【メキシコ人の話】日本の飲食店で驚いたこと・歴史について

 

日本に住んでいる20代のメキシコ人男性とご飯を食べに行ったんで、今回は、そのとき彼から聞いた話をシェアしよう。
でもその前に、メキシコって国を簡単に確認しておこう。

人口:約1億2,601万人(2020年)
面積:196万平方キロメートル(日本の約5倍)
首都:メキシコシティ
言語:スペイン語
宗教:カトリック(国民の約8割)(2020年)

ソース:外務省HP「メキシコ合衆国(United Mexican States)基礎データ

 

〇チップ

メキシコにはチップの習慣があって、レストランでは食事代の10~15%ほどをテーブルに置いたり、会計時に店員にわたす。
マクドナルドとかのファストフード店ではしないけど、ガストぐらいの店ならチップをわたす。
日本の飲食店ではこの習慣がない。
いまはチップ不用の日本のやり方に慣れたけど、そうなると、さみしく思うこともある。
美味しい料理を出されたり、店員から気持ちの良いサービスを受けると、自然とチップをわたしたくなるのに、日本ではそれができない。
このちょっと残念な気持ちは日本に来て初めて感じた。
日本のレストランで良いことは水がタダなこと。
メキシコなら普通は有料で、1~2ドル(約130~260円)ぐらいする。

 

〇お通し

日本で印象的だったのが「お通し」という謎システム。
日本人の友だちと居酒屋へ行った時、まず店員が小さな料理を持ってきたから、「いいサービスだな」と好印象を持った。
でも、後からお金をとられると聞いてビックリの巻。
注文していないものを勝手に出されて、会計の時に代金を請求されたら、メキシコ人ならきっと怒って店長ともめる。
でも友だちは「居酒屋ってそういうところ」と納得しているし、「郷に入っては郷に従え」でここでは日本のルールに従うしかない。

 

〇第二次世界大戦時の日本について

メキシコの歴史で重要なことは次の3つ。

・16世紀にスペイン人がやってきてアステカ帝国を滅ぼして、その後からスペインの支配が始まる。(1821年にスペインから独立)
・1846年にアメリカと戦争(米墨戦争)をして、国土の半分近くをとられた。
・1910年に民主革命が起きて、ディアス独裁政権を打倒。
1917年に憲法が制定されて、いまのメキシコの基礎ができあがる。

第二次世界大戦については、その直前にあった革命と内戦のせいで国内が疲弊していて、メキシコはほとんど参加していなかったから、歴史教育では重要視されていない。

*ウィキベテアの「メキシコの歴史」を見ると、当時メキシコは連合国サイドに立って、ドイツ・日本(大日本帝国)・イタリアに宣戦布告している。「フィリピンの戦い」ではメキシコの空軍が日本軍と交戦したという。

日本と戦ったなんて話を聞いたのは初めて。
そんなことを知っているのは歴史の専門家ぐらいで、一般の国民なら、第二次世界大戦時の日本については良くも悪くも思っていない。
印象がないから感想もない。
アメリカについては、自分は気にしないけど怒る人もいる。
その原因は1846年の戦争で領土を奪われたことではなくて、トランプ大統領の時代、ヒスパニック系の人たちへの差別がひどくなったから。
スペインの植民地支配についても歴史教育で学ぶだけで、いまのスペイン人に敵意や悪意はない。
現在の感情はすべて現在の問題から生み出される。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。