コロナで自作自演の自画自賛!ムン政権にあきれる韓国紙

 

日本という国が大好きで、特に外国人から「日本の文化や技術はスバラシイデス!」とほめられるとうれしくなってしまう。
それぐらいのほどよい愛国心なら問題ないけど、こんな「自国大好き」が行き過ぎるとややヤバい。

韓国にも過剰な愛国心を持った人がいて、大韓民国が好きで好きで誇らしくてたまらず、韓国の素晴らしさや韓民族の優秀さを聞かされると、覚せい剤を打ったような快感を感じてしまう。
知人の韓国人に言わせると、徴兵制度があるからこういう傾向が強い。
そんな気持ちや現象を、韓国語のエグック(愛国)とヒロポン(覚せい剤)を合わせてクッポンという。
*エグックではなくてグク(国)だけという説もあるけど、本質は変わらない。

そんなクッポンについてはこの記事を見てくれまし。

「優秀な国と民族」国民もあやしむ韓国政府のクッポン情報

 

ただ自国民が「韓国はスバラシイ、韓国人は優秀だ」と言っても、それはただの自画自賛だから、あんまりうれしくはない。
やっぱり海外から評価されると、クッポン心が刺激されて誇らしくなる。
だからノーベル賞が喉から手が出ているほど欲しい。
くり返すけど、こういう気持ちはどこの国にもあるし、自国が好きで自信をもつのは基本的にはいいことだ。

韓国には外国人を登場させて、韓国を絶賛させる「クッポン番組」と呼ばれるテレビ番組がある。
有名なのは「ようこそ~韓国は初めてでしょ?」という番組で、外国人タレントやユーチューバーが韓国のグルメやK‐POP、化粧品の良さをほめたたえる。
外国人の視点から自国を再把握するのは、それはそれで面白い。

そう言えば、きょうの朝鮮日報にはこんな「クッポン報道」(2020/04/02)があった。

「サッカーの神」メッシも認めた「ソン・フンミンの才能は世界最高」

ただメッシ選手は「最高の才能」を持つ選手を25人選んで、その中にソン・フンミン選手がふくまれていただけなのだけど、この見出しだと「ソン・フンミンは世界ナンバーワンとメッシが認めた」と読者が誤解しそう。

これぐらいの“見出し操作”ならまだいいけど、ライターで編集者の安宿緑氏がプレジデントオンラインの記事(3/30)で、韓国のクッポン番組での“自作自演”を指摘している。

「国境のない芸能」という番組の、韓国式屋台をヨーロッパで出店するという企画では韓国の演歌をフランス語で歌えたり、K‐POPにいやに詳しい不自然な親韓外国人客が次々と現れたり、ヤラセ疑惑が持ち上がった。

日本が大嫌いな「韓国、反日外タレ図鑑」なぜ彼らは魂を売ったのか

ヤラセか演出かは日本でもよく議論になるけど、この判断はむずかしい。

 

新型コロナウイルの感染拡大が国民的な問題となっている韓国では、いま政府が愛国心を心地よく刺激する発表をよくしている。

これは中央日報の記事(2020.03.31)

エチオピア首相「韓国の新型肺炎への対応が印象的…アフリカに文大統領のリーダーシップが必要

ハンギョレ新聞(2020-03-30 01:26)

韓国の新型コロナ診断技術が「国際標準に」…「診断キット」81カ国から要請

 

今月には韓国与党が絶対に負けられない総選挙があるから、こうした「クッポン報道」を目にする。
政府の言うことが事実ならいいけど、誇張や強引な解釈をして自分の素晴らしさをアピールしているとなると問題だ。

残念なことに韓国ムン政権はこの分野の達人。
政府のコロナ対策が成功していると見せかけるため、自画自賛するために「自作自演」していたことが発覚した。

朝鮮日報の社説(2020/03/31)
*青瓦台は韓国大統領府

青瓦台がホームページに掲載している新型コロナウイルス推移グラフを、感染者数が急激に減少しているかに見えるように作っていたという。

「新型コロナ自慢」過ぎたるは及ばざるがごとし

 

前日よりも感染者数が多い日をすべて省いたグラフを制作することで、新規感染者が毎回減っているように見せていた。
ムン政権は国民をだましたようなもので、朝鮮日報が「操作に近い。こうした小細工をする理由は明らかだ。総選挙を前に、政府の成果を大きく見せたいからだ」と批判するのも当たり前だ。
これは「ヤラセ疑惑」を超えた確信犯だ。

安倍政権が政府ホームページこんなグラフを掲載したら、どれほどの集中砲火を浴びることか。

 

「新型コロナ自慢」をするために政府がした小細工はこれだけではない。

韓国外交部(外務省)は、「韓国製診断キットがアメリカ食品医薬品局(FDA)の事前承認を受けた」「異例の迅速承認は韓米首脳電話会談の後続措置結果として評価できる」と胸を張って発表したものの、該当する韓国企業がアメリカからそんな通知を受けていなくて混乱した。
政府が「不正確な用語を使った」「気持ちが先走っているのではないのか。」と朝鮮日報はあきれる。

また、「UAE(アラブ首長国連邦)に診断キットを輸出した」という政府発表も、中身をよく確認してみたら、感染の有無を判定するキットではなくて「輸送容器だということが明らかになった」という。要するに中身ではなくて“入れ物”だったわけだ。

次の文章は、いまの韓国ムン政権の考え方や姿勢をよく表している。

青瓦台は政府合同外信記者会見の内容を編集して掲載する際、「防疫が成功したという評価には同意しがたい」との専門家の発言などはすべて外し、政府を賞賛する内容でのみ満たした。

 

「韓国すごい!」というクッポン情報をよろこぶ国民がいて、それが政権支持率にはね返ってくるから、政府は政府を称賛する発表をおこなう。

調べたらすぐにバレる内容で、自国メディアから秒で突っ込まれるのに、政府はこの姿勢を変えない。
選挙前ということもあるけど、本質的には、こう言う情報を欲しがる国民がとても多いということだ。
自画自賛のために自作自演するのは、韓国では政府だけではないだろう。

 

 

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3 件のコメント

  • >感染の有無を判定するキットではなくて「輸送容器だということが明らかになった」という。要するに中身ではなくて“入れ物”だったわけだ。

    この説明では、何が何だか分からない人も多いのでは? 要するに、感染の有無を判定するキットではなくて「(診断者から採取した)検体の輸送容器だった」とより正確に記述するべきですね。
    これと同様に、韓国メディアでは、説明が下手で(わざとか?)誤解を招くような表現が多いことも、グッポン報道を蔓延させる原因になっているのですよ。報道のプロとしてはあるまじき能力・姿勢なんですけどね。

    メディアは、国家権力とは独立した「第四の権力」です。それが現政権への「忖度・御用聞き」ばかりになったのでは、あるいはまた、現政権への「反体制派一色」だったり、大手有力紙への「付和雷同」ばかりになってしまったのでは、民主主義社会におけるメディアの役割が果たせない。政治の場においては野党の存在が許され、異論・反論が存続できる多様性を保持し、そこから意見を集約していく過程こそ、民主主義社会を成立させるキーポイントなのです。
    「三権分立」とは、今の韓国政府が主張しメディアを利用して自国民を教育洗脳しているような、幼稚で誤った概念ではない。事実を直視し正しく評価できなければ、ノーベル賞なんて夢のまた夢です。

  • クッポン情報展開でも何でも好きなようにやればいい、そんな話を忖度報道するメディアも、それを大喜びで支持する国民にも呆れるだけです。
    が、しかし、自国の総選挙で政策や公約を掲げるのではなく、「反日」「反中」「反米」を支持する理由として訴えるに至っては、もはや呆れを通り越して軽蔑の気持ちしか湧いてきません。しかも選挙管理委員会がその形の選挙運動を認めてしまっているという。よくそれで、「世界で最も進んだ民主主義国家」を名乗る気になりますねぇ。
    いやはや、何とも。
    日本のメディアもその辺りの実情を多少は報道するべきじゃないですか。隣国の真の姿を知ることは、大変重要だと思いますが。

  • 韓国与党は選挙で「反日」をアピールしていますね。「韓日戦」と強調していますし。
    野党はわりと日本との関係を重要と訴えていますが、これが有権者にどれだけ届くか。
    なんだかんだ言って選挙では与党が勝つ気がします。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。