1814年のきょう10月17日に、イギリスのロンドンでビールの洪水が発生した。
ロンドンのある醸造所で、約7mの大型の木製の樽(タル)が破裂すると、ほかの樽もぶっ壊れて大量のビールが流れ出た。
その量はもうアニメのレベル。
高さ4.6mのビールの洪水が通りを走り、家2軒を崩壊させた。
さらに壁をぶち壊して女性を圧死させ、午後の紅茶を飲んでいた人、お葬式をしていた人を溺死させて結局7人の命を奪った。
(ロンドンビール洪水)
こんな「ビール洪水」ほどのインパクトはないけれど、日本に住んでるアメリカ人が最近、SNSにこんなメッセージを投稿した。
「They weren’t kidding when they said it was green beer. >.>
didn’t notice until after I drank it that this is 9% beer. Wow」
緑のビールって、冗談じゃなかったんだ…。
飲むまで気がつかなかったけど、これアルコール度数9%のビールなんだ。すごいな。
お茶やウナギのコーラもある。
緑色をした抹茶ビールは日本人なら、「チョット変わったビールだねー」ぐらいの反応だと思うけど、アメリカ人の彼にとっては実在を疑うような現実離れしたものだった。
そんな投稿に友人がこんな書き込みをする。
・Better ship that to Chicago for St. Patrick’s Day!
(セント・パトリックス・デーにシカゴへ送ればいいと思うよ。)
・How was it? Super matcha-y?
(どうだった? すごく抹茶っぽかった?)
これが彼の食レポ。
・there was definitely a strong matcha taste to it.
(確かに抹茶の味が強かった)
いままでにアフリカ人、台湾からインドまでのアジア人、トルコ人、ヨーロッパ人、アメリカ人を静岡県にある「お茶博物館」へ連れていったことがある。
宗教・人種の違いを超えて、みんな「マジかっ」と驚いたのが日本人のお茶の活用法というか、応用の範囲の広さ。
その博物館はお茶を使った一品として、こんなチョコを展示していた。
「チョコ+お茶」の組み合わせならもう当たり前すぎて、何か新しい工夫が無いと商品にはならない。
でも外国人にはけっこう新鮮らしくて、例えば「抹茶キットカット」は日本旅行にきたタイ人や台湾人のお土産のド定番だった。
キットカットの母国からきたイギリス人も、あれは日本人しかできない発想だと称賛するし、ドイツ人には抹茶バウムクーヘンが衝撃的だった。
アイスクリーム、ケーキ、クッキー、ババロアといった西洋由来の食べ物に、お茶の要素を加えて日本風のお菓子に変えることはよくある。
台湾人もお茶を日常的に飲むけれど、日本人のようにいろんな商品に応用することはないらしい。
日本では昔から茶そばや茶だんごのように、食べ物にお茶を混ぜる発想があった。
静岡では焼酎をお茶で割る「お茶割り」がある。
これは勝手に全国にあるものだと思っていたら、大坂や東京出身の人から「静岡で初めて飲んだ。さすがお茶県」と言うのを聞いて、お茶割りは全国の常識ではないと知る。
それで静岡では最近、この独特の飲み方を「静岡割り」とアピールしているらしい。
静岡で初めて飲んでファンになる人もいるから、お茶割りは全国の人に受け入れられると思う。
茶を日本人に紹介した鎌倉時代の僧・栄西はその効用をこう説明した。
お茶博物館によると、日本でお茶を利用した食品の元祖は江戸時代の「喜撰糖」(きせんとう)にある。
喜撰糖
以下、博物館にあった商品
ヨガマットとイス
マスク
ドラッグストアでこんなマスクを見つけたバングラデシュ人は、お茶とマスクを組み合わせる意味がまったく理解できなかった。
季節ごとの香水
アルコール飲料
しゃもじに靴のソールに、あとは各種もろもろ。
このへんのアイテムになると、だいたい外国人の想像を超えたところにある。
日本人にとってお茶は飲むだけのものじゃない。
もともとは薬として服用されていたほど身体に良いし、香りや風味も日本人好みだから、応用範囲はとても広い。
だから、「They weren’t kidding」と外国人を驚かせることになる。
といっても、お茶入りのビールやしゃもじぐらいが想像力の限界で、高さ4.6mのお茶の洪水が街中を流れることはない。
日本人のおもてなし“失敗例”。外国の文化や価値観を無視するな。
日本を旅行した韓国人、韓日の「お菓子の違い」に怒ってなげく。
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