同じ問題なのに、日本と韓国の間で、大きな温度差があるのが「LINEヤフー問題」。
個人情報の流出を問題視した日本政府が、LINEヤフーに対して行政指導をおこない、韓国企業ネイバーとの資本関係の見直しを求めた。これはいま、ネイバー側が持ち株を売却するかどうかの問題になっている。
これは企業の問題だから、日本では静観する人がほとんどだ。というか、関心がなくて「わりとドーでもいい」と思っている人がきっと一番多い。
間違いなく、有名声優の不倫騒動の方が注目を集めている。
一方、韓国側では、もしネイバーが株を売却すれば支配力が低下し、利益が失われるから、政府もメディアも国民も、官民あげて大反発している。
たとえば、最大野党の代表は自身のSNSに、「伊藤博文 朝鮮領土の侵奪 伊藤博文の子孫 韓国サイバー領土 LINEの侵奪」と書き込んだ。
伊藤博文は初代韓国統監で、現代の韓国では「朝鮮侵略の元凶」として最も嫌われている日本人の一人だ。
しかし、1945年に終わった朝鮮統治と、現在のLINEヤフー問題はまったく関係ない。
それを強引に結びつける韓国に対し、日本のメディアは「韓国内のナショナリズムをあおった」(毎日新聞)などと違和感を感じている。
東京新聞は記事にこんな見出しを付けた。(2024年5月14日)。
「韓国企業が育てたLINEが日本に強奪される」 資本関係見直しの問題、韓国野党に反日あおる動き
別の野党代表も竹島(独島)に上陸し、「(日本は)独島を自分の領土だと主張し、LINEを奪おうとしている」と国民感情を刺激する。
こうした動きの根底にあるのが「反日感情」で、日本にはこれがない。資本関係見直しの問題が「嫌韓感情」に結びつくこともほぼない。
「LINEヤフー問題」をめぐり、日韓では静と動の大きなギャップがあることは、日本にいる韓国人が実感している。
その反応や認識の違いについて、朝鮮日報の東京特派員がコラムを書いた。(2024/05/22)
LINEヤフー問題の本質は親日・反日ではない
この特派員は日本の知人から、野党代表が竹島に行った理由を尋ねられたり、松本総務相が伊藤博文の子孫だということを初めて知ったと聞かされたりした。
知人のこんな疑問は、ほとんどの日本人が感じていることだろう。
「なぜ『反日』につながるのか、100年も前に亡くなった人物と何の関係があり、領土問題がそこになぜ登場するのか分からない」
これは、企業や日韓の関係者が話し合って解決すればいい問題で、こんなに大騒ぎする必要がない。
これに対し、記者は「韓国には反日なら何でも活用しようとする政治家がいる」と思ったが、恥ずかしくて言えなかったという。
この記者からすると、日本の注目ポイントは理解困難な「韓国の反日」に移りつつある。
日本のメディアは最近徐々に「LINEヤフー問題の顛末」ではなく、「韓国のおかしな反日」に焦点を合わせている。日本に勝つには、日本よりも冷静にならなければならない。
日韓企業の持ち株比率の話が、韓国では絶対に負けられない「韓日戦」になっている。
国民に冷静になるよう求めている記者が「日本に勝つ方法」を訴えているのを見ると、やっぱり「韓国の反日はおかしい」と感じてしまう。
日本をめぐり争う韓国 屈辱的! vs 反日の政治利用はやめろ!
【韓国の変化】反日迎合から未来志向 ユン政権 vs 抵抗勢力
> 朝鮮日報の東京特派員がコラムを書いた。
> (そのコラムの内容)「日本に勝つには、・・・」
> 国民に冷静になるよう求めている記者が「日本に勝つ方法」を訴えているのを見ると、やっぱり「韓国の反日はおかしい」と感じてしまう。
ははは、大手メディアの東京特派員である記者でさえ、この程度のレベルなんです。
私なんか「韓国の反日はおかしい」どころか、「韓国人は・・・」と感じてしまいますけどね。
勝手にすればいい。自分たちの間違いを修正するには、自分たちが自覚するしかないのです。
まあでも、「日本に勝つには」という部分は、もしかすると、この記者の上司が勝手に書き換え or 追加したのかもしれませんけどね。であったとしても、上記の私の見解は変わりません。
1990年以降、韓国の歴史教科書は”反日”に焦点を当てました。
その影響で、それ以来教育を受けた韓国人は自然に”反日戦士”になりました。
現在、韓国の左派はその点を積極的に利用しています。ライン事態は全く反日的感情が作られる理由がない事案なのに、左派は「この時だ」と反日感情を造成しています。そして、その扇動は効果的に受け入れられています。韓国で理性的に生きていくのはとても大変です。
おっしゃる通りで、これは企業と企業の問題で「反日的感情」が入り込む余地は、本来ならありません。
でも、それが入ってしまい、複雑になってしまいます。
これで困っているのは韓国政府やネイバーだと思いますが。