はじめの一言
「私は日本と日本人のダイナミズムを体感したのです。人々が、国の再建と経済を発展させるために献身的に尽くす光景は、今もまぶたに焼きついています
(マハティール・モハメド 昭和)」
「日本賛辞の至言33撰 ごま書房」
マハティール・ビン・モハマド(ウィキペディア)
マハティール氏はマレーシアの政治家で、いまは大統領をしている(2018年11月現在)。
欧米諸国ではなく、日本の経済成長を見習おうというルックイースト政策を行った。
前回、韓国の新聞記事には問題アリと書いた。
でも、日本の新聞に問題がないわけではない。
大きな問題をつくってしまった前例がある。
それがいわゆる「従軍慰安婦問題」だ。
この問題は長く、日本と韓国の最大の政治・外交問題だった。
これが問題化したのは、日本のマスコミ報道に原因がある。
朝日新聞による「従軍慰安婦」報道は韓国でも伝えられ、反日感情が高まり、慰安婦問題は日韓の政治問題となっていった。
(ウィキペディア)
ここで、ちょっとご説明。
今回、なんでこんな記事を書こうと思ったのか?
それは、これ。
戦争とは何ら関わりのない、将来の世代が、謝罪を続けねばならないような状況を作ってはなりません。これは、今を生きる、現在の世代の責任であると考えています。
これは、外務省のHPにのっているもの。
「日本に生まれたということだけで、謝罪しないといけない」というのは、どう考えてもおかしい。
これからの日本人にこんなバカなことをさせないことが、今を生きる日本人の役割であり責任でもあるから。
さて慰安婦報道での大きな問題は、「日本軍が韓国人の女性を戦場に強制連行した」といういい加減な情報を事実として報道していたことにある。
最初は、これが実際に起きたことだと考えられていた。
ボクが高校生のころに、「日本軍が強制連行した」と教えられた。
でもしだいに、「日本軍が女性を強制連行したという証拠がないし、その証言もあやしい」と分かってくる。
そして過去におこなった報道が誤報だと判明して、朝日新聞や赤旗は記事を取り消し、謝罪することになった。
2014年9月27日、日本共産党のしんぶん赤旗も朝日新聞の8月5日の特集記事を機会に検証し、1992年から93年に3回「吉田証言」や著書を取り上げたが信憑性がなかった、として取り消し・謝罪記事を掲載した。
(ウィキペディア)
でも、このことは「慰安婦という存在はなかった」というわけではない。
実際にそうした女性はいた。
日本政府もそれは認めている。
日本政府としては、慰安婦問題が多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であると認識しています。
ただ、「日本軍が慰安婦を強制連行した」ということが事実であるという証拠がなかったこと、だから「日本軍の強制連行」というのは間違いであり誤報だったということ。
でも訂正と謝罪が遅すぎた。
すでに「日本軍が強制連行した」という間違った情報が事実として世界に広がって、慰安婦問題は国際問題となってしまった。
朝日新聞による「慰安婦問題」の国際問題化について
朝日新聞による慰安婦強制連行記事は吉田が自著を捏造と認めた後も長らく訂正されることがなく、慰安婦強制連行が国際問題化した要因であると指摘されており、安倍晋三総理大臣も朝日新聞を名指しで批判している。
(ウィキペディア)
この問題は「日本発」ということもできる。
では、なんで日本のマスコミは、こんな誤報をしてしまったのか?
前回紹介した韓国の新聞紙(2016年9月11の朝鮮日報)が指摘したものと、同じ問題があったのだと思う。
客観的理解や分析は後回しにして、われわれの希望や期待を前面に出すものの見方に完全にはまり切る傾向が非常に強いのだ。
「日本はいくら侮辱し続けても韓国の友好国であり続けるのか」
「日本軍は、韓国人女性を強制連行するような悪いヤツらであってほしい」という「希望や期待」が前面に出てしまって、客観的理解や分析が後回しになってしまった。
こうした面があったのだろう。
じつは、このことについてボクも反省をしないといけない。
ボクも当時、学校の先生やマスコミが言うことを信じていて、「日本軍が慰安婦を強制連行した」と本気で思っていた。
思っていただけでははなくて、それを「日本軍がした歴史的な事実である」とまわりの人間にも言ってしまっていた。
結果的に、間違った情報を拡散してしまったことになる。
ほんの少しだけど、「戦争とは何ら関わりのない、将来の世代が、謝罪を続けねばならないような状況」を作ってしまったかもしれない。
そんなざんげの意味も込めて、次回もこのテーマで書きます。
おまけ
日韓で問題となっていた、いわゆる「従軍慰安婦問題」を報道しているなかで、別の問題がスポットライトをあびている。
それが、ベトナム戦争での韓国軍のよるベトナム人の虐殺事件だ。
韓国の新聞紙「ハンギョレ新聞」によると、ベトナム人の虐殺者は9000人を超えるという。
ベトナム戦争研究会は、韓国軍のベトナム戦民間人虐殺という事実自体は広く知られているのに、公式的調査、謝罪、賠償は全くなされていないことに問題意識を持って始まった。
ベトナムに対して加害者だったことを認めなければ、日本軍「慰安婦」問題も解決できない私たちの逆説的現実が顕れたのだ。
ただ、日韓の外交問題だったいわゆる「従軍慰安婦問題」については、昨年末に完全に解決している。
あとは、韓国がこのベトナム人虐殺事件にどう対応していくかだ?
こちらの記事もいかがですか?
コメントを残す