【動物虐待】日本と韓国人の感覚は割と近く、欧米人は遠い

 

韓国の有名ディスカウントストア「イーマート」が楽しいイベントを開いた。と思ったら、失敗し炎上してしまった。
死んだリアルのサメを展示して、それと一緒に写真を撮ってSNSにアップしよう!なんて企画を開催したのだが…。

 

 

これには「血を流してるサメの死体って…」、「これは動物虐待だろ!」といった批判が殺到し、店は「不快感を与えて申し訳ありません」と謝罪に追い込まれた。
これはたしかにインスタ映えはしない…。

この一件で、日本にいたイギリス人女性が寿司店に行って、ショックを受けたという話を思い出す。
寿司好きの彼女がウキウキ気分で店に入ると、入口に、漫画なら「ドドンっ」と効果音がしそうなでっかいマグロの頭部が置いてあった。
店が客に嫌がらせをするわけがなく、それはサービスとして展示していたはず。
でも、そのイギリス人の目にはかなり悪趣味で、ムゴイ動物虐待にしか映らない。
これを見て声を失うほど驚いた彼女は、完全に寿司を食べる気分が吹っ飛んだから別の店へ行った。

 

 

動物全般や虐待に対する日本人の感覚は韓国人とは割と近くて、欧米人とはかなり距離があると思う。
まあドンキでサメの死体を展示することはないと思うが。
とにかく日本人と外国人(主に欧米人のはず)との感覚の違いから、4年前にはこんなことがあった。

FNNプライムオンライン(2018年9月14日)

セーリングW杯開会式の「イルカショー」に海外から批判殺到の背景

日本がセーリングのW杯を主催したとき、外国人選手を神奈川の水族館に招待して、日本で大人気のイルカショーを見せた。
イルカが豪快にジャンプするのを見て、喜んだ選手もたしかにいた。
でも、五輪銀メダリストのイギリス選手は、

「何の心の準備もできず…ショックでした」
「(イルカショーを)見せられても、どうしたらいいかわからない。」

とツイッターに書き込むなど波紋を呼び、イルカショーには批判が殺到し炎上状態となった。
大会を統括する国際セーリング連盟が「詳細を知らせてもらえなかったのは遺憾」と公式に発表したから、これは完全に日本の判断ミスだ。
海外メディアも「海の哺乳類を虐待」とこの問題を報じて、日本のイメージは傷ついた。
日本のセーリング連盟は 「イルカの扱いについては国によっても考え方が違う。繊細な問題だと認識すべきだった」と謝罪する。
この企画が実現する前に、いろんな立場の日本人が確認しているはずだから、やっぱり日本人の「動物虐待」の感覚は甘かったということになる。

 

「寿司店にあったマグロの頭」についてどう思うか、知り合いのアメリカ人男性とイギリス人女性に意見を聞いてみた。
2人ともそれを見て「うれしい!」と思うことはなく、ショックを受けて引くだろうけど、寿司店から出ていくほどではないと言う。
ポイントを挙げるとしたら、それが置いてある場所と事前の周知。
アメリカ人やイギリス人の見方はみんな同じではなく、「イルカショー」や「マグロの頭」を見て「すごい!」とよろこぶ人も、「動物虐待だ!」と怒り出す人もいる。
でも、築地市場の「マグロの解体ショー」を見ると外国人は喜んで歓声を上げるし、それを批判する人は聞いたことがない。
事前に知っていて、自分で「見る/見ない」を選択できたかどうかが大きい。
承知のうえでそれを見て、ショックを受けたと文句を言うはヤツは無視すればいい。
アメリカ人の意見は、国際セーリング連盟が「詳細を知らせてもらえなかったのは遺憾」と言ったのと同じ考え方だ。
寿司店は魚をさばくところだから、マグロの頭部を展示するのはイイ気もするけど、イオンのようなショッピングモールで、誰にでも見られるような形で置いてあったらきっと問題になるという。

ということは、開会式の「イルカショー」や寿司店の「マグロの頭」、イーマートの「サメの死体」も事前に情報を伝えて、意思決定をできるようにしておけばよかったのだ。
でもそれは面倒くさいから、相手が外国人ならこの手の企画はもうNGにしたほうがいい。
それとイーマートは、サメの死体の血は拭いておこうか。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。