ケンチャナヨと気配り 日本人と韓国人の「キャラ」の違い

 

「近くて遠い国」と言われる日本と韓国。
日韓は地理的には隣どうしで、対馬から釜山が見えるほど近いのに、歴史認識では埋められないほど深い溝があるから、よく政治問題になって炎上する。
歴史や政治に関係なく、日本人と韓国人にはキャラや価値観でも大きな違いがあるらしい。

 

知人に20代後半の韓国人がいて、彼は日本の会社で働いた後、いまは母国に戻って仕事をしている。
彼が日本にいた時、あるレストランで話をしていると、

店員「お冷のおかわりはいかかですか?」
客「いいです」
店員「失礼しました」

という会話が聞こえてきた。
すると、彼は日本語にはあいまいな表現が多いから、「いいです」は「OK」か「NO」か判断に悩むと言う。
昨日そんな記事を書いたのですよ。

どっちやねん? 外国人を悩ませる日本語「いいです」

たしかに韓国語には比較的ストレートな表現が多いし、国民性としても韓国人はあいまいな状態が嫌いで、白黒はっきりさせたがると思う。
このへんは「卵が先かニワトリが先か?」と同じで、言葉と性格のどっちが先かは分からないけど。

「いいです」と言わないのなら、韓国のレストランではその状況でどう言うのか?
「いいえ、いりません」とか「必要ありません」とキッパリ言うのだろうか。
日本人にとってはチョットきつい表現だけど、韓国人には問題かもしれない。

彼にそれを尋ねると、「韓国にそんな丁寧なサービスはありません!」と笑って言われた。
韓国のレストランでは、少なくとも彼の経験では、店員から「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と言われることはあっても、「お冷のおかわりはいかかですか?」なんて丁寧に聞かれたことは一度もない。
水はセルフサービスが当たり前らしい。

それだけじゃなく、韓国はわりと大ざっぱな「DIY社会」で、日本よりも、個人が自由に行動できる範囲が広い気がする。

 

ケンチャナヨ精神

 

知人とそんな会話をした後、日本人と韓国人が集まる友好的なグループに、韓国語の「お断りの表現」について質問してみた。
ムカつく相手ではなく、店員など中立的な人から「〜しましょうか?」と言われた場合の拒否の基本形は、「ケンチャナヨ(괜찮아요;大丈夫です)」または、「テッソヨ(됐어요;けっこうです)」でいいらしい。
さらに態度や言い方によって強弱やニュアンスが変わる。
ケンチャナヨを丁寧にした言い方の「ケンチャンスムニダ(괜찮습니다)」を使ってもOK。
テッソヨには、「けっこうです!」や「もういいです!」といったやや強い意味合いがあるから、宗教の勧誘などハッキリ断りたいときに使うといいというアドバイスもあった。
*日本に比べると、韓国では宗教に勧誘されることが多い。

大体こんな意見が多い中で、違う輝きを放つコメントがあった。
韓国に住む日本人は相手からの申し出を断る場合、「ケンチャナヨ」だけでは失礼な気がするから、「カムサハムニダ (감사합니다;ありがとうございます)」を付け加えていると言う。
これを見たある韓国人は「日本人らしい配慮ですね」と称賛した。

 

日本人の「すみません」と同じぐらい、韓国の人たちは「ケンチャナヨ」という言葉をよく使う(経験的に)。
日本人が韓国人との性格や考え方の違いを説明するときにも、「ケンチャナヨ」が使われることが多い。
これは韓国人の「らしさ」を表すとても便利な言葉だ。
でも、いろいろな意味があって、「大丈夫、大したことない、気にするな、そんこたぁどうでもいいんだって、なるようになる」と場面や人によって意味が変わるから、この言葉を日本語で正確に訳すなら「ケンチャナヨ」しかない。

友だちとの待ち合わせに遅れた場合、韓国では「気にすんな」と、遅れた人が待っていた人に言うこともあるという。
日本人なら待たされてそう言われると、イラッとしそうだけど、それを許す寛大な心が「ケンチャナヨ」精神らしい。
店員がやって来て「お冷のおかわりはいかかですか?」と尋ねるのと、必要になったら自分で水を取りに行くことに日韓の違いがよく表れていると思う。
だから、韓国人が日本人と交流すると、細かい気配りに感激したり、時にはそれが行き過ぎてウンザリさせられる。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。