前回、韓国人が苦手な日本語の発音について書いた。
韓国人には、「つ」と「ざ」の発音をすることがむずかしい。
だから、「暑い」は「あちゅい」、「全然」は「じぇんじぇん」というようになってしまう。
とはいっても、決してバカにしているわけではない。
外国語を話しているのだから、ネイティブと同じ発音ができないのは当たり前。
日本人も英語の「r」の発音ができなくて、外国人をとまどわせることがある。
韓国人の日本語発音のことを書いていたときに、思い出したことがある。
ミャンマー人が話す日本語にも特徴がある。
まずはミャンマーの位置を確認しておこう。
ミャンマーの首都は「ネーピードー」という。
ミャンマー人のガイドの話では、「ネーピードー」は「都・首都」という意味らしい。
だとすると、「ネーピードー」は韓国の「ソウル」と同じ意味になる。
くわしくは、この記事を。
韓国のソウルを漢字で書けない理由:漢城?京都?首爾(首尔)?
ミャンマーを旅行中、何人かの日本語ガイドにお世話になった。
そのときに、ミャンマー人の話す日本語には特徴があることにきづく。
ヤンゴンの空港で、ミャンマー人のガイドさんと会ったときのこと。
この時は、空港からすぐにバス停に移動しないといけなかった。
だから、ガイドさんは「歩きながら自己紹介をします」と言って先に歩き出す。
そしてボクを見てこう言う。
「ジケンがありません。早く行きましょう」
ジケン?
事件ってなんだ?
「すいません、何の事件ですか」
ボクが聞くと、ガイドはいら立ったように言う。
「ここからバス停まで離れていて、もうすぐバスが出発してしまいます。だからジケンがありません。急ぎましょう」
ここで分かった。
このガイドさんは、「時間がない」と言っているのだ。
韓国人が「ざ」を発音すると「じゃ」になってしまうように、ミャンマー人が「カ」の発音をすると「ケ」になってしまうらしい。
「そういうことか」と合点がいく。
それでガイドに、「分かりました!ジカンがないのですね!」と言うと、「何回も言っているじゃないですか!」と怒られた。
ミャンマーのアイスクリーム屋さん。
「FUJI」とは、富士山のこと。
「このアイスクリームは、富士山とどんな関係があるんだ?」
ガイドに聞くと、「まったく関係ない」と言う。
「関係はありません。ミャンマーでは日本製品は質が高いので、日本に対してとても良いイメージがあります。だから日本には関係ない物でも、日本に関連した名前をつけることがあるのです」
ということらしい。
ミャンマー人は仏教への信仰がとても篤い。
同じ仏教国のタイ人にミャンマー人との違いを聞くと、「ミャンマー人は本当に仏教を深く信じています」と、信仰の深さをあげていた。
そんな慈悲深いミャンマー人の女性から怒られるとは。
それはともかく、「ミャンマー人の『ケ』の発音は、頭の中で『カ』に変換しないといけない。」ということは分かった。
何とかバスには間に合い、チケットを買うことができた。
バスの出発まで少し時間がある。
車中で食べる物を買おうと思い、ガイドさんと一緒にバス停にある店を見て歩く。
するとガイドが指をさしてボクに言う。
「このミケンはどうですか?」
ああ、おいしそうなミカンですね。
「ミケン」と聞くと、どうしても「眉間」が思い浮かんでしまう。
*眉間は、眉と眉との間のところ。
おまけ
この記事を書くときに、外務省のホームページでこんな文を見つけた。
日本製品のことを書いているし、日本人として知っておいた方が良い内容もある。
ミャンマーの人達は、とても親日的。かつてミャンマーが英国の植民地だった時代、旧日本軍が独立の支援をした歴史があり、そこから日本人に対する好意的な感情が続いているそうです。
日本製品は信頼性が高く、大人気。日本人を信頼できるパートナーと見ているので、仕事もやりやすいそうです。
おまけのおまけ
ミャンマーへ旅行に行くなら、カックー遺跡がおススメですよ。
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ミャンマ人はかとけが区別できないというよるか行とけ行が~んでつけるときのの発音が区別できないということですね。例えば、さん、せん、あんとえんなどが同じ音として言っているようです。ちなみに私はミャンマー人で、いまだにできないので、苦労しています。
こんにちは!
日本でがんばっているミャンマー人の方ですか?
外国語だから正確な発音ができないのはあたりまえですよ。
日本人だって、英語の「R」と「L」がうまく言えない。
「ci」を「shi」と発音するから、「city」が「shity」(うんこの)に聞こえてしまうというアメリカ人もいました。
苦労しているのはがんばっている証拠です。