日本で「西高東低」といえば典型的な冬の気圧配置のことで、台湾にとって「西低東高」は好感度の高さを表している。
朝日新聞(2022年3月18日)
台湾人、日本への好感度が過去最高に 逆に中国への感情は冷え込み
最近行われた世論調査で、台湾人が一番好きな国、さらに最も親しくすべき国と考えているのは日本であることが発覚。それも過去最高だ。
その一方、中国に対する台湾人の視線が冷めているのは記事のタイトルにあるとおり。
これにネットの声は?
・サブカル効果だけどな
・そういや最寄りの駅に、ワクチン送ってくれてありがとうの旨の、台湾からのポスター張ってあったな。
・まぁ価値観や歴史認識も気が合うよな
・いざとなったら日本へおいで
・なんでそんなに好きなの
・台湾のIT大臣日本も兼任してくれよ
台湾を好きな理由が、「台湾人は日本を好きだから」という理由でもOKだ。
日本人が台湾を好きになるきっかけは何でもいいし、それ以前に、まずは関心をもたないと何も始まらない。
さて今週の水曜日(16日)の深夜、福島県沖を震源とする大きな地震が発生すると、台湾の蔡総統は次の日にツイッターでこんなメッセージをする。
「被害が最低限にとどまるように祈っています。台湾はいつも日本の皆さんと一緒です。支援が必要であればいつでも言ってください。」
きょねん同じように福島・宮城で震度6強の地震が起きた時も、蔡総統はこう言ってくれた。
「今まで何度もお伝えしてきましたが、これからも日本を応援する気持ちが変わることはありません。日本の皆さんにとって支援が必要であれば、いつでも台湾はかけつけます。」
これは今年の3月11日に副総統が発信したメッセージだ。
日本の東北地方のみなさま、お元気ですか。東日本大震災から今日で11年が経ちました。みなさまが平穏に暮らせるよう願っています。台湾の人々の愛情と支援は、いつまでもみなさんと共にあります。🇹🇼🇯🇵
— 賴清德Lai Ching-te (@ChingteLai) March 11, 2022
日本語で「台湾」と書いて「とも」、「日台関係」を「とわ」と読んでもいいのは、台湾の人たちの言葉は真実で信頼できるから。
「いつでも台湾はかけつけます。」と言ってくれた一年後、3月16日に福島で地震が発生したとき台湾ではこんな動きがあった。
【きょうの一枚】
福島県沖地震 台湾・嘉義県の救助隊が待機態勢「いつでも出動可能」https://t.co/IWQg7fcKmq— 台湾ニュース@中央社フォーカス台湾 (@focustaiwanjapa) March 17, 2022
地震発生から8時間以内に準備を整えて、いつでも日本へ出発できる態勢をとっていたという。しかし、台湾の救助隊が現地入りしたというニュースは聞かないから、結局日本からの要請はなく、救助隊もそのまま解散したと思われる。
でも、本当にありがとうございました。
台湾の救助隊について、いま考えても申し訳ないと思うのがコレだ。
朝日新聞の記事(2011年3月14日)
台湾の救援隊、2日待たされ到着 日本、中国側に配慮か
日本で大地震があったと聞いて、台湾の救援隊がすぐに必要な装備を用意して、世界のどこよりも早く日本へ駆けつけてくれた。
それにもかかわらず、当時の日本政府は彼らの入国を認めず、2日間も羽田空港で待機させた。
「現場が混乱している」と政府は台湾側に説明するが、ほかの国の救援隊はどんどん入っているから、台湾では「なぜ入れないのか?」と疑問が出ていたという。
本当の理由は「中国要因でしょう」と記事の中で外交関係者が話している。
日本政府は1972年に台湾と断交、「台湾は中国の一部」とする中国の立場に配慮しており、台湾隊受け入れをためらったとみられる。
3月13日に中国の救援隊が現地入りすると、その日の夜に台湾チームの受け入れが決まった。
こうした災害時では人命救助のタイムリミットの目安は3日とされていて、「黄金の72時間」とも呼ばれているから、2日早く台湾の救助隊に入ってもらっていたら、救える命もあっただろう。
ウィキペデアにはこう書いてある。(菅直人内閣)
「諸外国の中で最初に緊急援助を申し出、震災発生からいち早く日本に援助部隊を派遣したのは台湾政府だった。にもかかわらず、遅れて到着した中国政府の援助隊と韓国政府の援助隊が彼らより先に到着して支援活動を開始したと発表する。」
民主党政権による台湾への「冷遇」はつづく。
翌年の3月11日、震災の一周年追悼式典に出席した台湾代表を日本政府は、外国政府代表どころか、来賓席にも案内しないで一般席に座らせた。
政府はパレスチナ政府を国家として承認していないのに、このときはパレスチナ代表団は国家代表としてもてなした一方で、台湾にはこの仕打ちだ。
国名が読み上げられてから献花する「指名献花」でも台湾は除外されて、一般参加者と同じ扱いをされた。
台湾に数々の非礼・無礼をはたらき、本当に申し訳ないと思う。
それでも、最も好きな国で日本を選んでくれて、日本に何かあれば「いつでも出動可能」の態勢をとってくれている台湾の人たちには、感謝感謝でホントに頭があがらない。
台湾人がアニメを見て感じた「日本と台湾の学校との違い」とは?
> 「諸外国の中で最初に緊急援助を申し出、震災発生からいち早く日本に援助部隊を派遣したのは台湾政府だった。にもかかわらず、遅れて到着した中国政府の援助隊と韓国政府の援助隊が彼らより先に到着して支援活動を開始したと発表する。」民主党政権の「台湾冷遇」はつづく。翌年の3月11日、震災の一周年追悼式典に出席した台湾代表を日本政府は、外国政府代表どころか、来賓席にも案内しないで一般席に座らせた。日本政府はパレスチナ政府を国家として承認していないのに、このときパレスチナ代表団は国家代表として遇して、台湾にはこの仕打ちだ。国名が読み上げられてから献花する「指名献花」でも台湾は除外されて、一般参加者と同じ扱いをされた。(以上、改行は省略)
この件、立憲民主党や国民民主党は、その後何らかの見解表明や謝罪を台湾に向けてしましたかね? おそらく、ナシのつぶてでしょうけど・・・。
今からでも遅くないのですがね。現政権が謝罪したっていいと思いますよ。
なお、台湾が日本に向けて盛んに友好的関係を築きたがる、その気持は理解できます。
万が一の場合は、日本も必ず台湾を支えるべきであると私も考えます。(おそらく日本政府はそこまで決断できないだろうが。)