来年に韓国で行われる大統領選挙で、与党から立候補している李在明(イ・ジェミョン)氏がアメリカの上院議員に向かって、「韓国が日本に併合された理由は『桂・タフト協定』で米国が承認したため」と発言していま保守派の怒りを買っている。
朝鮮日報の記事(2021/11/13)
李在明候補、米上院議員に「米国が承認して日本が韓国を併合」
韓国を訪問したアメリカの正式な外交使節に対して、李氏はかつての日本の支配はアメリカの責任だというから、この外交的無礼を野党「国民の力」の首席報道官はこう批判。
「はじめて会う血盟国の議員に対してさえ『おまえのせいだ』から始めるとは想像もできなかった」
「李候補が当選すれば、韓米同盟に深刻な亀裂をもたらすだろう」
この米議員は前日に戦争記念館を訪れて、韓国の独立を守るために朝鮮戦争で韓国軍と一緒に戦った国連軍に花をたむけたというのに、大統領選挙候補がこんな挑発的な態度をとる。
「自分はアメリカにはっきりモノを言える強い指導者だっ!」と支持者に印象づけたかったのだろう。
つまりはパフォーマンス。
韓国が日本に支配されたのはアメリカのせい。
こんな李氏の主張の根拠になっているのが、外務大臣の桂太郎とアメリカの特使だったウィリアム・タフト陸軍長官が1905年に結んだ「桂・タフト協定」だ。
それを説明するまえに、たぶん歴史教科書で見たことのあるこの絵に注目してほしい。
これは1894年に日清戦争が始まる直前の朝鮮半島と、その周辺国の様子を表したジョルジュ・ビゴーの風刺画でタイトルを「魚釣り遊び」という。
日本と中国(清)が朝鮮という「魚」を釣り上げようとしていて、それを横からロシアが奪おうとチャンスをねらっているの図。
もうこの時点で、外国に韓国の自主独立を尊重する意思はなく、韓国はいずれ、この3者のどれかのものになると国際社会はみていたのだ。
実際、日清戦争に勝利した日本が朝鮮半島から中国を追い出して支配権を強めたとき、これに反対する国はなかった。
このとき遼東半島に対しては、ロシアやフランスからクレームがついたように(三国干渉)、日本の行動に問題があったときには他の国は黙っていない。
日本も欧米列強に対しては強くは出られなかった。
そしてこれが日露戦争で、日本とロシアの間に挟まれて苦しむ韓国を表す風刺画だ。
ロシアに対する日本の勝利が確定したところで、「桂・タフト協定」が結ばれた。
この内容は、アメリカがフィリピンを支配することを日本が認め、代わりにアメリカは日本の韓国支配を認めるというもの。
日本が朝鮮半島を支配することは、国際社会では暗黙の了解となる。
李氏はこれを持ちだして、日本に併合されたのはアメリカのせいだと議員に突き付けたのだ。
でもその米議員としては、「so what?」(それがどうした、だからなんだ)」という思いだったのだろうけど。
自国を守ることができない国は強者のモノになる。
この時代は、欧米列強が定めたそんな帝国主義のルールによって世界は動いていたから、韓国にその力がなかったら、主権を失うのも仕方がなかった。
韓国の自主独立を望んでいたイギリスのジョーダン駐韓公使も、日露戦争が終わるころになると、
「日清戦争後に独立した韓国の状況を見ていると、韓国の政治家に統治能力がないため、此処10年の韓国は名目上の独立国に過ぎず、このまま独立国として維持されるのは困難である」
と見切りをつけるようになる。
大韓帝国政府は実際、国の近代化を進めることができていなかった。
そしてジョーダンの意見を冗談ではなくて、真剣に受け取ったマクドナルド駐日公使は、現代の韓国人が聞いたらデモが起きそうな刺激的なコトを言う。
マクドナルドもジョーダンに同意し、韓国は日本に支配されることが韓国人自身のためにもなるという結論をイギリス本国に報告した。
こうしてイギリス政府は、日本が韓国を保護国にすることを認めた。
もう日露戦争が終わった時点で、日本が朝鮮半島を支配することを国際社会は認めていたのだ。
「韓国が日本に併合された理由は『桂・タフト協定』で米国が承認したため」ではなくて、あの時代において、韓国が自国を守り切ることができなかったから。
フランスとイギリスに挟まれていたタイは、外交の力やバランスで独立を維持することができていた。
「あれはおまえのせいだ!」とアメリカを恨むのは筋違いにもほどがある。
その怒りは朝鮮と大韓帝国の政府に向けるべき、とこの厳しい時代を生きた下の桂太郎さんなら言うかも。
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コメント
コメント一覧 (4件)
あー、めんどくさい。
そんな昔の話はともかく、で、今から韓国人はどうしたいのですか?
朝鮮が日本ではなくロシアに支配されていたら、どうなっていたのだろうか?
はいはい、韓国で起きたこと、起きることは全て他国のせいですからね。
だから韓国の歴史教育が問題なのです。桂タフト秘密協約があり、朝鮮が日本に併合されたということは、ほとんどの韓国人が考えていることです。しかし、ブログの主人の言葉のように、朝鮮が日本に併合されたのは、独立国家を営む能力がなかったからです。それに、当時の世界の覇権国であったイギリス中心の世界観を読めなかった致命的な欠陥もあったのです。ロシアを牽制すべきだと考えていたイギリスとアメリカは、むしろ朝鮮を日本が統治することがロシアの南下を防ぐ最良の策であると判断したのです。そのような歴史的な背景が分からないまま、表面上の事実だけで最大友好国である米国官吏に抗議するような発言をしたのは、李在明の偏狭な世界観と種族主義性向を表した無知さです。