前回、日本を訪れた韓国人が「本当に“発狂”するよ」とか「ほとんど“地獄”だね」と言っていたことを紹介した。
それは、日本の地下鉄や電車の乗り換えの複雑さ。
韓国人はこれにまいっている。
でも珍しく、多くの日本人もこの韓国人の意見に賛成していた。
ボクのような地方出身者からすると、東京での乗り換えはわかりづらくて大変だから。
そのことはこの記事をご覧ください↓
日本人と韓国人の意見が一致!地下鉄や電車の乗り換えは韓国が上。
でも、当然この逆もある。
日本と韓国の広い意味での交通事情を比べて、「韓国のここはヒドイ」という点が。
それは、鉄道を利用する韓国人のモラルだ。
まずこの数字を見てほしい。
日本は3倍、韓国では30倍。
これは無賃乗車(キセル)などの不正乗車をしたときに払う罰金をあらわしている。
日本でキセルをすると、その乗車区間の3倍の運賃を取られる。
*厳密にいうと、これは罰金ではなくて「特別な運賃」になるらしい。
でも韓国の場合、日本と違ってこの罰金がとても厳しい。
なんと30倍の運賃を請求されてしまうことがあるという。
韓国ではキセルをはじめ、「大人が子供運賃で乗る」「健常者が障害者を装う」といった不正乗車がとても多い。
その対策のため、ちょっと前まで10倍だった罰金を30倍にまで上げている。
日本でも不正乗車はあるけど、ここまでしなければならないほど深刻な問題ではない。
ちなみに、キセルの由来はこんなことらしい。
言葉の由来は、煙管では吸い口とたばこを乗せる部分である雁首(がんくび)にのみ金属を使用することから、「入るときと出るときは金を使うが、中間には金を使わない」意味とされる。
「ウィキペディア」
産経新聞にこんな記事(2015.9.22)がある。
交通行政に詳しいセヌリ党の国会議員、李憲昇氏が明らかにした国政監査資料によると、無賃乗車など鉄道の不正乗車による摘発件数は過去5年あまりで132万件超に上り、年々、悪化傾向にあるためだ
このときのコレイル(韓国鉄道公社)の調査では、韓国での不正乗車は年々増えていた。
不正乗車で摘発された件数は、こんな感じ。
2010年に19万9364件。
13年には28万302件。
14年は30万6759件。
韓国としては経済が右肩上がりになってくれたらいいんだけど、不正乗車じゃね。
2015年のこの記事では、韓国で1日当たり平均840件の不正乗車が摘発されていたという。
なんで韓国では不正乗車が止まらないのか?
「周りの人がやっているから」という理由でこうした不正をする人が多いらしい。
それで、この記事では「モラル崩壊」と書いている。
韓国人は不正をする理由で、「他の人もやっているから」とよく言うように感じる。
ぶっちゃけ、韓国では試験のカンニングがとても多い。
全国紙の朝鮮日報が「恥ずかしいことに韓国は国際的にカンニング大国として知られている」と書かなければいけないほど。
このコラムのタイトルもすごい。
「韓国人よ、おまえたちにはもうだまされないぞ」
実際、アメリカが韓国の不正行為に激怒している。
くわしいことはこの記事を↓
友人の韓国人にカンニングについて話を聞いたことがある。
驚いたことに、彼はカンニングに対してけっこう理解をしめしていた。
「韓国は受験競争が激しいんです。でも、これは政府がいけなんですよ」と韓国政府のせいにする。
さらに、「『バレなかったら大丈夫』とか『他の人もやっているから』と思って、カンニングをする人は多いですね」と今度は”みんな”のせいにする。
韓国の新聞なんかを読んでいると、これは彼個人の意見ではなくて、韓国での一般的な人考え方だと思う。
きっと世宗(セジョン)も泣いてる。
世宗は朝鮮の国王(在位1397~1450年)。
君民正音(ハングル文字)を制定した王様。
韓国でもっとも尊敬される歴史上の人物の一人。
*世宗と足利義満はだいたい同じ時代を生きていた。
金閣寺が建てられたのは、ハングル文字ができるおよそ50年前のこと。
話を不正乗車に戻す。
韓国での不正乗車は、もう黙認できるレベルではない。
国会議員やテレビがこの不正乗車問題を取り上げて、これが大きな社会問題になった。
タダ乗りの最大の被害者はコレイル(韓国鉄道公社)だ。
不正乗車をなくす取り組みを始めたらしい。
いや、やらなきゃダメでしょ。
でその結果、どうなったのか?
その1年後、中央日報にこんな記事(2016年09月25日)がのっていた。
切符を買わずに列車に乗る「不正乗車」が毎年30万件も摘発されていることが明らかになった。1日平均820人が無賃乗車していることになる。これによるコレール(韓国鉄道公社)の損害は毎年40億ウォン(約3億6550万円)程度で集計された。
「1日当たり平均840人だったのが820人に減ってる!」なんて喜んだコレイルの職員なんてきっといない。
これは誤差の範囲内だ。
つまり、不正乗車の対策を取っても効果はなかった。
さらに、これを大きな社会問題にしても、韓国人の鉄道利用者のモラルは変わっていない。
当然、不正乗車はコレイルの経営に大ダメージをあたえる。
記事には「不正乗車が集中する時期に取り締まり人員を大規模に投じるなどもう少し効果的な対策が必要だ」と書いてある。
あれ?
1年前にも同じことを言っていたような?
日本の地下鉄や電車の乗り換えの不便さよりも、「韓国のモラル崩壊」のほうがずっと深刻だ。
おまけ
イギリスでこんなことが起きた。
「早く勤務先に行かなきゃ!」と急いでいたイギリス人の女性が、「後から払えばいい」と思って切符を買わずに電車に乗った。
そしたら、260円の運賃に対して8万6千円の罰金を請求されたという。
ジェニーさんが支払うべきだった運賃は1.9ポンド(約260円)だったが、裁判所からの手紙には運賃以外に罰金、被害者課徴金、手続きなどにかかる経費を含め総額615.9ポンド(約86,000円以上)の支払い要請が記されてあった。
日本人が海外に行ったとき、日本の感覚で「後から払えばいい」とか「乗り越し精算したらいいや」という考えは危ない。
前もって、必ず乗車する区間の切符を買った方がいい。
どんなに急いでいても。
ボクの勝手なイメージだけど、海外の駅員は日本の駅員よりも罰則については厳しい。
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