法にそこまでの権限があるとは思えない。
フランスやイタリアとの違いは「男女の別」について、宗教的伝統にもとづいた確固とした価値観が社会にあるかないかということじゃないかな。
無宗教が伝統になると、「これは伝統だから」という理由に説得力がなくなってしまう。
こちらの記事もどうですか?
台湾だったりフィリピンや西欧のコラムが楽しいです。韓国に関するニュースは報道でもエンタメでもマスメディアの歪曲が垣間見えて嫌になりますから。
ありがとうございます。
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韓国も反日がなければ、台湾のようないい関係になれると思っています。