いま世界中を覆うコロナ禍。
この「コロナか」を「コロナなべ」と読んだというバカ議員がどこかにいたらしい。
「わざわい」と読む漢字には他に「災」がある。
「漢字ときあかし辞典」の解説によると「禍」と「災」にはこんな違いがある。
「災が主に運命による災害を指すのに対して、禍は人間の営みによって起こされるものまで含めていう」
たしかにコロナによるわざわいは、人間の生活行動が大きくかかわっているから「災」よりも「禍」のほうがふさわしい。
このコロナ禍でかなり苦しんでいるのが世界中の観光業界だ。
エジプトでは観光客が激減したことで、ピラミッドの周辺でラクダ乗り体験を提供していたイブラヒムさんが、家族も同然のラクダを食肉業者に売り払ったという悲しいニュースを見た。
そして日本ではいま京都が大ピンチ。
わが静岡県内のホテルや旅行会社ももれなくマズいのだけど、世界中の観光客を相手に商売していた京都は本当にヤバくて、元京都市民としては筆をとらないではいられないほど。
きょねん4月の時点で、訪日外国人の数は2019年の同じ時期と比べて99・99%減と、「もう100%って言ってよくね?」というほど壊滅的に減った。
日本人観光客についてはそのあと、「Go Toキャンペーン」なんかで持ち直した感もあったが、緊急事態宣言が出されると、京都の街から日本人も外国人も姿を消した。
いまネットをサーフィンしてたら、前に京都旅行でお世話になろうと考えた「錺屋(かぎや)」というゲストハウスのHPに、こんなせつない文章があるのを発見。
これからも錺屋を見守り続けてくださいませ。
そしていつかまた宿として、再びお会いできる場所も夢に見ながら、これからも歩んでいきたいと思っています。
廃業は体力のないゲストハウスからやってくる。
それは分かるとしても「パーク ハイアット 京都」でさえ、臨時休館する事態をいったい誰が予想できたか。
観光客が希少種かというほど少なくなったきょねん、京都在住の人のSNSには「嵯峨野の竹林が貸し切り状態!さわやかな空気を吸って、心身ともに充実しましたっ」、「これぞ本来の京都って感じです♪」といったノー天気な投稿もよくあったけど、いまではそれもほぼ消えた。
嵐山周辺では店の約7割超が完全休業で、緊急事態宣言が延長されたら、そのまま廃業宣告になってしまいそうらしい。
いつもは人の頭しか見えない、超ウルトラ密な清水寺のあたりもいまでは人影が消え、店も閉まっていてゴーストタウン化している。
SNSでも「皆無の人混み。初体験です…」「非常事態宣言でがらがらです」「あり得ない光景です」と京都人がショックを受けている。
写真の京都を見ていると、そこはアニメで別世界の飛ばされたようなところで、ボクが住んでいた京都とはまったく違う。
背筋が冷たくなる。
2018年に京都へ行ったときには、あまりの外国人観光客の多さからマナー違反が続出し、頭をかかえた京都側はいろんな掲示で外国人の良識に訴えかけたり、舞子には距離を取るよう呼びかけていた。
そのころ日本語のわかる知人のアメリカ人が、「なんだよ観光公害って。ヒドイことばだな」と吐き捨てていたのをよく覚えている。
いまとなっては天国に存在する悩みだった。
ということでコロナ禍が収まったら、そうだ京都、行こうですよ。
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