【女武者】むしろ外国人が好きな日本人女性・中野竹子

 

まずはその日本人に寄せられた、外国人の声を見てみよう。

・The spirit of the warrior is in all of us.
この戦士の精神は私たち全員の中にあります。

・Thank you for highlighting her on women’s history month.
女性史月間で彼女を取り上げてくれてありがとう。

・It’s important to remember the strong women who came before us.
私たちより先に現れた、強い女性を思い出すことは重要です。

・awesome warrior.
素晴らしい戦士。

・I love seeing stories of strong women in history! 🥰🥰
歴史上の強い女性の物語を知ることが大好き!🥰🥰

・The germanic tribes also had fighting women that were honered with respect❗
ゲルマン民族にも戦う女性がいて、尊敬の念を持って見られていた❗

・A Japanese version of Mulan?
日本のムーラン?

・She only turns 21 that’s sad
まだ21歳か…悲しいね。

・A beautiful dedicated woman.
美しくて献身的な女性。

アメリカ、イギリス、オーストラリアでは国際女性デーの3月8日にあわせて、3月に「女性史月間(Women’s History Month)」を実施している。(カナダは10月)
目覚ましい活躍をした歴史上の女性に焦点をあてて、その人物や活動を多くの人に紹介して、いまを生きる女性(男も?)に勇気を与える。

上で外国人が絶賛している女性は幕末の会津藩にいた中野竹子
なかには「aizu」を「アイヌ(の女性)」とカン違いした残念な外国人もいたけど、まあ細かいことはいい。

 

中野竹子

 

1868年に旧江戸幕府を支持する会津藩と、薩摩や土佐を中心とする明治新政府軍が戦う「会津戦争」が今の福島県会津地方でぼっ発。
会津藩は絶体絶命、存亡の危機に立たされた。
このピンチに、薙刀(なぎなた)で免許皆伝の実力のあった中野竹子は母親や親族、友人と婦女隊(娘子軍)を結成し、郷土を守るために戦うと男たちに申しでる。が、「婦人までも戦わせたとなったら、会津藩がバカにされる」と参戦を断られた。
ならばここで死にます、という竹子の強いが受け入れられて、婦女隊は男たちと戦うこととなる。

銃弾の飛び交う戦場で、薙刀をもった女武者の集団がいることを知った新政府軍の兵は驚いて、婦女隊を殺さず生け捕りにしようとする。
その判断で生まれたスキを見逃さず、竹子らは何人もの新政府軍の兵(Imperial troops)を倒す。
会津の女たちの命をかけた激しい戦いに、敵軍は感動すらおぼえたという。

This hesitation gave Nakano’s warriors an opening to attack. They killed several Imperial troops before the gunfire finally resumed. The lethal fury of the women of Aizu impressed their enemy, who were not expecting such resistance.

Nakano Takeko

 

そんな中野竹子も銃弾を頭(か胸)に受けて戦死する。
その首を奪われないように、母親ら婦女隊のメンバーが敵兵を駆逐して駆け寄り、涙ながらに竹子を介錯して首を回収した。
竹子は20歳で亡くなったと言われているが、18歳や22歳という説もある。

「武士(もののふ)の猛き心にくらぶれば 数にも入らぬ我が身ながらも」

こんな辞世の歌を短冊に書いて、それを薙刀に結び付けて中野竹子は最期まで戦った。
この戦闘の後、婦女隊は鶴ヶ城に入って山本八重らと合流する。
八重はスペンサー銃と刀で戦った女武者で、会津戦争を生き抜いた後、同志社大学の設立者である新島襄と結婚した。

 

山本八重

 

竹子の墓や慰霊碑、遺品は「法界寺」にある。

 

「中野竹子」の英語版と日本語版のウィキペディアを比べた場合、婦女隊(娘子軍)のメンバーをすべて紹介しているとか、英語版のほうがくわしく説明している。
それに写真資料もたくさんある。
現代の欧米人、特に女性にとって「強い女」や「戦う女」はすごく印象が良い。
「The spirit of the warrior is in all of us.」というコメントはきっと日本人だと少ないけど、欧米の女性ならよくある。
「数にも入らぬ我が身ながらも」と言うが、竹子を知れば多くの外国人女性は心を動かされる。
外国人から、国際女性デーや女性史月間にふさわしい日本人女性を紹介してほしいと頼まれた場合(激レアだけど)、中野竹子は最適解のひとつ。
日本より欧米のほうがこういう女性が好まれるし、敬意をはらわれると思う。
むしろ日本人こそこの女性に注目するべき。

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。