ほんじつ7月10日は納豆の日。
日本で大豆栽培は縄文時代には始まっていて、弥生時代の家には藁(わら)が敷きつめられていたという。
そしてこれに蒸し蒸しジメジメした日本の暑さが加わって、自然というか偶然に糸引き納豆ができたと考えられている。
そしていまでは日本の朝の定番メニュー、またはご飯のソウルメイトの地位を不動のモノにした。
日本に住んでいる外国人なら、(下手したらゲテモノ感覚で)この食べ物に挑戦する人はよくいるので、今回はアメリカ人の感想を紹介しようと思う。
ちなみにここで登場するアメリカ人全員が、日本に来てから人生初の納豆体験をした。
納豆にチャレンジしたという勇気ある黒人女性に聞くと、「あれはわたしの五感すべてが拒否する、初めての食べ物だった!」と衝撃を受けたようす。
見た目が気持ち悪くてニオイもくさい、「ネチョネチョ」とかき混ぜる音にネバネバの食感、それに味もヒドかった。
世界中の食べ物があるニューヨークで生まれ育った彼女は、これまでいろんな食べ物を口にしたことがある。
とんでもなくクサイけど美味なチーズや、マズくても外見は良いモノなど、どんな食べ物でも、どこかひとつはイイところがあったのに、納豆は視覚・嗅覚・聴覚・触覚・味覚のすべてにおいてダメだった。
ということでこのアメリカ人にとって納豆は、擁護できるポイントが何も見つからないというとても珍しい食べ物だった。
20代のアメリカ人男性は生まれて初めて納豆を見て、あのネバネバしたのをハチミツと思った。
で、スプーンですくって口に入れたら、恐ろしいことが起きて、吐き気がするほど気持ち悪かったという。
ハチミツの味を期待して納豆を食べたら、その落差はベネゼエラのエンジェルフォール以上だ。
日本の学校で英語を教えていたイタリア系のアメリカ人に聞くと、納豆の見た目はOKでも、あのニオイがダメだった。それで給食のメニューで、納豆が出てくる日を恐怖した。
目の前に納豆のパックが一つあるだけなら、なんとかクサさに耐えることはできる。
嫌いな納豆は、それを好きな生徒にあげれば解決できるとしても、30個以上の納豆のにおいが教室中に充満して、その中で食事をするというのは彼にとっては拷問でしかない。
なかにはガマンして食べているうちに、納豆が好きになったという外国人もいるけど、そのアメリカ人は最後までその境地にたどり着くことはできなかった。
このまえジョージア州にいるアメリカ人に聞いたら、NATTOはアメリカで、一般的には知られていないと思うという。
ウォルマートやコストコのレギュラー商品にしょうゆ、わさび、のりは見たことあるけど納豆はない。
韓国系の人が経営している店なら、納豆が売っているかもしれない。
そのアメリカ人は「スライミー」な食感の食べ物がダメで、日本にいたときはオクラもトロロも、卵かけご飯もすべてNGだった。
そんな彼女はポーランド系のアメリカ人。
納豆に近い食べ物を挙げてもらったら、かなり違うけど、あえていうならポーランドのデザート「キシェル」が近いと言う。
ということで、もちろん中には「Love it!」と納豆大好きのアメリカ人もいるのだろうけど、ボクの回りでそんな人は皆無。
何とかガマンできるという人から、五感全てが拒否するという人までいて納豆の受けは悪い。
弥生時代からの伝統のあるこの日本のソウルフードは、アメリカ人には基本的にノーサンキューらしい。
キシェルの作り方
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