【神への祈り】おにぎりとプレッツェルの独特な形の理由

 

日本の全国どこにでもあって年齢・性別に関係なく、だれでも食べる手軽でリーズナブルな食べ物がおにぎり。
約2000年前の遺跡から日本で最も古いおにぎりの化石が見つかったというから、この食べ物と日本人の付き合いはおそろしく長い。
ただ、このおにぎりは現在のものとは違い、粽(ちまき)に近いものだったらしい。
いまのスーパーやコンビニにあるようなおにぎりの起源は、平安時代の「屯食」(とんじき)と考えられている。
最近はセブンイレブンで300円超えのおにぎりや、常温でも100日間保存可能というおにぎりが登場して、この食べ物は弥生時代以来、いまでも止まることなく進化を続けている。

そんな日本人のソウルフードについて、まえに日本に住んでたドイツ人から「おにぎりのカタチはなんで三角なのか?丸い方が簡単に作れると思うのに」と質問された。
そのとき答えたのは「神様が宿りやすいから」。
古代の日本人は神さまは高いところ、つまり山にいると考えていて、その形を模した「三角」は神へのお供え物でよく使われていた。
鏡餅や仏飯が山のような形をしていることにもそういう理由があるらしい。

さらに詳しい情報はこちらの記事で。

【神様パワー】おにぎりの歴史、三角形の理由、外国人の反応

 

 

そんなドイツ人に、ドイツにもおにぎりのような食べ物があるのか聞くと「それならプレッツェルだね」とのこと。
これもドイツのどこにでもある気軽な食べ物で、国民食の地位を獲得しているらしい。
ドイツでプレッツェルはビールのつまみになっていて、「世界最大のビールの祭典」といわれるオクトーバーフェストではよく売られている。
おにぎりとビールのセットというのは聞いたことがない。
おにぎりくんのベストフレンドは味噌汁さんだろう。
この日独のソウルフードについて、それ以上に違うのは宗教心だ。
おにぎりにある神道や山岳信仰のような宗教的要素がドイツのプレッツェルにはない。
って思うじゃないですか?

 

ドイツでプレッツェルは祭の定番。
日本の祭の屋台でおにぎりを売ってるのは見たことない。

 

プレッツェルはドイツで生まれたパンで、その特徴は何といってもあの形、全体的にはハート形でチェーンが結び合っている独特のヴィジュアルにある。
それであの穴から、目と口を出した写真をSNSにアップする人もいる。
で、プレッツェルはなんであんなカタチをしているのか。
ドイツ語の「プレッツェル(Brezel)」の由来は「腕(小さな腕)」という言葉で、プレッツェルは腕を組んでるような形をしているという。

こういった西洋モノは日本語のサイトより、英語版ウィキペデアの方が信用できると思うんでその説明を見てみよう。

プレッツェルの材料と形には、宗教的な意味があると考えられていた。
キリスト教徒が卵やラード、牛乳やバターなどの乳製品を食べることを禁じられていた四旬節の期間でも、小麦粉と水だけで作られたプレッツェルなら食べることができた。

Within the Christian Church, pretzels were regarded as having religious significance for both ingredients and shape. Pretzels made with a simple recipe using only flour and water could be eaten during Lent when Christians were forbidden to eat eggs, lard, or dairy products such as milk and butter.

Pretzel

 

駐日ドイツ大使館の情報によると、プレッツェルの独特な形は「神への祈り」。
キリスト教で信者が神に祈るとき、胸の前で腕を交差させて右手が左肩、左手は右肩に触れる。あの形はそんな祈りのポーズを表しているという。
どうしてあの形なのか?本場ドイツのブレーツェル(プレッツェル)の秘密に迫る!

ということでおにぎりの三角形が神へのお供え物、プレッツェルの形が神へ祈りを捧げる姿を表しているとしたら、どっちも宗教や信仰と深い関係があることになる。

 

ドイツでプレッツェルはパン屋の紋章として使われている。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。