日本で一貫道の台湾人と食事をするなら、このお店がいい

 

このまえ知り合いの台湾人が、正月休みを利用して日本へ旅行にやって来た。

その台湾人が数年前、日本の語学学校で日本語を学んでいたころはよく「漢字トーク」をしたもんだ。
日本人も台湾人も漢字を使っているけど、お互いワケの分からない漢字もある。
例えばその台湾人からは、「真面目」「面白い」「怪我」といった日本の漢字は見てもさっぱり意味が分からないと聞いた。

そういう軽い漢字の話ならいいけど、

「『自動販売機が故障しています』と『自動販売機は故障しています』の”が”と”は”は何が違うんですか?」

なんて質問をされたときには、死んだふりをしようかとおもった。

とにかく久しぶりに会う台湾人から、「ご飯を食べに行きましょう」と言われるのはまったくもってウェルカムだけど、そんな彼女は一貫道の信者だ。

一貫道とは道教の教えを中心に仏教や儒教、キリスト教などの教義を組み合わせた宗教で怪しいカルトではない。
くわしいことは、ここをくりくりっとクリック。

台湾の民主化とともに思想・信仰の自由が進み、1987年1月、公式に台湾国内で解禁された。(中略)殺生の禁止の教えから、台湾での食文化への影響も大きく、台湾素食として知られている。

一貫道

日本や東南アジア、欧米にも信者がいるらしい。

 

 

一貫道の台湾人はけっこう多くて、そういう知り合いは他に数人いる。
一貫道では肉食が禁止されているから、例外もあるらしいけど、信者は基本的には菜食主義者になる。
だからそんな台湾人と食事をするなら、「焼肉きんぐ」とか「いきなりステーキ」という選択肢はありえない。

でも日本は肉食大国だからベジタリアン・レストランが少なくて、そこそこ発展している地方都市の浜松でも数軒しかない。
希望のレストランを聞いたら、「どこでもいいです。決めてください」という投げっぱなしジャーマンだったから、「まいどおおきに食堂」(三島食堂)できまり。
ここは豆腐料理やきんぴらごぼう、さんまの塩焼きなんかの和食があって、自分で見て選べるからベジタリアンにも安心だ。
学生食堂みたいな雰囲気だから日本人には特別感がないけど、伝統的な日本の家庭料理が多いから、ヴィーガンのイギリス人も肉食のアメリカ人もけっこうここをよろこんでいた。

この台湾人も同じで、「まいどおおきに食堂」を気に入る。
ふつうのレストランだったら肉を抜いてもらおうかと考えていたけど、ここならその手間がないし、やっぱりその場で選べるから安心感がある。
ベジタリアンにとっての優先順序は味や値段よりも、まずはこの信頼感だろう。

「まいどおおきに食堂」にはカタカナ系よりひらがなと漢字の食べ物が多いから、相手が台湾人ならまた漢字トークができる。

 

 

「冷奴」でなんで豆腐料理なのか?
この「南京」とは何なのか?
こんなところから日本の歴史や文化を知ることができる。
こういう話は漢字を知らない欧米人やアジア人とは無理。

 

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。