韓国からの「旭日旗クレーム」 日本人の対応に賞賛殺到のわけ

 

韓国の様子を見ていると、国内の韓国人が「反日感情」の直撃を受けてダメージを負う現象が何度も起きている。たとえば昨年9月にはこんなことがあった。

韓国の公的な団体が団結式を行う際、約300人のメンバーにオリジナルバッジを配った。そのデザインは団体のロゴで、赤い太陽が海から昇るというもの。すると、これを見た人から「旭日旗に似ている!」という声が上がって、バッジの受け取りを拒否する人が現れ、結局すべてのバッヂを回収することになった。
朝鮮日報がその出来事を伝えている。(2024.09.03)

“욱일기랑 닮았다”…장흥서 이장님 배지 만들었다가 회수

旭日旗は第二次世界大戦時に日本軍が使用していて、韓国では軍国主義を象徴する「戦犯旗」として、ナチスのハーケンクロイツのようにタブー視されている。しかし、それと旭日旗には大きな違いがある。
ドイツをはじめ、欧米社会では公の場でハーケンクロイツを見せたり、そのデザインのものを身につけたりすることは法律で禁止されているが、韓国では旭日旗の使用が法律で禁止されていない。これまで何度かそんな動きがあったが、結局そんな法律は成立しなかった。

 

旭日旗を「絶対悪」とする見方は世界では超例外的で、当時、日本軍と戦ったアメリカやイギリスでも旭日旗を問題視していない。
イギリス海軍と海上自衛隊が共同訓練を行った時、イギリス側は公式に「Konnichiwa, Kyokujitsu-ki… 🇬🇧 🇯🇵」と歓迎の意を表明したこともある。
イギリス軍がハーケンクロイツに笑顔を見せることは絶対にあり得ない。

旭日旗に対する反応、イギリスと韓国ではこれほど違う

韓国でも、旭日旗について「アジアの人々に戦争の恐怖を想起させる」というネガティブなイメージがあると同時に、政治家たちは国際的な見方や常識も知っているから、この旗の使用を禁じる法律が成立しないのだと思われる。
数年前に韓国の外務大臣が国会で、旭日旗を国連などで問題提起するかどうか聞かれ、「いかなる方案が可能か、また適正か検討したい」と答えた。
中央日報の記事(2018.10.05)

韓国外交部長官「国連に旭日旗問題提起の有無は…」

このときから2025年の現在まで、韓国が国際社会でこれを問題にしたという話は聞かない。国内で「旭日旗撲滅キャンペーン」をアピールすることなら気楽にできる。しかし、外相のように世界の視線を意識する人間にそんなことができるはずがない。

 

先ほどの団体は「政治的意図はまったくなく、会員に一体感を与えるためにバッジを作ったが、このようなことになって残念だ」と話しているが、韓国では旭日旗ではなく、それに「似ている」という指摘が上がっただけで、バッジを回収しなければならなくなる。バッヂはきっと捨てられるから、とんでもない金と時間の無駄になる。
ただ、前後の状況から、この団体が旭日旗のデザインを採用していないことは明らかで、「〜のように見える」という基準も主観的でわかりにくい。そんなことから、韓国のネット民のあいだでも「それくらい予想できなかったのか?」と非難する人がいれば、「これで『親日派』になるのなら、わが国で日の出をどう描いたらいいのか?」と団体を擁護する人もいて、反応は分かれた。

 

ここまでは韓国内の話で日本人には関係ない。しかし、韓国では海外でも旭日旗のデザインを見つけると怒り出す「旭日旗ポリス」が一部にいて、そんな独自基準を日本に当てはめて非難したため、正月早々、日韓で論争が巻き起こった。

産経新聞の記事(2025/1/5)

「年賀状の背景が旭日旗を表現?」と韓国で物議 『金色のガッシュ!!』雷句誠氏、一部ユーザーの“声明文”に反応

マンガ『金色のガッシュ!!』の作者・雷句誠さんがSNSで年賀状を公開したところ、「金色のガッシュベル 韓国ファン一同」を名乗る人物が非難声明を出した。このミスターXは旭日旗は帝国主義と軍国主義のシンボルで、それを使うことは戦争や侵略のイメージを広げると非難し、雷句誠さんに対して次の3つの要求を突きつけた。

1. 謝罪と釈明
2. 問題作品の撤回および修正
3. 歴史的事実に関する再学習

「韓国ファン一同」氏は、雷句誠さんに旭日旗の歴史的な背景と意味を正しく学び、今後二度とこんな過ちを犯さないと約束することを求める。韓国側から、同じような攻撃的なコメントが大量に来ていたこともあり、雷句誠さんは次のような見解を表明した。

・これは縁起物である日の出をイメージしたもので、日本の読者に向けて、おめでたい雰囲気を伝えるために描いた。韓国の人たちに不快感を与える意図は一切ない。
・この要求を受け入れて絵を削除したら、世界中で絵を描く人たちが日の出を描けなくなる。
・日本でこのデザインは新春の雑誌や漫画、カレンダーなどでもよく使われている絵柄で、この要求に応じて削除したら、自分一人の問題では済まなくなる。

結論として、雷句誠さんはこう話す。

「この声明文に対する答えですが、もちろん旭日旗に関する表現はこれからも注意いたしますが、今回の謝罪や絵の削除といった要求には応じられません。」
「どうか、このような意見を出される方が要求を思いとどまってくれることを願います。」

 

「削除しなかったら、もうファンをやめる!」とSNSで訴える人のほとんどはもともとファンじゃないだろうから、要求に応じなくても大したダメージはない。
雷句誠さんが「応じられない」と拒否したことに対して、ヤフコメでは、圧倒的な日本のユーザーがそのはっきりした態度を支持している。

「毅然とした対応をしてくれて良かった」というコメントに“共感した”が1345で、“うーん”は6だけ。
「はっきり言って内政干渉の類の話である 日本の文化に対する攻撃と同じ」に“共感した”が1188で、“うーん”は7。
「もし旭日旗であったとしても、何の問題もないのではないでしょうか」に“共感した”が912に対し、“うーん”は1のみ。

トップ画像にあるように、旭日旗のデザインは大漁旗にも使われる縁起の良いもので、外務省も日本文化の一つであると説明している。(日本文化としての旭日旗
「旭日旗のように見える!」と言われたら、韓国内ではそれを撤去や削除するのは仕方ないとしても、日本のことでそんなクレームに応じる必要はない。
ただ、韓国側からそんな要求があったことは事実でも、これが韓国民の総意というわけではない。バッヂへのクレームについても、「では日の出をどう描いたらいいのか?」という疑問があったように、日本に関して過敏に反応する人に批判的な韓国人もいる。
きっとほとんどの韓国人は今回の出来事を知らないし、作者に直接削除や謝罪を要求することに対しては、「やり過ぎ」と思っている人が多いと思う。(そう期待している。)
今年も日韓関係はスムーズに進みそうにない。

 

 

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