数年前に知り合いの台湾人(20代の女性)2人が日本へ旅行にきた。
なんでいまさら感はあるのだけど、2人と3日間一緒にいて、台湾人にとって日本のアニメが本当に身近なものだと実感したから、今回はそのことを書いていこうと思う。
宿泊していた京都のユースホステルで、たまたまロビーのテレビでこんなアニメが映っていた。
2人は一瞬でセーラームーンと分かって、上の写真を撮ってSNSにこんなメッセージと一緒に投稿していた。
「陪伴我童年的,美少女戰士XD」
機械翻訳を参考にすると、「子供のころに見たセーラームーンだ!」という感じだ。
「XD」は笑顔を横向きにしたもので、「X」は目で「D」は大きく開いた口を表す。
台湾人はSNSのメッセージでよくこれを使う。
話をきくと、彼女たちの世代でセーラームーンを知らない台湾人の女の子はいない。
2人もまわりの友だちも、子どものころは夢中でこれを見ていた。
ブームは去ったけど、台湾でセーラームーンはいまでも根強い人気があってグッズをよく見かける。
日本で見たのは初めてだけど、すごく懐かしくて子供のころの感動がよみがえったという。
この日は車で浜松まで移動することになったから、京都から東に向かう。
そのとき1人がこんな文をSNSに書きこんでいた。
「濱松是小丸子的家鄉XD」
濱は「浜」の旧字体で、「小丸子」はちびまる子ちゃんのこと。
日本・台湾・中国は漢字を使っているけど、種類(形)はそれぞれ少し違う。
台湾の漢字は繁体字、中国の漢字は簡体字で、たとえば日本語の「楽」は台湾だと「樂」とむずかしく、中国では「乐」とシンプルになる。
ほかにも観は觀と观になる。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
だから「濱松是小丸子的家鄉XD」というのは、「浜松はちびまる子ちゃんの故郷ですXD」と意味だけど、ごめんよ、丸子ちゃんの故郷は清水なんだわ。
たしかこのとき「これから静岡県に行く」とボクが言ったことばが、この台湾人の頭の中で脳内変換されてこうなったと思う。
静岡なら間違いではない。
台湾でのちびまる子人気は絶大で、これも台湾人ならみんな知っているという。
だから丸子の生まれ故郷に行くと知って、この台湾人も気分が上がっていた。
他の台湾人は分からないけど、この2人はセーラームーンを見たりまる子ちゃんの故郷へ行くだけで、「うわっ!」と感激していた。
聖地巡礼のような気分か。
ちなみに台湾では、ちびまる子ちゃんはセーラームーンよりもファン層が広くて、老若男女の全体的に受けがいいらしい。
価値観の共通点として、ひょっとしたら、日本統治の影響があるかもしれない。
これは台湾版ウィキペディアの文章だから繁体字だけど、日本人でもだいたい意味は分かる。
是由日本已故漫畫家櫻桃子創作的日本漫畫作品,於1986年在少女漫畫雜誌《Ribon》開始連載,單行本由集英社發售全17冊
*漫畫は漫画、櫻は桜、發は発。
手書きだとテストですごく時間がかかりそうだ。
最近の台湾では、ドラマや歌手では韓流ものが人気だけど、アニメやマンがではまだまだ日本が圧倒的。
これで日本に興味を持つ台湾人はとても多いらしい。
別の台湾人と話をしたときもアニメの話題で盛り上がった。
言葉が通じるだけで、話ができるわけじゃない。
アニメとマンガを知っていると、台湾人や他の外国人との会話で有力な武器になる。
台湾人がアニメを見て感じた「日本と台湾の学校との違い」とは?
「韓流」はもともとは台湾のことば
「ガイド」が「指南」になるところがさすが漢字の本場
まったく別の機会だけど、初対面のインド人とフランス人と一緒にハイキングしたとき、「彼らはどんなことを話すのだろう?」と思って様子を見ていたら、英語でドラゴンボールの話をして盛り上がっていた。
インド人とフランス人がいちばん好きなキャラクターや場面なんかを話しているのを見ると、世界共通語は英語だけど、日本のアニメはかなりグローバルな話題になると実感した。
ハローキティも台湾で大人気
今回の台湾人は台北の世新大学の卒業生で、ボクが台湾へ行ったときに日本語のボランティアガイドをしてくれた人。
ボランティアチームには日本語学科の3,4年生が属しています。無料のボランティアサービスである事に加え、学生たちの熱心なガイドは、日本人観光客にとてもよい評判です。
これがきっかけで、今でも付き合いがある。
台湾へ旅行に行くなら、ここでガイドのお願いをするといい。
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