SNSを見ていたら、台湾人が日本に「患難見真情!感恩🙏」と手を合わせているのを見た。
これには英語文もあって「A friend in need is a friend indeed!」(困った時の友こそ真の友)という意味らしい。
「感恩」は感謝を表す言葉で、その気持ちの強さでいうなら「感謝<謝謝<感恩」となるから、これは最上級の感謝だ。
ちなみにこのメッセージに付けられたハッシュタグは、#台日友好 #日台友好 #台灣加油 #日本加油。
*加油は「がんばれ」ってこと。
この人がこれ以上なく日本に感謝している理由は、台湾メディア「台北中央社」の記事を見ればわかる。(2021/05/29)
「台湾へのワクチン提供を検討」 日本政府の善意に感謝の声相次ぐ
台湾のコロナ対策は完璧と言っていいレベル。
きょねん5月からこれまで、1日の新規感染者の数はゼロか10人以内がほとんどだった。
それが今月5月になって爆増、5月1日は4人だったのに、22日には723人と考えられないほど増えた。
コロナ対策の切り札がワクチン接種であることはもはや世界の常識。
でも台湾はこれまで優秀だったことがアダになって、ワクチン接種の準備が進んでいなかったから、手持ちのワクチンが本当に少ない。
そんな隣人に手を差し伸べたのが日本。
「台湾は東日本大震災の時、いち早く義援金を募り、さまざまな支援をしていただいた」と茂木外相が言い、日本政府は台湾へのワクチン提供の検討をはじめた。
緊急事態宣言の延長がきまって日本もいまは大変なんだけど、それでも何とか台湾にワクチンを届けようとしている。
その姿勢に台湾外交部(外務省)は「日本の善意に感謝する」、中央感染症指揮センターは「もし日本政府が手を差し伸べてくれるのなら、台湾はとてもうれしく思う」と感謝の気持ちを表明。
日本人の「検討します」はときどき、「その話はこれで終わり」を意味して行動に移さないことがあるんだが、さすがに今回は検討だけで終わることはないはず。
ネットを見ても政府の対応を支持する人ばかりだ。
・10年前の恩返しをしようぜ
・winwinだね
・台湾なら供給支援大賛成
こういう時こそ恩返し
・台湾とは「互助」が成立するんだよな
・もっと早く支援するべき
台湾は友達だぞ
個人的には、台湾の人たちが統治時代の日本人に敬意を払っていたり、その時代の建物を保存して活かしていることに、感恩ほどじゃないけど感謝の気持ちはある。
たとえば台湾の観光情報なんかを発信している「Hsu Hsu」さんは、このまえこんな写真をアップした。
ここは統治時代、台南を治めていた長官が住んでいた建物で、いまではフリーマーケットなどのイベントを開催しているらしい。
また台湾には、村を守って戦死した日本軍人「杉浦茂峰(すぎうら しげみね)」 を祀る飛虎将軍廟(ひこしょうぐんびょう)がある。
最近、神となった杉浦の神輿の夜間巡行が行われた。
別の軍人を祀るこんな廟があることも、「Hsu Hsu」さんの投稿で初めて知った。
(台湾台南市安南区中洲寮)
台湾人はあの時代のものを保存してくれているから、それを通じて日本の歴史を知る日本人はたくさんいる。
そんな隣人はきょねん、新型コロナの感染拡大で日本が困っていた時に、数百万枚のマスクを送ってくれた。
あのときは日本が台湾に「患難見真情!感恩🙏」という状態。
今回のワクチン提供はそのお返しの意味もあるだろうし、これで「#台日友好 #日台友好」はさらに強くなること間違いなし。
こちらの記事もいかがですか?
中国文化の日本文化への影響②日本風にアレンジした5つの具体例。
ラーメンの”ラー”の意味って?日本人のやさしさから生まれた。
イギリス人が見た日本・日本が世界の歴史で初めてした誇っていいこと
「Why did you come to Japan(You は何しに日本へ?)」は失礼な質問?
製紙法の伝播(西伝) いつ中国から日本・イスラーム圏・ヨーロッパへ?
コメントを残す