ある日曜日、マクドナルドで優雅に朝マックをしていたら、4人のアメリカ人旅行者と出会った。
福岡から北海道まで自転車で旅行しているチャリダー
彼らから聞いた話はここをどうぞ。
今回はその続きで、彼らから聞いた話を書いていこうと思う。
Q:日本人の印象は?
日本人はルールや秩序を守って行動する。
日本の電車は1分単位で正確に走るし、人も車も信号をよく守っている。
でも、融通の利くばあいもある。
京都にあるお寺で、閉まる30分前に着いたら「無料でいい」と言われてタダで入れてくれた。
日本人は規則にとても厳しいと思っていたから、この対応は意外でうれしかった。
日本の道はデコボコがないから走りやすいし、神社や寺など古い建物の保存状態がいい。
日本人の作るものの質は高いし、その後も注意深く手入れをしているのだと思って感心した。
それに道にゴミが落ちていないから、マナーがいいこともわかる。
基本的に日本人はルールに厳しいけど、意外なやさしさを見せることもある。
昭和のはじめごろ、キャサリンという外国人がこう書いている。
日本人は厳格ですが、寛大でもあります。外国人はクリスマスの直前に限り玩具は関税を払わずに持ち込んでよいと決めたのは、実に日本人らしいと思います。話が子どものこととなるとどんなに厳しい日本人の心もなごむのです。
「逝きし日の面影 (平凡社)」
いまは絶対にない。
Q:日本で好きなところは?
温泉が大好きだ。
一日中、自転車で走り通したあとに入る温泉は天国。
インド人やタイ人などアジア人は裸になることが嫌いだから、温泉には抵抗を感じる人が多い。
そのことを彼に話すと「本当?」とおどろいていた。
アメリカではスポーツの後にシャワーを浴びるから、裸になることは慣れているらしい。
Q:タトゥーについて
彼はタトゥーをしていないから、どこの温泉にも入ることができる。
でもアメリカに戻ったらタトゥーを入れるつもりだから、どんな言葉がいいか聞かれた。
いろいろ提案したなかで、「一期一会」を気に入る。
話はタトゥーからアリアナ・グランデにうつった。
世界の歌姫アリアナ・グランデさんが最近、手のひらに「七論」というタトゥーを入れた。
自分の新曲「Seven Rings」をそのまま漢字にしたら、「七輪」になってしまったというオチ。
彼もそのことを知っていて、「あれには笑った。七輪ってグリルのことだろ?」と言う。
それはいいのだけど、見逃せないのはこのあとだ。
「あのとき日本人がすごく怒って、彼女を非難したんだってね」と彼は言うけど、それをしたのは日本人じゃない。
アリアナさんが親日家で日本語を学んでいることは、多くの日本人が知っている。
そんなアリアナさんが手のひらに「七輪」という文字を入れているのを見て、抗議メールを送るほど怒る日本人がどれだけいるのか?
皆無かほぼ皆無だろう。
それにあのときは、アリアナさんに「それは差別行為だ」と非難した人も多かった。
七輪の文字を見て「差別された」と感じる日本人が想像できない。
差別を指摘されたアリアナさんは、日本語学習をやめて日本には関わらなくなってしまった。
これでよろこぶ人はだれか?
抗議メールを送ったのはほぼ日本人ではないと思うのだけど、アメリカ人の彼は「日本人が怒ってそうした」と思っていた。
あれで日本人が怒る理由を聞いたら、「それは知らない」と言う。
あの一件で日本人の評判が落ちたと思うとガッカリです。
このときの騒動については前に記事で書いた。
「私は日本人」と名乗る人物がアリアナさんへこんな抗議をしている。
七輪というタトゥーは「日本文化の盗用(appropriation)」と非難しているけど、これは本当に日本人の発想だろうか。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
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