中国人から見た日本「唐の文化や面影は京都にあった!」

 

むかし中国を旅行したとき、現地の日本語ガイドが日本人と中国人の違いをこう話した。

「中国人は造ることと壊すことが得意で、日本人は保存することが上手です」

世界四大文明のひとつに数えられる中国文明。
そんな中国が持つ歴史は4000年と長くて深い。
*でも地球上には、それより1000年古い「半万年(5000年)」の歴史を持つ国が存在するという。

中国人ガイドが言うには、中国人は素晴らしい文明や文化をつくり上げても、時代が変わると前王朝のものはよく破壊してしまう。
4000年の歴史の中でそんなことがくり返し起きていて、いまでも残っている歴史的建造物は本当に少ないと言う。
それでも世界文化遺産の数は36(世界第5位)というのはさすが。

「せっかく残った貴重な文化遺産も、1970年代の文化大革命で徹底的に壊されてしまいました」とガイドは嘆く。

マルクス主義に基づいて宗教が徹底的に否定され、教会や寺院・宗教的な文化財が破壊された。

文化大革命

 

そんな中国人が日本に行くと、歴史的建築物がとてもいい状態で保存されているのを見てビックリする。
すごく古いのに清潔できれい。
それを見て感動することもあれば、ふり返って中国を考えると情けなく思うこともあるという。

日本では唐の都「長安」をモデルにして造られた京都が大好きで、そのガイドにとっては現在の西安(昔の長安)よりも唐の時代の雰囲気を味わうことができる。

唐(618~907)は隋の次の王朝で、李淵(りえん)によって建てられた。
日本は遣唐使を派遣して、律令制や租庸調制などを学んでいる。
でも朱全忠(しゅぜんちゅう)によって滅ぼされた。

だから唐朝の面影はいまの中国より、むしろ京都にこそある。
サーチナの記事(2019-06-21)によると、中国メディアの今日頭条は「唐の文化を見たければ日本の京都を訪れよ」と書いている。

京都について「世界の古都のうち、最も中国の要素に満ちた街である」と主張し、中国から伝えられた「唐の文化が現代に至るまで継承され、保存されている都市である」と主張した。

「唐の文化を見たければ日本の京都を訪れよ」と中国で言われる理由=中国メディア

 

この記事に日本のネットの反応は?

・長安いってみたいけど面影感じるようなものあるの?
・中国に残ってなきゃいけないだろ。
・そして茶漬け食ってサッサと帰れ文化が根付いた京都
・かつての中国文化にワビサビの精神なんて在ったのか?
・京都なんて応仁の乱で焼け野原になってるから、建造物事態は安土桃山時代以降に再建されたものばっかりじゃないのか?
・中国は、もったいないことしちゃったね。
・俺は神奈川だが、鎌倉レベルのしかないんで、京都、奈良は羨ましい。

 

西安の兵馬俑

 

なかには文化大革命に触れる人もいた。

・文化が大革命したからね…
・文革の破壊しまくりは痛恨の極みだろうな
・中国は文化大革命で多くの有形無形の文化を失った。

でも唐の都・長安については、当時の雰囲気を失ったのは文革のせいではない。

唐を滅ぼした朱全忠が悪い。
長安の住民を洛陽に強制移住させるため、朱全忠は長安を廃墟にしてしまった。

未練を断つために、長安を徹底的に破壊し、壊した宮殿、邸宅の木材は渭水から東へ流しました。
大唐の長安はこのとき、地上からすがたを消したといってよいでしょう。
(中略)大雁塔や小雁塔だけが、壊しにくいだけの理由でそのままにされ、辛うじて現存しています。

「中国五千年 (陳舜臣)」

長安は一度さら地になって、その跡地に造られたのがいまの西安と考えていい。

これがその大雁塔

 

これだけがポツンとあるだけで、西安に行っても唐朝の街並みはまったく分からない。
「長安の春」なんて一体どこにあるのか。
広州から来た中国人も、「西安はただの地方都市でガッカリ」と話す。
唐の文化や面影を見たかったら、やっぱり日本の京都を訪れるのが一番だ。

 

長安を地上から消した朱全忠

 

おまけ

西安よりは古き良き中国を感じられた洛陽

 

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。