SNSを見ていると韓国でも桜が咲き始め、春本番を迎えている。すると、こんな悲報が聞こえてきた。
中央日報の記事(2025.04.01)
韓国の春祭り、ぼったくり料金が蔓延…「スンデ6ピースに2万5000ウォン」
スンデとは、豚の腸に豚の血やもち米、野菜などを詰めた韓国料理のこと。黒っぽいソーセージのような見た目をしているスンデは、韓国では庶民的な食べ物として人気がある。そのはずなのに、ある韓国人が春の祭りに参加して屋台で買ったところ、2万5000ウォン(約2500円)も取られたとSNSに報告した。
(スンデの相場は分からないが、見た目では「お祭り価格」を含めても1000円以下が妥当と思われる。)
その写真といっしょに「やられた」というメッセージを書いて投稿したところ、「私もやられた」というコメントが続出。祭りの主催側がぼったくりを無くそうとしても、その努力は空振りに終わって各地で同じような被害が発生しているのが現状だ。
韓国では祭りが開かれると、以前から同じ問題が発生して社会問題になっている。そのため、行政安全部(日本の総務省と警察庁に相当する機関)が先月、ぼったくり料金などの不正行為を根絶する「地域祭り物価安定管理対策」を推進すると発表した。
日本でも祭りなどのイベントで「ぼったくり疑惑」が浮上して、ネットで議論を呼ぶことはある。だから、この現象については、完全一致ではなくても重なる部分がある。
でも、日韓では桜に対する見方が違う。
最近、日本と韓国を愛する人たちが集まるあるネットグループで、ある韓国人メンバーが「桜が咲き始め、心がワクワクしますね〜」という文で始まる投稿をした。ここまではいい。
彼(彼女?)は、桜はとても美しいですネと褒め称えたあと、韓国にある桜のほとんどは日本から伝わったソメイヨシノであることを考えると、愛情を感じると同時に、つらい植民地時代を思い出すため、「愛憎」が入り混じった複雑な感情になってしまうという。
そこで、彼は韓国の済州島で自生する「王桜」を持ち出す。
*原文には「済州のソメイヨシノ」と書かれていた。
日韓の学者がDNA分析を行った結果、済州と日本のソメイヨシノには遺伝子的に密接な関係があることが判明した。
投稿主は救われたかのように、次のような文を書いた。
「제주 왕벚나무가 일본의 소메이 요시노와 유전적으로 밀접한 관계가 있음이 밝혀져서」
(機械翻訳:済州のソメイヨシノが日本の桜の元祖である可能性もあるそうです)
このあと、済州のソメイヨシノの原産地は済州であることが確認されているのに対し、日本のソメイヨシノの原産地は分かっていないと書き、日本の桜は1000年以上前に、百済(朝鮮半島にあった国)から伝わったという説を紹介した。
しかし、残念ながらこの指摘は間違いだ。
日本のソメイヨシノの起源は韓国にあるという説は、ゲノム分析によって両者はまったくの別種であることが確認され、数年前に「解決済み」となった。
中央日報がそれを報じている。(2018.09.13)
日本のソメイヨシノの起源は済州の王桜という主張が強まったが、今回の研究結果で論争自体が無意味になった。
済州か日本か…ソメイヨシノ起源めぐる110年論争に終止符
ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種で、原産地は分かっていない。しかし、「純日本産であり、まさに『日本の桜』だと位置づけられる」と下の読売新聞の記事に書かれている。
「ソメイヨシノ」はどこからやって来たのか」(2017/03/19)
こうしたことがハッキリしなかったころは、桜が咲く時期になると韓国から、「日本の桜は韓国起源」という説が伝わることが春の風物詩になっていた。
しかし、それが間違いであることが確認されると、そんな声はほとんど無くなった。今回、それを久しぶりに見た気がする。
韓国にある多くの桜は日本統治時代に伝わったものだ。
韓国にはその事実を知ると、頭から冷や水をぶっかけられた気分になり、単純に桜の美しさを愛でる気持ちになれない人もいる。そんな人たちにとって救いは「韓国起源説」だ。済州の王桜が日本に伝わり、それが逆輸入されたと考えると、韓国の花を韓国人が愛でることになるから、「憎悪」はなくなる。
個人的には、桜と歴史認識は分けて考えるべきだと思うけれど、韓国の国民感情は正確には分からないから何とも言えない。
ソメイヨシノの韓国起源は間違いであることは判明したのだから、いまは国民からぼったくり被害をなくすことに全集中したほうがいい。
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