日本と韓国は隣り合っているけれど、歴史認識は違っていて政治的に対立することが多い。
国民レベルでも異なる価値観や文化をもっているから、お互いに仲良くしたいと思っていても、理解不足からすれ違ってしまうこともある。
今回は、韓国人の考え方を知っていこう。
フランス発の「たい焼き」騒動
最近、フランスで開催された韓国フェスティバルで、ちょっとした“事件”があった。
現地に住んでいる日本人が「X」で、そこでたい焼きが「韓国起源」として販売されていたと報告したのだ。
当然、日本のネット上では「文化盗用だ」といった批判の声があがりまくった。
しかし待ってほしい。
日本のソウルフードが「韓国発祥」に書き換えられるのは認められないが、これはSNSの情報で、どこまで正確かは分からない。
ひょっとしたら、売られていたのは「プンオパン(ふなパン)」だったのかもしれない。
プンオパンは、日本の統治時代に伝わった「たい焼き」をルーツにもち、韓国で独自に発展した焼きお菓子だ。
中にあんこが入っていて、味もよく似ている。

韓国のプンオパン
見た目はたい焼きとソックリだから、日本人でも誤解するかもしれない。
ある日本人と韓国人の「スレ違い」
「日本 韓国 たい焼き」というキーワードについては、まったく甘くない話を知っている。
日本人としては気を遣ったはずなのに、なぜか韓国人を怒らせてしまった……。そんな苦いエピソードだ。
登場人物は静岡の大学に通っていたシオリと、韓国人留学生のソア(女性)。2人は何度か遊びに行ったことがあって、良い関係を保っていた。
ある冬の日、ソアがこんなことを言った。
「日本のたい焼きは、韓国のプンオパンから生まれたんだよ」
シオリは「いや、日本生まれでしょ」と思ったけれど、その場では黙っていた。
自分の考えが 100%正しいか自信がなかったし、何より否定して空気が悪くなるのが嫌だったから。
後日、シオリが調べると、たい焼きは日本で考案されたことが分かり、そのことを別の友人に話した。
それが回りに回ってソアの耳に入ると、彼女は不機嫌になって、シオリにこう言った。
「知っていたなら、あの場で言ってほしかった。思っていることを話してくれないと、あなたのことが分からなくなる」
口に出さなかったのは優しさや配慮のつもりだったのに、ソアには「不誠実」な態度に見えてしまった。
シオリは「わかった、次からそうするね」と答えたけれど、納得いかない部分もあり、心にはモヤモヤした不満が残った。
価値観のズレ?「察する日本人」と「伝える韓国人」
価値観や感覚には個人差があるから、同じ出来事でも反応や結果はそれぞれ違うだろうけど、この「たい焼きエピソード」は、日韓の文化の違いがわかりやすく表れていると思う。
とくに、「次からそうする」と答えたシオリが、さっそく不満を心にしまいこんだところが。
似たような話は他にもある。
ある日本人の大学生が、韓国人留学生の日本語の間違いに気づいていながらも、あえて指摘しなかった。意味は通じるし、訂正させることが何かエラそうでためらわれたからだ。
それに、相手に恥をかかせて失礼になるかもしれない。
しかし、後でそれを知った韓国人はショックを受けてこう言った。
「あなたは私のミスを聞いて、心の中で笑っていたんですね。ひどいじゃないですか」
日本人は驚いて「バカにしてたわけじゃない。大きな間違いじゃないし、指摘するのは悪いかな、と思ったんだよ」と説明した。
最終的には、日本人に悪意はなく、むしろ配慮していたことが分かり、「文化の違い」として一件落着。
「察する文化」と「伝える文化」の決定的な違い
2つのすれ違いは、日本人と韓国人の性格というより、文化の違いが大きな原因になっている。
これまで韓国人とつき合ってきた経験や、本やネットから得た情報をまとめると、日韓には以下のような違いがある。
日本人:相手との関係を重視して、「嫌な気持ちをさせたくない」という思いから、自分の思いを隠したり、違うことを言ったりする。
韓国人:相手との関係を重視して、自分の考えや気持ちをはっきり言う。それによって相手を深く理解しようとする。
つまり、日本は「察する文化」で、韓国は「伝える文化」なのだ。
どちらも、「相手との関係を大切にしたい」という思いは同じでも、そのための発想や方法が違う。
日本人は、相手の気持ちを推しはかることを重視するが、韓国人は言葉にして正確に伝えることを大切にする。
日本人は「言わない」ことに美学や優しさを感じるが、韓国人は「ストレートな意見」にそれを感じる。
だから、結果的に「悲劇」を招くことがある。
日本人ははっきり言われすぎて傷つき、韓国人は裏で違うことを考えていたと知ってショックを受ける。
韓国の信頼は「言葉と心が一致していること」
ここで書いていることには、もちろん個人差がある。
それでも日本人に比べると、韓国の人たちには次の3つの傾向があると確信している。
・感情をそのまま出す。
・自己主張が強い。
・自分の心に「うそ」をつかない。
この3点については、日韓の事情に詳しい人にも聞いて確認してほしい。
韓国人にとっては、言葉と心が一致していることが「誠意」になり、相手を信頼することができる。
だから、日本人の「思いやり」から生まれる本音と建前が、「裏切り」や「不誠実」にみえることもある。
これは文化の違いでどちらも正しい。
日本人に「もっとはっきり言って!」と言うのは、韓国人に「もっと察して!」と要求するのと同じぐらい意味がない。
「郷に入っては郷に従え」の原則から、できるだけ相手の国の価値観に合わせるしかない。

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