歌手の小林幸子さんが最近、初めて「サイゼリヤ」の食事をして、YouTubeチャンネルでその様子を公開した。
「ミラノ風ドリア」には、「ミートソースのようなのがのっているんだけど、ミートソースとはちょっと違って…柔らかくてまろやか、クリーミー、おいしい!」と大満足の模様で、「青豆とペコリーノチーズの温サラダ」と「ミニフォカッチャ」については「合格!」と太鼓判を押す。
サイゼリアの第一印象なんて、記憶の彼方にあってもう復元できないけど、初めて食べた時はわりと満足した気がする。
約70年の人生で初めてサイゼデビューを果たした日本人がいれば、ことしの9月に日本へ来て、初めてサイゼリアに行ったドイツ人もいる。
まあ、ボクが連れて行ったわけだが。
席に座って彼がメニューを開いてから、けっこう時間が経ったのに、ページを進めたり戻したりして何を食べるか迷っている様子。
外食でメニューを決めれない男/女は日本でもいるし、そういうドイツ人がいてもおかしくない。
結局、ドリアとピザを注文した彼はメニューを見て2つのことに驚いたと言う。
まずは、値段が安すぎる。
水だけで2~300円取られるドイツのレストランで、3~400円のピザやパスタというのはチョット理解できない。だから、はじめは何かが間違っていると思った。
頭の中で換算して約2~3ユーロと分かると、実感がつかめる分、かえって不思議な気がする。
そして2つ目は、知らないメニューが多すぎる。
ドイツで食べたイタリア料理店と比べると、サイゼリアの全メニューの3~4割は見たことない食べ物で戸惑う。
写真はあっても味があんまり想像できないし、初めて聞いた「ドリア」にはお米が詰まっていると知って驚いた。
で、そのドリアとピザを食べた彼に感想を聞くと、こんなことを言う。
チーズの質がイマイチで全体的に安っぽい味だけど、どちらかというと美味しいし、値段を考えればけっこう良い。
店内は清潔だし料理は早く来たし、他の謎メニューも気になるからまた来ようと思う。
日本とドイツにあるイタリア料理店を単純に比べたら、イタリア人がシェフをしていることの多いドイツの店のほうが本格的で、本場の味やメニューに近い。
日本にもそういうイタリア料理店はあるけど、「イカ墨パスタ」や「明太子パスタ」といった日本独自のメニューを出す店はよくあるし、サイゼリアのようにファーストフード並みの値段設定の店もある。
「ドイツとはいろいろ違ってビックリした! 日本のイタリア料理店はフツウこんな感じなのか?」と言う彼には、ここはスペシャルだと伝えておく。
日本に住んでいたことがあって、いまは母国にいるドイツ人(30代の男性)にも聞いてみると、彼も初めサイゼリアへ行った時は、値段の安さとメニューの分からなさに衝撃を受けたと言う。
彼の感想では、サイゼリアのイタリア料理は全体的に、ケチャップをたくさん使っているところがドイツと違う。
あれはオリジナルに似せた「イタリア風」の料理で、質としては、冷蔵庫から取り出して温めたような感じ。
彼がたまに行くドイツのイタリア料理店だと、ピザやパスタが10ユーロほど(約1450円)するからサイゼとは比較にならない。
でもイタリア人が作る料理だから、味は確実にこっちのほうが上。
このドイツ人は「イタリア料理店」と考えていたから、サイゼリアでは、その定義を変えないといけないほどのショックを受けたけど、イタリア料理店とは別もので、良心的な値段で日本風のイタリア料理を出す店と思えば納得がいくらしい。
値段・味・雰囲気を総合的に考えるとけっこう良かったから、彼が日本にいたころはちょくちょく利用していたという。
サイゼリアを理解したうえで、イタリア料理店ではなくてサイゼへ行くと思えば問題ない。
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