8月31日のきのう、知人のアメリカ人がSNSにある写真と一緒にこんなメッセージを投稿していた。
Yesterday, 75 years ago.—Naval Air Facility Atsugi—
「75年前の厚木」といえば、アメリカの軍人で連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサーしかいない。
日本の事実上の統治者となったマッカーサー(1880年 – 1964年)
ちなみに「MacArthur」と「McDonald」のマックは同じ言葉で、英語圏では「~の息子」を意味する。
さらにマッカーサー (MacArthur) をくわしく見ると、「アーサーの息子」ということからアーサー王の子孫を指すという説もアリ。
次のセイバーはマッカーサーかも。
75年前の8月30日、日本に上陸したマッカーサー
19世紀後半は弱肉強食の世界で自分の身を守れなかった国は強国のえじき、つまり植民地にされることがよくあった。
その時代、インドネシアはオランダ、インドはイギリス、ベトナムはフランスの植民地支配を受けていた。
そのことについてそれぞれの国の人に話を聞いても、当時のマスターカントリー(宗主国)を恨んでいるという人はいない。
もうそれは終わったでことで大事なのは現在と未来だから、いまはヨーロッパ諸国と仲良くしたほうがメリットはあるという話をする人が多い。
こんなふうにアジアの人たちに欧米列強の植民地支配について聞くと、逆にアメリカと日本の関係について聞き返されることがたまにある。
米軍が原子爆弾を広島と長崎に投下したことで数十万人の市民が殺されたけど、いまの日本社会にはアメリカのグルメやファッションなどの文化があふれているし、世論調査をみてもアメリカがいつも人気ナンバーワン。
あんなに残酷なことをされたのに、なんでアメリカは現在の日本人からこんなに人気があるのか?
その答えはいろいろあるけどボクの場合、日本には「水に流す」という言葉があって、嫌なことや辛いこともどこかで一度区切りを付けて後に残さないという考え方が日本人にあるから、と外国人に説明することが多い。
でもそれとは別で、アメリカの占領政策がすばらしく成功したという理由もある。
このとき連合国最高司令官だったマッカーサーは日本の最高実力者で、天皇や日本政府を超える権力を持ち、日本を思い通りに変えることができた。
当時マッカーサーの補佐をしていたウィリアム・ジョセフ・シーボルドは、「物凄い権力だった。アメリカ史上、一人の手にこれほど巨大で絶対的な権力が握られた例はなかった」と言う。
象徴天皇制や平和主義(戦争の放棄)といったいまの日本の骨格は、このときのマッカーサーやアメリカによってつくられたものだ。
ただマッカーサーは日本の主権を奪うことまではしなかった。
当時の日本では公の場で国旗(日の丸)を掲揚することが禁止されていたため、こんなフィリピン国旗のような商船旗を使っていた。
ちなみに国歌(君が代)を歌うこともNG。
敗戦国とはそんなもの。
このとき実施された日本占領政策のひとつに「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(War Guilt Information Program、略称:WGIP)がある。
これは「戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」で、現在では日本の保守派の論客がよく取り上げる。
「ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム」の冒頭に「日本人の心に国家の罪とその淵源に関する自覚を植えつける目的」とあるように、WGIPには日本人に戦争の罪悪感を植え付けるねらいがあったことは間違いない。
あの戦争のすべてを日本の軍国主義者のせいにすれば、一般の日本人がアメリカを憎むことないし責任を追及することもなくなる。
これは評論家の江藤淳氏の見解。
大都市の無差別爆撃も、広島・長崎への原爆投下も、「軍国主義者」が悪かったから起った災厄であって、実際に爆弾を落した米国人には少しも悪いところはない、ということになるのである
歴史をどう理解してどのように伝えるかは勝者の権利だから、当時のアメリカが自分たちにとって都合のいい方向に日本人を誘導しようとしたことは十分考えられる。
むしろ、そうしなかったらおかしい。
75年前に原子爆弾を投下したアメリカを、なんで現在の日本人は大好きなのか?
その理由には、アメリカ文化の魅力や過去を水に流すという日本人の考え方、ほかにもウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラムの成功などいろいろな要因がある。
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> 75年前に原子爆弾を投下したアメリカを、なんで現在の日本人は大好きなのか?
その理由には、アメリカ文化の魅力や過去を水に流すという日本人の考え方、ほかにもウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラムの成功など
うーん、それほどの影響がありますかね? ちょっと賛同できない。
その「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」は、具体的には、いつ、どこで、どうやって、誰を相手に、どのような教育(?)を施したのですかね? 私なんか、むしろ、戦後の団塊の世代までにそのような「占領軍の意向に沿った教育」の影響を感じることはありますが、自分はあまり関係ないですね。
米国人にもいいところもあれば、悪い点もありますよ。大雑把で自分の考えを他人に押し付けるところなんか、奴らの一番イヤな部分ですね。
そのような特定の他国の意向に沿うような社会全体に対する教育(?)が、結果を伴わなければ結局は失敗すること、安保闘争や共産党の「不成功」を見れば、明らかだと思います。
多くの日本人が米国人を好きな理由、一番大きいのは「米国に占領されはしたが、そのことは結局、日本に豊かさをもたらした(物質的にも、近代民主主義精神の上でも)」からではないでしょうか。敗戦と米国占領によって、結局は、その後の経済的な成功がもたらされたからであると、ほぼ確信しています。
>具体的には、いつ、どこで、どうやって、誰を相手に、どのような教育(?)を施したのですかね?
詳細はリンク先に書いてあるので、ぜひご確認ください。
上のコメつっこみどころ満載ですがおいといて
「いろいろな要因がある」この一言に尽きるんじゃないんですかね
たしかに経済的な成功も一因ですが成功するほど恨み増幅の国もあるので一番か?って感じも