いま世界中で猛威をふるっている新型肺炎が特に韓国で大爆発している。
2月27日の感染症数は505人以上で、中国(433人)を超えて世界一になってしまった。
病院もパニック状態で大邱(テグ)では治療を受けられないまま死亡した人もいる。
そんな様子は世界中に伝わっていて、それと同時に「韓国人嫌悪」も広まる。
イスラエルでそれが激しいことはこの前記事で書いた。
これは現地の様子を紹介する韓国紙をもとに書いたのだけど、感染症によって直接関係のない人が「迫害」(言い過ぎなら“いじめ”)をイスラエルでうけているというのは意外な気がする。
その辛さは、「反ユダヤ主義」で苦しんたユダヤ人が誰よりも知っていそうだけど。
ユダヤ教徒は歴史的にヨーロッパでキリスト教徒から憎悪や敵意を向けられ、迫害をうけてきた。
*ここでは「ユダヤ教徒=ユダヤ人」とする。
両者の厳密な違いはネットで調べよう。
こうした嫌悪からユダヤ人を差別・排斥しようとする思想を「反ユダヤ主義」(アンティセミティズム(antisemitism)という。
ユダヤ教徒がキリスト教徒から嫌われた理由には、イエスを処刑したのがユダヤ人だったからということがある。
いわゆる「神殺しの民」というわけだ。
キリスト教を冒とくしたという理由で燃やされるユダヤ人(14世紀のドイツ)
現在は新型コロナウイルスで大騒ぎしているけど、14世紀のヨーロッパではペスト(黒死病)が大流行して全人口の3分の1以上が亡くなったといわれる。
この原因をキリスト教徒は、異教徒であるユダヤ教徒と同居していることに対する「神の怒り」と信じた。
この偏見に満ちた壮大なかん違いと反ユダヤ主義に加えて、ユダヤ人の犠牲者が少なかったことから、世界史に残る悲劇がヨーロッパ各地で起きた。
たとえばこれはフランスの都市ストラスブールでの事例。
市政府が2000人のユダヤ人を逮捕し、1349年2月14に全員を火刑に処して、ユダヤ人の財産をキリスト教徒住民に分配した。
イギリス・イタリア・ドイツなどでユダヤ人が殺害されたり財産を奪われたり、集団自殺に追い込まれたりする。
西で迫害を受けた多くのユダヤ人は東ヨーロッパへ移住した。
ユダヤ人でペストの犠牲者が少なかった理由には、ユダヤ教の戒律にしたがった生活がキリスト教徒より衛生的だったという見方がある。
燃やされるユダヤ人(16世紀ドイツ)
このあとも欧米社会では「反ユダヤ主義」の思想がはこびっていて、何かきっかけさえあればその差別思想が顔をのぞかせる。
第二次世界大戦のときにナチス=ドイツがおこなったホロコースト(ユダヤ人大虐殺)はその象徴だ。
下は2001年9月11日に起きた「アメリカ同時多発テロ事件」(September 11 attacks)の写真。
これはイスラーム過激派テロ組織アルカーイダによる犯行で、約3000人の死者と6000人以上の負傷者をだす。
このとき、「このテロはノストラダムスが予言していた」といった都市伝説と一緒に「これはユダヤ人が起こした」という陰謀説があった。
事件後、旅客機が突っこんだワールドトレードセンター・コンプレックスには当日、4000人のユダヤ人全員が仕事を休んでいて助かったとうウワサが広まる。
もちろんこれは何の根拠もない「ユダヤ陰謀説」で、根底にあるのは反ユダヤ主義という思想だ。
差別は終わらない。
きょねんもイギリスで、ユダヤ人差別の落書きがいくつも見つかったことで大きなニュースになった。
スプレーで書かれた「911」という数字の意味を英BBCがこう推測する。(2019年12月31日)
落書きは、「2001年9月11日の米同時多発テロはユダヤ人が起こしたもの」だという反ユダヤ陰謀論を意味するものの可能性がある。
英ロンドンで反ユダヤの落書き、店舗やカフェに
仏教と神道が仲良く共存する日本では「神殺しの民」なんて見方は通じない。
以前見た本で、日本は反ユダヤ主義のない唯一の先進国と書いてあった。
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ユダヤ教も、キリスト教(カソリック、プロテスタント、東方教会)も、あるいはイスラム教も、どっちもどっちだと思いますがね。「反ユダヤ主義」などという用語は、それを用いている側が多数派であるからそういう定義になるのであって、逆に、もしも、ユダヤ教の側が多数派であったなら「反キリスト教主義」「反イスラム教主義」が横行していたことでしょう。(実際それに近いような時代もありましたし。古代ローマとか、十字軍とか。)
これら中東系の一神教は、根本的に、宗教として間違った点があるのでしょう。彼らの宗教の歴史はほとんどが戦いの歴史だ。特定の集団に対する差別や反感を煽り、戦いに導くような宗教は、真の意味での宗教とは言えない。迷信に毛が生えた程度の「邪教」ですよ。カール・マルクスもそう言っています。(別に私は共産主義者ではないけど。)
多くの現代日本人が心に抱いている「穏やかであるが、いい加減な、仏教・神道の混合宗教」こそが、真の意味での宗教に近い、一神教なんかよりよほど価値のある、宗教思想であると私は考えます。
一神教の宗教観や契約の考え方は日本人にはなじみがありませんね。
金融市場もユダヤ人、マルクスもユダヤ人、ジョージソロスもユダヤ人、ソ連を一時期乗っ取ったのもユダヤ人。陰謀論もくそもない。戦前も現在も民族対立や宗教対立や国家対立で工作やスパイ活動が行われていた。外交官や陸軍大学校の将などは知っている。庶民が知らないだけだ。陰謀論とか言ってる馬鹿は何も知らないだけの人だ。
匿名でないと書けないコメントですね。