日本人から見るとイギリス人には「紳士」のイメージがあるけど、ヨーロッパ人からすると「迷惑な酔っぱらい」だったりする。
犯罪者レベルのイギリス人旅行者が続出したことで、怒ったオランダのアムステルダム市は「stay away(こっちくんな)」キャンペーンを始めた。
こんな感じに、ある国に特定のイメージがつくことはよくある。
海外のサイトで「アメリカ人から見ると、〇〇国はこんな国」という世界地図があったから、知人のアメリカ人(40代・男性)にそれを見せて、日本・韓国・中国の東アジアの3カ国について意見を聞いてみた。
(Mapping Stereotypes | Alphadesigner)
ちなみにそれは10年ほど前のイメージだ。
まず中国には「SUPERMARKET」と書いてある。
なんでアメリカ人にとって、中国はスーパーマーケットなのか?
そのワケを聞いてみると、
「中国の物はソコソコの質で値段が安い。10年前ぐらいなら、ネットで買い物をするとよく中国製品が家に届いたから、アメリカ人にとって中国は巨大なスーパーマーケットに見えたんだろうな」
と彼は言う。
言われてみれば、日本でも中国製の服や家電はよく見るし、気づいたら使っている物が中国製だったこともある。
中国製品が無かったら、100円ショップは絶滅状態になってしまう。
コロナ禍で中国の企業活動がストップした時には、アニメの放送延期が相次いで、いまの日本はいろんなところで中国とつながっていることを実感した。
中国は日本にとっても「スーパーマーケット」になる。
次に、韓国を見てみると地図には「SAMSUNG」とある。
アメリカ人にとって韓国は「サムスンの国」になるらしいのだけど、知人の意見はちょっと違う。
「その認識は古い。いまのアメリカ人に韓国のイメージを聞いたら、BTSって答えると思うよ。アメリカではここ数年、韓国の歌やドラマをネットで見る人がすごく増えている。もちろんいまもサムスンは有名だけど、韓国といえばBTSだよ」
そう言えば先日、国賓として、アメリカを訪問した韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は議会でのスピーチでこう話した。
「私の名前は知らなくても、BTSとBLACKPINKは知っているでしょう」
また、昨年BTSがホワイトハウスを訪問したことを念頭に、尹大統領はこんなジョークを言う。
「BTSは私より先にホワイトハウスに来たが、議事堂入りは私が先だ」
たしかにいまのアメリカにとって、韓国は「BTSの国」で間違いない。
では、「SAMSUNG」の前の韓国のイメージは何だと思うか聞くと、彼は「ない」と言う。
「20年ぐらい前だろ? そのころのアメリカに韓国についてたずねても、何も思い浮かばないし、場所もわからない人が多いと思う」
なら仕方ない。
アメリカで韓国は急に存在感が増してきたらしい。
「SUPERMARKET」から10年後、いまの中国について彼はこう話す。
「ちょっと前はスーパーマーケットとして金をかせいで、いまでは経済、軍事的にもアメリカを脅かすような大国になったから、ひと言でいえば『敵』だろうな。アメリカ政府は中国企業にいろいろな規制をかけているし、ウクラナイナ戦争でもロシアを支援するから、中国を敵視してるよ」
たしかにこのところ、米中はバチバチしている。
そして最後に、アメリカ人にとっての日本はというと「TOYOTA」だ。
アメリカで日本車には高い人気があって、トヨタ・ホンダ・ニッサンはよく知られている。
その中でもいちばん有名なのはトヨタだから、日本には「トヨタの国」というイメージがあるらしい。
では、それから10年後の現在の日本のイメージはどうか?
それを聞くと、彼はちょっと考えて「やっぱりTOYOTAだろう」と言う。
日本のアニメも有名になってきたけれど、国民全体で考えるとトヨタほどの存在感はない。
ということ「無名→サムスン→BTS」の韓国や、「スーパーマーケット→敵」の中国と違って、アメリカ人からすると、日本のイメージは昔も今もあまり変わっていないらしい。
今の韓国人は漢字をどう思う?漢字を読めないハングル世代はいつから?
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