「韓国は先進国、日本は遅れている」と言うが、安全性なら日本が上

いま日本人は韓国をどう見ているのか？

それは年齢によって違う。高い年齢層の日本人には韓国を見下ろすような見方がある一方で、学生は韓国を訪れると「韓国は先進国であり、日本は遅れている」とよく感じるという。
最近ソウルを訪れた日本の大学教授がそんな話をしたと、韓国の全国紙・中央日報のコラムに書いてある。（2025.03.25）

「高齢世代は韓国を下に見ていたが、青年たちは『日本が遅れている』と話す」

ただこのコラムには、韓国社会のどの部分が先進的で、日本が後進的なのかという重要な情報がない。日本人の若者が韓国に行ってそう感じたとしたら、公共交通でIT化が進んでいて、とても便利に移動できるということだろう。

主観的な印象ではなくて、第三者が客観的なデータをもとにして出したランキングを見てみよう。世界各地の生活についてのデータを提供しているウェブサイト『Numbeo』が発表した「生活の質（2025年）」によると、日本は17位で韓国は41位と、日本がダブルスコア以上の大差で上位にいる。
ちなみに、日本の周辺では台湾が33位、香港が49位、そして中国が61位にいる。

ソース：Quality of Life Index by Country 2025

 

日韓の社会には、それぞれ優れた部分があるのは当然として、安全・安心な生活という面では日本が上回るという確信がある。

数日前、韓国では慶尚北道で大規模な山火事が発生して、今その鎮火作業を行っているところだ。この火事ですでに24人が死亡し、６人が重傷、13人が軽傷を負い、２万７千人以上が避難した。
多くの住宅や工場、寺院や文化財なども被害を受け、ユネスコ世界遺産に登録された村や貴重な歴史的建造物にも消失の危機が迫っている。
このニュースを知って、日本のネットユーザーが感じたのはこんな素朴な疑問だった。

・なんで山火事なのにこんなに死傷者増えているんだ
・なんでこんな大惨事になってんの？
・なんかすごいことになってるな

これとほぼ同じタイミングで、日本でも岩手県の南部で大規模な山火事が発生した。この火災は、消失面積では過去50年以上で最大の被害を出し、１人が亡くなっている。
ほとんどの日本人には「そんなこともある」という想定内の出来事で、驚く人は少ないと思う。しかし、山火事で20名以上亡くなるという事態は日本人の常識を超えていて、原因や過程が想像できないから、「なんで？」という疑問が続出する。

韓国では、日本では考えられないような事故や出来事が起こる。そういうことがあると、韓国メディアは日本の安全対策を紹介し、自国と比較する記事をよく掲載する。
昨年末、韓国の地方空港で旅客機が着陸に失敗し、179人が死亡した事故が起きた際も、朝鮮日報がこんな記事を報じた。（2024/12/31）

広島空港のローカライザーと衝突するも死者ゼロ、韓国・務安空港事故で再び注目を集める2015年アシアナ機着陸失敗事故

完全に同じではないが、似たような状況で起きた事故で日韓ではこれほどの差があった。この記事を読むと、広島空港では、もし事故が起きても、被害を最小限に抑えるための対策が十分とられていたことが分かる。

これは一例で、韓国紙の記事を読んで初めて、日本の社会では目に見えないところで、安全に対するケアができていることを知って驚くことが多い。
日本の若い人たちは「韓国は先進国で、日本は遅れている」と感じるかもしれないが、社会の安心・安全でいえば日本のほうが上だ。
それが第三者による「生活の質ランキング」の結果にも表れた。

 

 

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