さて、カルボナーラの由来や歴史を知ろうか。

 

まったく知らんかったけど、きのう4月6日は「カルボナーラの日」だった。

イタリアのパスタ業界と国際的なパスタ組織(the International Pasta Organization)が2017年に、カルボナーラを祝福するためにこんな日をつくったらしい。

ということでこれから、日本でも大人気のこの麵料理の由来や歴史について知っていこうか。

 

 

まずカルボナーラとはソースのことで、「炭焼の風」とか「炭焼職人風」といった意味になる。
これにからめたパスタ料理(スパゲッティ・アッラ・カルボナーラ)を一般的にカルボナーラと言う。
ということでキーワードは「炭」。
諸説あるカルボナーラの由来の中でよく言われる説が、

・炭焼人 (Carbonara) が作って食べていたから。
・炭焼人が黒コショウを炭の粉に見立てて作ったから。
・ベーコンをよく焼いて石炭のように見えるから。

といったもの。

 

世界史的には19世紀のイタリアにあった革命的な秘密結社「カルボナリ」が有名だ。
高校でこれを習ったとき、自由や平等という理念はいいとして、「炭焼党(カルボナリ)ってなんだそりゃ」とネーミングセンスには違和感をもった。
でも、彼らはわりとオソロシイ。

これに背く者に対しては厳罰(処刑を含む)をもって臨み、また専制打倒という大義のためには、殺人をも厭わないとする過激な思想をも包含していた。

カルボナリ

 

イタリアでピザが生まれたのは、大航海時代にアメリカ大陸からトマトがもたらされた16世紀以降。

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カルボナーラの材料はチーズ、黒コショウ、塩漬けの豚肉、そして卵などで、これらは新大陸を発見する前からイタリアにあったから、このパスタ料理はピザよりも前に誕生していた。と勝手に思っていたら大違いだったでござる。

カルボナーラの起源になりそうなパスタなら19世紀にある。
でも、現在世界中の人がイメージするカルボナーラが登場するようになったのは、第二次世界大戦が始まってから。
アメリカ軍がやって来てイタリアでベーコンや卵が広まった後、カルボナーラの名前が使われるようになる。

1944年に連合軍がローマを解放した後、アメリカ人将校が求めた料理だったと、1950年にイタリア紙「La Stampa」が紹介したことがカルボナーラの始まりという。

The carbonara name is first attested in 1950, when it was described in the Italian newspaper La Stampa as a dish sought by the American officers after the Allied liberation of Rome in 1944。

Carbonara 

 

だからカルボナーラは歴史としてはまだ80年ほどしかない。
しかも文献に名前やレシピが登場したのは1950年以降ということになると、炭焼職人がどうたらというのは後付けの話ですか?
まぁおいしければそれでいいや。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。