「日本の首都を移転するなら、岡山県の吉備高原（きびこうげん）が一番いいかも」
日本は昔から地震大国。
東京だって危ない。
地震や火山などの災害リスクを考えると、岡山の吉備高原地が首都に適しているらしい。
日本地質学会でそんなことが議論されているとか。
くわしいことは朝日新聞のこの記事をどうぞ↓
日本の首都が東京から岡山へ移転？
このニュースに対して、ＳＮＳではこんな反応があった。
ふざけてるの？
大都会岡山が超大都会岡山に
大都会岡山と言わせたいだけたろw
あー、あ～～！果てしなく何もない岡山～！
前方後円墳型の国会議事堂とか胸熱ドキドキ
もう岡山で独立国つくってなさい
流石は大都会岡山
なぜか「岡山は大都会」というコメントが多い。
ネットで見てみたら、「大都会岡山」というネタがあった。
もともとは、歌手のアンジェラ・アキさんがテレビ番組で岡山を「大都会」と言ったことが始まり。
彼女が徳島から岡山に来たとき、「岡山が大都会に見えた」ということだったのだけど、「岡山が大都会」という言葉は多くのネットユーザーの心に刺さった。
今ではアンサイクロペディアに「岡山市（大都会）」という項目までつくられている。
それによると岡山市は人口約3000万人のメトロポリス）で、中四国の経済の中心地としてすさまじい発展を遂げている。
世界各地からこの地への移住を希望する人が後を絶たない。
そしてこれが近年の岡山の歴史。
2006年 道州制施行。岡山市、中四国州都へ。 巨人、阪神、広島の本拠地が岡山に移転。（完了）
2007年 東京－岡山ノンストップリニアが建設される。（完了）
2011年 日本を岡山国に改名。（完了）
2012年 国連を岡山に移転。（完了）
2013年 地球を岡山星へ改称。（完了）
中にはこんな意見も。
前提がおかしい。東京は首都ではない。
いつまで仮置きの都の東京で政治するんだって話
実は今でも、東京を日本の首都とする法律はない。
それでこんなことを言う人もいる。
そしてこんな意見も。
関東大震災のあとにも兵庫西部から岡山への首都移転が計画されて
関東大震災の後、たしかに首都移転の話が出た。
しかも今の韓国のソウルにある龍山区に。
関東大震災は、1923(大正12)年9月1日に起きたマグニチュード7.9の巨大地震。
約10万5千人の死者・行方不明者を出す大災害となる。
手前が築地で奥が銀座。
関東大震災は「世界史的な大事件」と海外で報じられた。
画像は「ＮＨＫ 映像の世紀 ＪＡＰＡＮ」のキャプチャー
この時の日本人の様子を見た、あるアメリカ人記者はこう書いている。
「このような大災害に対して、東京が秩序正しく整然としていることは実に驚くばかりです。警官はひたすら市民の救護に全力をつくしています。ほとんど警察がない状態なのに、いまわしい行動もありません」
「ＮＨＫ 映像の世紀 ＪＡＰＡＮ」から
この大震災で首都東京は大ダメージを受けた。
国の政治中枢がある首都はその国の心臓でもある。
ここが壊滅状態になってしまうと、その影響は日本全国におよぶ。
それに日本の首都には天皇がいる。
天皇に万が一のことがあってはいけない。
それで「日本の首都を東京から移すべきではないか？」という議論が起きた。
その候補地にあがったのは、今の韓国ソウルにある龍山、兵庫県、八王子だった。
国土交通省のホームページにそのことが書いてある。
この意見書案の中では、東京が震災や防空対策の上で首都として不適格とした上で、ソウル南方の竜山、兵庫県加古川、東京の八王子を具体的な移転先としてあげている。
韓国に興味がない人にとっては、「韓国の龍山ってどんなところだ？」という感じだと思う。
ここはソウルの南にあって、「龍山電子商街」で有名なところ。
言ってみれば「韓国の秋葉原」。
でも、「萌え」とか「メイドカフェ」といった要素はない。
龍山市には日本語のホームページもある。
でも、「医疗服务」とか「龙山税务署」とか、ところどころ中国語が混じっているのはここだけの秘密にしておこう。
５年ぐらい前に、韓国人の友人に龍山のことを聞いたことがある。
彼女は「わたしはあそこには行きません」と言う。
安く電化製品を買うことことができるけど、不良品や粗悪品も多いらしい。
その韓国人はハッキリ言って、龍山の商人をあまり信用していなかったし、龍山自体にも良いイメージを持っていなかった。
そんな彼女に先ほどの話をしてみる。
関東大震災の後、日本の首都の候補地として韓国の龍山があげられていたことを。
「えええ！！本当ですかっ？そんなこと聞いたことがありません。ビックリですね」
と目を丸くする。
彼女の頭の中で、龍山のイメージは「the・電気街」。
「東京に替わる日本の首都」というものからは、かけ離れたものだったらしい。
「龍山に天皇が住む可能性があったわけだ」なんてボクが言うと、「それは想像できません」と彼女は言う。
ほとんどの韓国人も彼女と同じだと思う。
「龍山が日本の首都になって、皇居がおかれていたかもしれない」なんてことを聞いたらビックリするはず。
「首都を東京から別のところに移すべきか？」ということに対して、大正天皇は「東京でいい」とおっしゃった。
「国都タルノ地位ヲ失ハス」と書かれた詔書案（下）が閣議決定される。
これで東京が日本の首都であり続けることが決まり、今にいたる。
首都いえば、明治から平成までの間に一度だけ東京以外の都市に移ったことがある。
そのことはこの記事をご覧ください。
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