去年の秋ごろ、韓国の放送局でこんな言葉が問題になった。
「ピカポンチョク」
韓国の地上波放送では、日本語を自由に放送することができない。
基準は放送局によって違うらしいのだけど、基本的に日本語の歌はダメ。
K−POPアイドルのデビュー曲のなかに、この「ピカポンチョク」という言葉があったことを韓国の放送局KBSが問題視する。
結局KBSはこの言葉を「日本語式の表現」と判断して、「放送不適格判定」にしてしまう。
だから、このデビュー曲は放送禁止。
でも日本人が「ピカポンチョク」と聞いても、それが「日本語式の表現」とは思わないだろう。
これのどこが日本語か、わかりますか?
「ピカポンチョク」の「ピカ」は光り輝く様子をあらわす日本語の「ピカピカ」だから、KBSは「日本語式の表現」と判定して、曲自体を放送禁止にした。
ちなみに、「ポンチョク」は韓国語だからOK。
くわしい内容はレコードチャイナの記事(2017年9月28日)をどうぞ↓
韓流アイドル、歌詞に日本語使用で“韓国のNHK”から放送禁止判定
「『ピカ』と言うだけでもいけないのか」と思ってしまったけれど、韓国には韓国の放送基準があるから仕方ない。
これは、いわゆる「韓国での日本大衆文化の流入制限」よるものだ。
韓国では、自国文化の保護のためまた大日本帝国の韓国併合の影響による国民感情を害するとして日本の漫画や映画、音楽など大衆文化を法令で規制してきた。
それで韓国の地上波テレビ放送では、日本語の歌詞を放送できないのだけど、少しずつこの制限はゆるくなっている。
2010年には、SKE48が「強き者よ」と「青空片想い」の2曲を日本語で歌った様子がテレビで流された。
日本人歌手が日本語で歌うのを、韓国の地上波が放送する。
こんなことはこれが初めて。
聯合ニュースの記事(2010/09/13)では、このために韓国のテレビ局がかなり神経質になっている。
前例のないケースだけに、制作陣は放送通信審議委員会に有権解釈を依頼するなど、慎重を期した上でこの放送を決定した。
この聯合ニュースの記事を読むと、録画放送など限定的に、日本語の歌が放送されることはあったらしい。
ところで、日本ではどうか?
日本ではノープロブレム。
K-popのアイドルが韓国語で歌ってもまったく問題ない。
日本では韓流ドラマをはじめとして、韓国の番組を何でも放送することができる。
でも韓国では、日本のテレビ番組を自由に放送することはできない。
これは不公平だ。
それで政治家が働きかけたこともあった。
2011年(平成23年)8月29日、自由民主党党総務部会は野党であったが、自民党として正式に韓国の地上波で日本の番組が解禁されていない不公平を民間ベースでも追及するよう、日本民間放送連盟の広瀬道貞会長に対して要請を行った。
それでも相変わらず「ピカポンチョク」ですら放送禁止なんだから、韓国のテレビ局はどれだけ日本語に厳しいのか。
それと韓国の国民は、そんなにテレビで日本語を聞きたくないのか。
でも韓国社会には日本語がけっこうあふれている。
そんなことを改めて思い出させるような出来事が平昌五輪で起きた。
日本人選手が金メダルをとったことで、表彰式では「君が代」が流される。
韓国の放送局SBSが「君が代」をそのまま流したことで、局に批判が殺到したという。
「j-cast」の記事(2018/2/26)から。
韓国で表彰式の様子が生放送されたが、3大地上波の一つ、SBSが「君が代」を流した、と韓国内で批判が殺到している、との報道が出た。
「君が代初めて聞きました。それも地上波で」とツイートされるなど、国民のあいだでも大きな反響があった。
この記事には、SBS日本支社の話がのっている。
オリンピックに限らず、国際試合で優勝した場合は表彰式で、その国の国歌が流れます。そのため、どのような国であるか、という判断ではなく、表彰式はそういうものなので、その様子をそのまま放送するというのは、当たり前のことなんです
SBSの言う通り。
オリンピックの表彰式では、金メダルをとった国の国旗があがって国歌が流される。
それが当たり前。
そんなことは、視聴者もわかっていたはず。
「君が代」を聞きたくなかったら、表彰式を見なければいい。
「君が代」を流しただけで「許せない!」と批判が殺到するのは、やっぱりというか、さすがは韓国。
予想通りだけど、日本のネットの反応は厳しい。
・SBSの対応はどうみても常識的だけど、彼の国では異端だからなぁ。
・東京五輪で韓国の国歌カットしてOKですか、
・戦争中かよ
・まぁこれが韓国だよなぁ
・一方、日本の局はアナウンサーが喋りまくって君が代があまりよく聞こえなかった。
・他国の国歌、国旗に敬意を払えない国と友好関係が築ける訳がない
・国交樹立して何年経ってると思ってんだ
「君が代」を放送したことに怒っているのは、一般の国民だけではない。
「insight」という韓国メディアも、「SBSは反省しろ」と記事(2018-02-26 )で批判している。
평창 올림픽 중계 중 ‘기미가요’ 내보낸 SBS가 반성해야 하는 이유
「平昌オリンピック中継中、 ‘君が代’を放送したSBSが反省しなければならない理由」
*日本語は機械翻訳を修正したもの。
この記事では、「韓国人にとっての『君が代』」についてこう書いてある。
君が代はそんな歌だ。 一国の国家を越えて、日本の帝国主義を合理化する戦犯の象徴だからだ。
君が代は「旭日旗」と変わらない、日本帝国主義の象徴であり、戦犯の歌であることが自明である。
これが「SBSが反省しなければならない理由」らしい。
五輪ホスト国として、反省しないといけないのは一体どっちだ?
それにしても、旭日旗だけではなくて、「君が代」も「戦犯」ですか。
考えてみたら、韓国人にとっては日本自体が「戦犯国」なんだから、それも当たり前か。
だとしたら、日本円も「戦犯国の金」だから、韓国は日本と通貨スワップ協定なんて結ばないほうがいい。
「表彰式はそういうものなので、その様子をそのまま放送するというのは、当たり前のことなんです」
韓国のSBSはそう言っていたけれど、韓国社会で「世界のあたり前」を主張するのは本当に大変だ。
オリンピックは世界の平和と友好をアピールとき。
そんなときでも「君が代」に国民から批判が殺到するのなら、天皇陛下はまだまだ韓国に行くことはできない。
通貨スワップと天皇訪韓はあきらめたほうがいい。
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ほんとうにこの日韓の歪な関係の諸悪はどこにあるのでしょうか?何とか修正しないと最終的にこのツケを払うのは双方の国民なのに。
諸悪の根源は1つや2つではないから、むずかしいです。
韓国は「反日をすると困る」という経験をしたほうがいいですよ。