韓国には、日本に対しては「負けられない」という対抗心、中国には「軽く見られたくない」という“対等意識”がある。
くわしいことは前回の記事を。
中国に300万枚のマスクを送ると、「マスク朝貢」と批判する韓国国民がでてくる。
朝貢というのなら、「韓国は中国の属国か?」と批判するのと同じだ。
いまでも韓国にはこんな発想があるらしい。
ということで今回は、韓国と中国の歴史的な関係をみていこうと思う。
古代から近代にかけて、中国は東・東南アジアの“ボス”だった。
周辺国の王は中国皇帝に貢ぎ物をすることで(朝貢)、支配権を認められていたのだ。
簡単にいえば主君と家来の関係だ。
だから韓国は歴史上、基本的には中国の従属国だったと考えていい。
朝鮮では紀元前3世紀頃、前漢初期に衛氏朝鮮が冊封されて以来、1895年に日清戦争で日本が清を破り、下関条約によって朝鮮を独立国と認めさせるまで、ほぼ一貫して中国の冊封国であった。
ただ“従属”というのは外交関係や名目上のことで、朝鮮の政治は朝鮮国王がおこなっていた。
でも立場は中国皇帝の下だから、「皇帝」を名乗ることも「万歳(千秋万歳)」と言うこともできなかった。
朝鮮国王の場合は控えめに「千歳」という言葉を使っていた。
なかには「九千歳」と叫ばせた魏忠賢(ぎちゅうけん)というバカな中国人もいた。
くわしいことはこの記事を。
これはやや大げさで、韓国は全身全霊で反対すること必至だけど、世の中にはこんな見方もある。
隣国中国の強大な王朝との関係性から、この檀君朝鮮建国年の紀元前2333年以来日清戦争の1895年までの4228年間、朝鮮は中国に支配され続けていたとする記事もある。
朝鮮は独自の元号を持つことなく、中国の元号をそのまま使っていた。
これは支配ではないけど、従属していたことの証。
日本はどうかというと、歴史的に中国の従属国だったことはほとんどない。
弥生時代の卑弥呼がいたころはそうだったけど、飛鳥時代には「大化」を制定して、それ以来、独自の元号を使い続けている。
元号を別にするというのは、独立していることを示す。
それどころか日清戦争の勝利で朝鮮を独立させることで、中国による冊封体制を完全に終わらせたのが日本だった。
日本には「海」という最高の頼れる防壁があったからよかったけど、陸続きだったら韓国と似たような歴史になっていたはずだ。
でも、これには中国文化を吸収するのに、時間と手間がかかるというデメリットがある。
遣隋使や遣唐使を送っていたとき時代には、たくさんのエリートが中国にたどり着けず、冷たい海底に沈んでしまった。
古代においてこのロスは本当に大きい。
陸続きにも島国にも、それぞれポジティブとネガティブな面がある。
時代は21世紀になったけど、中国はいまでも「宗主国」のように振る舞って、韓国の人たちを刺激することがある。
昨年末には王毅外相の訪韓を前に、駐韓中国大使館が韓国の要人100人を昼食に招いた。
でもこれは実質的に拒否権はなく、多くの要人が事前の予定をキャンセルして昼食にかけつけた。
中国が“緊急招集”をかけたも同然で、「屈辱的」だと韓国側を怒らせる。
朝鮮日報の記事で、韓国の外交消息筋がこう話す。
韓国を下に見ていることを現している。中国側が意図しているのかどうかは分からないが、いずれにせよ侮辱的な人集めと受け止められる可能性がある」と語った。
「韓国の友好人士100人と昼食会」…中国が王毅外相訪韓直前に通知で物議
まるでかつての宗主国と属国の関係のようで、韓国側が怒るのも当たり前。
中国に300万枚のマスクを送ると「マスク朝貢」と非難が上がるのは、こういう背景があるからかもしれない。
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