【日本のアイス】イスラエル人が驚いた2つの理由

 

日本に住んでいるイスラエル人がSNSに、 ヘブライ語でこんな書き込みをしてた。

טווח הטעמים והמרקמים של הגלידות היפניות חוצה גבולות ומפתיע תמיד!
ברוב המקרים הטעמים משתנים עם עונות השנה ויוצרים שילובים סופר מוזרים.

そうか、なるほどナルホド。
一文字も読めないから機械翻訳すると、

「日本のアイスクリームの味と食感の範囲は、国境を越えていつも驚かされます!
ほとんどの場合、季節ごとに味が変わるし、とても奇妙な組み合わせを作り出します。」

ということでこのイスラエル人は、日本ではアイスクリームにも季節感があること、それと合わせ技で新しい味を作り出すに驚いたらしい。

投稿に添えられた写真を見ると「辻利ほうじ茶氷フロート」、「やわもちアイス」、「めっちゃずんだ気分なアイスバー」があるから、この人からすると「アイス+ほうじ茶、おもち、あんこ」の組み合わせがとても奇妙だったのだろう。
*「ずんだあん」は枝豆を使って作るあんこで、東北地方でよく食べられる。
日本のアイスを見て、感じたことをそのまま言葉にしているこのイスラエル人は、日本文化の特徴を的確にとらえている。

ドイツ語で「Baum」は木、「kuchen」はケーキという意味だ。
そんなバウムクーヘン(木のケーキ)の本場からやってきた知人のドイツ人はオレンジ、抹茶、チョコレート味…といった日本のバウムクーヘンの種類の多さに驚いた。
というのは彼の知る限り、ドイツでバウムクーヘンは1種類しかないし、そもそもドイツ人はバウムクーヘンをあまり食べない。
日本で初めて食べたというドイツ人もいる。

西洋から伝わったスイーツにお茶、おもち、あんこなどの「和の要素」をくわえて独自の味をつくり出す。
日本人はこういう合わせ技が得意だ。

 

 

そんな組み合わせの妙のほか、このイスラエル人には季節に応じてアイスが変わることも印象的だった。
といってもネットで調べてみると、一般的に売ってるアイスクリームは四季によって変化することはなく、大きく夏と冬に分かれている。
味でいうと、「バニラ」や「抹茶」は夏も冬も同じぐらい人気のド定番。
カロリーの低いアイスクリームが求められることも一年を通じて変化はない。
その一方で、冬はチョコレートやキャラメル、夏にはソーやミントダ味のアイスの人気が高く、冬はイチゴ、夏はマンゴーやスイカ味のアイスクリームがよく売られている。
食感でいうとシャーベットやカキ氷系は夏で、冬にはなめらかな食感のものが多い。

ということで全体的に見ると、日本の夏アイスにはサッパリした味でシャリシャリした食感、冬アイスには濃厚な味で、クリーム系のなめらかな食感があるという特徴がある。
それを当たり前に感じるとしたら、それは日本人の季節感によるものだ。
ヨーロッパではカキ氷なんて見たことなかったから、日本に来て初めた食べたという人はよくいる。

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日本のアイスクリームを知って、「季節ごとに味が変わり、とても奇妙な組み合わせを作り出します」と指摘したイスラエル人は、日本人の発想や日本文化の本質をよくとらえている。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。