10月3日はト・ザンで「登山の日(山の日)」。
ということで今回のテーマはヤマだ。
まずはクエスチョン、日本で一番低い山は一体どこでしょう?
大阪・海遊館のすぐ近くにあって、江戸時代の元号「天保」に由来する、標高4.53メートルの天保山が「日本一低い山」というのは昔の話で、いまはこの山だ。
画像:タコノマクラ
現在「日本最低の山」になっているのが、仙台市にある日和山(ひよりやま)。
2011年の東日本大震災で日和山は津波で削られて、その後、国土地理院の地図に標高3メートルの山と記載されたことで、天保山を抜いて日和山が「日本一低い山」の称号をゲットした。
ただ「最も低い」の解釈をめぐって、天保山と日和山の間には争いがあるらしい。でもネタレベルだろうし、まあどーでもいい。
ちなみに天保山の山頂にあった「日本一低い山」という案内看板には、いまは”元祖”の文字が書き加えられているとか。
このあきらめの悪さというか発想が大阪人らしい。
そもそも4.53mや3mが「山」なのか?
というツッコミはあるんだが、国土地理院の見解によると具体的な山の定義は存在しない。
地元の自治体が地名として認識していることが、地理院の地図掲載の基準になっている。
だからある意味、「言ったもん勝ち」なのだ。
画像:KishujiRapid
日本の山には「~やま」や「~ざん」といった言い方があるから、「山」をどっちで読めばいいのか疑問に思う外国人がときどきいる。
気になる人はトコトン気になるようで、
「なあ、教えてくれ。富士急ハイランドの「FUJIYAMA」は、なんで「FUJISAN」じゃないんだ?この2つは何がどう違うんだ?」
とSNSで質問する人もいた。
でも「いいね」が2,3あるだけで返事はなし。
山の「ヤマ」と「サン」の違いについては前に書いたので、この記事をどうぞ。(FUJIYAMAは知らない)
(【外国人の質問】山の読み方「やま」と「さん」の違いを調べた
山にはヤマ・サンの他にも、「~岳」や「~嶽」といった言い方もあってわりと複雑だ。
なのでその基準や目安について登山好きの人たちにきいてみたから、以下、寄せられたコメントをご覧いただこう。
・私も昔あれ?って思って知人に聞いたことがあります。
岳は山岳信仰があったところ。山はそれがないところだそうです。
・嶽は地元にあるんで、神社かな???
・山の呼び方はさまざまですね。「せん」「ぜん」もありますね。
富山県と石川県をまたぐ山で「医王山(いおうぜん)」があります。「せん」は大山(だいせん)がありますね。
・一般的には「山」は独立峰が多く、「岳」は連峰中の一座を指すことが多いということが言えると思います。開聞岳などの例外はありますが、全国の山岳をざっと見渡すと概ね当てはまるかと思います。
・山の名前は、地元の人が名付けるからね!ルーツを調べたいですね。
・◯◯ざんと名付けた山には神が宿る山と聞いた事が有ります!
・「◯◯岳」は険しい山につけると何かで読みましたが、険しさの基準はわかりません😅
・◯◯さんは山岳信仰対象の山と聞いた事があります。お寺の名前も◯◯山◯◯寺が多いと思います。
◯◯岳は自分の少ない経験から、少し険しい山が多いような気がします。
・中国地方には「山」を「せん」と読む山も多いなぁ🤔と少し調べてみました。
修験山伏の行場であり、行者(仙人)の籠る山をセンと呼ぶとありました。
・呉音読みでもあるみたいですね
中国地方唯一の百名山も「大山(だいせん)」ですね。
・独立峰(ひとつの山塊で形成される山)は山とつく事が多く、標高が高くて険しい峰々が連なる山脈の山頂には岳と付く事が多い。
国土地理院の地図にある約16700山のうち、山と付くのは12497山、岳・嶽は2315山、峰・峯は499山、森は661山。
国土地理院でも「山」の明確な定義なんてないし、山(やま・サン)・岳・嶽・峰・峯の呼び方の違いなんて登山好きでもハッキリとはわからない。
ずっと昔に地元の人たちがなんとなくで名付けて、由来が失われた山名も多いだろうから、呼び方の基準を追求するのはいいけど、きっと客観的な答えは見つからない。
「FUJIYAMA」と「FUJISAN」の違いが気になるのと同じで、あまり深い意味はなさそう。
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