いまの日本で「レス」といえば、ネット上のコメントに返信することを指す。
このレスの元ネタは英単語の「レスポンス(response)」だ。
ではここで、戦前クエスチョン。
旧日本海軍の軍人が使っていた「レス」とは、一体どんな意味でしょう?
答えは「料亭」。
旧日本海軍では料亭のことを、レストランを省略して「レス」と呼んでいたのだ。
もちろん、これは仲間どうしで使う隠語。
そして、料亭で酒を酔みまくってベロンベロンになり、「もうどうにでもなれ!」という状態になると、「アフター・フィールド・マウンテン」と言った。
これは「あとは野となれ山となれ」のことで、旧海軍の軍人はこの言葉を超ストレートに訳してそう言っていたのだ。
「あとは野となれ山となれ」を英語にすると「After us the deluge」になる。
戦前・戦中、海軍の重要基地は広島の呉にあって、そこは海軍の軍人にとっては「ホーム」のような場所だった。
軍人たちは呉にあった料亭「吉川」を「グッド(Good)」、同じく料亭の「華山」を「フラワー(華=花)と呼んでいた。「ウー」といえば女性(ウーマン)で、「エフユー」はふんどし(Fu)のこと。
海軍の軍人が「グレート(Great)」と言えば、それは「大便」を意味していた。(小学生かっ)
戦前の海軍では、こんな感じに英語が乱れ飛んでいたのだ。
「マイドリームをギブアップしなければフォーエバーヤング」といったルー大柴さんの英語(ルー語)の原点は旧日本海軍にあったかも。
しかし、昭和に入ると状況は激変する。
アメリカやイギリスとの関係が悪化し、日本は両国を「敵国」と認識するようになった。
1940年ごろから英語は敵性語と見なされ、外来語を(強引に)日本語に変えて社会から駆逐していく。
たとえば、ストライクは「正球」へ、ボールは「悪球」、アナウンサーは「放送員」、レコードは「音盤」へ変えられた。
「油揚肉饅頭(コロッケ)」や「軍粮精(キャラメル)」は一周回って、令和の今なら商品名に使えるかもしれない。
くわしいことはこの記事で。
このころの日本では言葉だけでなく、クリスマスツリーなどさまざまな欧米文化が社会から排除されていった。
現在の北朝鮮の雰囲気は、そんな戦前の日本に似ているかもしれないと、朝鮮日報の記事を読んで思った。(2024/03/28)
朝鮮中央テレビが英BBC教養番組出演男性の衣装にぼかし、その理由とは
最近、北朝鮮の国営放送・朝鮮中央テレビで、イギリスBBC放送の番組「ガーデン・シークレット」が放映された。
これは、上手に庭の手入れをするコツを伝える普通の番組だ。
しかし、そこに出てくる人がジーンズをはいていて、北朝鮮の番組ではそこに「ぼかし」が入っていたため、韓国メディアが注目した。
北朝鮮では故・金 正日(1941年 – 2011年)の時代から、「悪性欧米文化退治キャンペーン」がはじまり、最近、このキャンペーンが再び強化されているという。
北朝鮮は1990年代からジーンズを「欧米帝国主義のシンボル」と見なし、若者が資本主義への関心や憬れを持たないよう情報を遮断して、国民には見せないようにしてきた。
今回のボカシもきっとその一環だ。
英語をはじめ欧米の文化を「悪性」と敵視し、「退治キャンペーン」の対象にしているところは、戦前の日本とソックリ。
「鬼畜米英」を叫んでいた日本は、最後には破滅的な結末を迎えたが、北朝鮮はこれからどうなるのか。
「看板から米英色を抹殺しよう」と国民に呼びかけている。 (昭和18年)
現在の北朝鮮もきっとこんな雰囲気だ。
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