このまえ神奈川県で迷惑男が捕まった。
産経新聞の記事(2021.3.22)
ポストに弁当空き箱を不法投棄、容疑で英国籍の男を現行犯逮捕
昨年12月から今年にかけて、鎌倉市内のポストに弁当の空き容器などが捨てられる事件が7件も発生。
それで警察官が警戒していたことも知らず、犯人のイギリス人がやって来て、ポストに弁当の空き容器や割り箸などを捨てやがって逮捕となった。
「ごみ箱だと思った」なんて言い訳が通じるはずもなく、不法投棄のほか、ポストの中の郵便物が汚れたことで郵便法違反の疑いもあるとして調べが進んでいるという。
これにネットの反応は?
・「POST」て書いてるよね
・観光客ならわかるけど、お前はおかしいだろ。
・切手貼ってたら逮捕できなかった
・ポストをゴミ箱だと思う人なんているか?w
・複数やってるという事はむしろゴミ突っ込む為に「郵便ポストを」探して回ってたろコレ?
百歩譲ってフランスのポストなら黄色だから、フランス人が間違えるのならわかる。
でもイギリスのポストも日本と同じく赤。
形も似ているのだから、「ごみ箱だと思った」わけがない。
さて改めて郵便ポストの「色」について考えてみよう。
日本やイギリスでは赤が標準となっているが、フランスの黄色のようにポストの色に国際基準はない。
では日本で赤色が採用された理由になにか?
世界各国の郵便ポストの色
日本初の郵便ポストは、郵便制度がスタートした1871(明治4)年、江戸時代の目安箱を参考に作られた。
それは木でできたシンプルな箱で、書状(手紙)を集めるということから「書状集め箱」と呼ばれる。
その後、郵便制度が全国へ広がっていくと黒い柱のようなポスト(黒塗柱箱)が登場し、1901年にいまにつながる赤色ポストが生まれた。
で、なんでポストの色を赤にしたのか。
黒じゃダメなんでしょうか?
その理由について、毎日小学生新聞(2017/1/8)で郵政博物館の学芸員がこう話している。
赤くしたのは目立ちやすくするため、角のない円柱形にしたのは通行の邪魔にならないようにするためだったと言われています。
郵便ポストが赤いのはなぜ?
なるほどなるほど。
120年ほど前ならいまと比較にならないほど夜が暗かったし、当時の日本の街並みで赤色の物体はひときわ注目を集めるに違いない。
ただここには、郵便ポストを目立ちやすくする必要があったことにはふれていない。
そのころの日本でポストは「郵便箱」、公衆便所は「垂便箱」と呼ばれていた。
はい、フラグが立ちましたよ。
郵便制度が始まってまだ1年ほどだったから、「郵便」ということばを知らない庶民も多く、こんな誤解も生まれたという。
*当時、公衆便所は「垂便箱」と言われていた。
ポストに書かれた「郵便箱」という文字を「垂便箱(たれべんばこ)」と読み違え、公衆便所と勘違したという笑い話のようなエピソードが『郵便創業談』に載っています。
単に誤解しただけじゃなくて、郵便ポストにおしっこをしてしまうという出来事が実際に何度もあった。
ポストをゴミ箱だと思う人なんているか分からないけど、公衆トイレとガチでカン違いした日本人ならいた。
彼らが不法投棄や郵便法違反で捕まったかは知らない。
こうした問題に街灯の未整備などもあったことから、1901年(明治34年)にイギリスのポストをモデルにして、鉄製で全身真っ赤のポストに変えられたのだ。
*そう言えばさっきの地図でも、イギリスの植民地だった国では赤色が多かった。
街で見る郵便ポストの赤色の背後には、文明開化についていけなかった日本人がいる。
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