始まりの歴史:スリランカのアヌラーダプラ、日本のヤマト王権 

 

「インド洋の真珠」と称されるスリランカと、「日出ずる国(ひいずるくに)」の美名をもつ日本。
今回はこの2つの島国の「始まりの歴史」を知っていこう。

ではまずは、スリランカの基本情報を確認しますよっと。

面積:6万5,610平方キロメートル
人口:約2,216万人
首都:スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ
民族:シンハラ人(74.9%)、タミル人(15.3%)、スリランカ・ムーア人(9.3%)
言語:公用語(シンハラ語、タミル語)、連結語(英語)
宗教:仏教徒(70.1%)、ヒンドゥ教徒(12.6%)、イスラム教徒(9.7%)、キリスト教徒(7.6%)

スリランカ民主社会主義共和国 基礎データ

人口約530万人の北海道を基準にすると、スリランカはその約0.8倍の広さに、約2,200万人が住んでいる状態になる。かなり密密な国なのだ。

 

そんな国からきた5人のスリランカ人と最近、サイゼリヤでご飯を食べながらいろいろな話をした。
スリランカの歴史上の人物で最も尊敬する人はダレか聞くと、彼らは Dutugamunuという人物の名前を挙げる。
*機械翻訳すると「ドゥトゥガムヌ」と出てきたんで、ここではこの表記を使う。

アヌラーダプラとは言うまでもなく、2017年生まれで萩原清さんを調教師とする競走馬だ。
いや、それもそうなんだが、スリランカのアヌラーダプラは紀元前5世紀に誕生し、11世紀までつづいた国(王朝)で、現在のスリランカの原形となった。
(競走馬との接点が分からない。)

アヌラーダプラは、いま人口の75%を占めるシンハラ人を中心とする王朝で、この時代の紀元前3世紀に、インドからアショーカ王の王子マヒンダが訪れて仏教が伝わった。
ということで、「シンハラ人を主要民族とする仏教国」という現在のスリランカのイメージはこの時代にできことになる。
ドゥトゥガムヌは2200年ほど前、そんなアヌラーダプラ時代の初期にいた王だ。
知人のスリランカ人がこの王を尊敬する理由は、彼は外敵をぶっ倒して国を守り、スリランカを統一したから。

英語版ウィキペディアでは、ドゥトゥガムヌをアヌラーダプラ王国の「最も偉大な王(the greatest king)」と表現している。
紀元前205年に侵略し、アヌラーダプラを奪ったインド・チョーラ王国のタミル人の王子エララを倒し、スリランカ全島を再統一したことで彼は知られているという。

He is renowned for reuniting the whole island of Sri Lanka by defeating and overthrowing Elara, the usurping Tamil prince from the Chola Kingdom, who had invaded the Anuradhapura kingdom in 205 BC.

Dutugamunu

 

ドゥトゥガムヌは国を奪い返してスリランカを統一したうえで、アヌラーダプラ王国で仏教を確立したと知人は言う。
だからこの英雄王をいちばん尊敬するのだと。

 

イエス=キリストが誕生する場面
西洋の影響からスリランカにはキリスト教徒も多い。

 

では視点を日本へ移そう。
日本にもアヌラーダプラのような王朝、ドゥトゥガムヌのような人物は存在していたのか?

日本列島に人類がいたと確認される約10万年前から、日本の歴史が始まったというのは実感がまるでない。
縄文時代や弥生時代もつながりが薄いから、現在につづく日本が誕生したのは古墳時代(3世紀~7世紀ごろ)だろう。
この時代に地方の国を吸収していって、ヤマト王権(大和朝廷)という一大勢力が成立していく。
そのトップである大王(おおきみ)が天皇になり、ヤマト王権は聖徳太子の活躍する6世紀の 飛鳥時代にそのまま移行する。
大阪に四天王寺、奈良に法隆寺を建てて、国民のだれでも知ってる聖徳太子がいたころの日本なら、現在の日本とのつながりは感じられる。
その原型となったヤマト王権の成立が「日本国」の始まりと思われ。
地方の国を従えて、ヤマト朝廷という統一王朝を築き上げた大王は分かっていない。
その歴史に埋もれた古代の人物なら、「日本のドゥトゥガムヌ」と言っていい予感がする。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。